自動車保険の保険証券とは? 保管場所や紛失時の対処法について解説
自動車を購入する際に、自賠責保険への加入は必須であるものの、任意加入の自動車保険について良くわからないという人も多いのではないでしょうか。
自動車保険は、自賠責保険では補償できない事故などが発生した場合の強い助けになります。可能であれば自動車保険に加入したほうが良いこともあるでしょう。
そこでこの記事では自動車保険について、記載されている内容や保管方法をはじめ、万が一紛失した場合の再発行方法についても触れていきます。
自動車保険の保険証券とは?
自動車保険の保険証券とは、自動車の保険契約に関する詳細内容が記載されている証明書です。
一般的に自動車保険の契約が成立すると、およそ1~2週間後に自動車保険証券が契約者に郵送されます。
送られてきた保険証券は領収書や契約書を兼ねている場合もあるため、大変重要な書類です。また、保険証券に記載されている内容はわかりにくいものが多くあるかもしれません。
保険証券を受け取ったら契約した内容と証券上に記載されている内容をしっかりと確認し、いつでも取り出せる場所に大切に保管しておく必要があります。
自動車保険のペーパーレス化
最近ではペーパーレス化などによりインターネットからダウンロードして内容を確認するタイプの保険証券も増加傾向にあります。
ダウンロードタイプの自動車保険証券の場合は、電波状況やインターネット状況・スマートフォンの充電状況などにより閲覧できないことも考えられます。
自動車保険証券が電子化されている場合は、万が一に備えて一度プリントアウトし、自分が希望した内容で契約されているのかを確認したうえで保険証券のコピーを保管するのがおすすめです。
自動車保険の保険証券には何が書いてある?
自動車保険の保険証券には、契約内容をはじめ細かな情報が記載されています。字が細かく見るのもおっくうかもしれませんが、契約に関する重要な情報がたくさん記載されているので、一度目を通しておきたいところです。
契約者の情報
契約者の情報は、契約者の名前や住所などが実際に自動車保険を契約した人の情報です。
主に運転する人の情報
自動車保険契約時に主に運転する人を定め、該当者の住所や氏名・免許証の色など運転に関わる情報が記載されます。
保険証券番号
契約ごとに割り振られた番号で、保険会社に自動車保険に関する問い合わせする際に使う大切な番号です。
保険により補償される運転者の範囲
自動車保険を契約すると、契約した保険により補償される運転者の年齢条件や範囲が記載されます。
プランによっては「夫婦限定」や「本人限定」などのように特約と呼ばれるオプション契約もあります。自分がどのような契約を結んだのかを確認する大切な項目のひとつです。
補償対象の車両情報
保険契約により補償の対象となった車の情報が記載されます。主に
・車両名形式
・車両スペック
・登録番号
・車台番号
が記載されているため、保険証券が届いた際に間違いないか確認したいポイントです。
契約内容に基づいた主な補償範囲
自動車保険を契約した際、契約内容に基づいた補償範囲も記載されます。特約を付けた場合もこちらに記載されており、補償範囲や免責金額など契約した際の内容が詳細に書かれている大切な部分です。
保険料
年間の保険料はもちろん、保険料金の支払い方法なども記載されています。
保険証券はどこに保管すればいい?
保険証券には個人情報や金額なども記載されていることから、保管先に迷う人も多くいることでしょう。
保険証券の保管場所としておすすめしたいのが、車の中、特にダッシュボードがおすすめです。
車内に置いておくことで突然の事故の際などでもすぐに保険の中身を確認でき、パニックに陥っていても早めに対応できる可能が高いくなります。
車検証や自賠責保険証券と一緒にダッシュボードに入れておくことで、書類の紛失も防ぎやすいでしょう。
とはいえ、車上荒らしなど車の中での保管に対して不安に思う人もいるかもしれません。
「車内に重要書類を置いておけない」という場合は、保険証券のコピーを取り、自宅に保管しておくと良いでしょう。
コピーを別途自宅に保管しておけば、補償内容を自宅でも確認できるだけでなく、いざという場合に契約者以外の家族なども確認できます。
車内に原本を置くことに不安に感じる人は、コピーを車内保管し、原本を自宅保管するのをおすすめします。
保険証券を紛失してしまった!再発行で対処しよう
万が一、保険証券の原本を紛失してしまった場合はどのように対処すれば良いでしょうか。保険証券を紛失したことが分かり次第、速やかに再発行手続きをしましょう。
契約中の自動車保険会社によって手続き方法に際があるため、この項目では、一般的な自動車保険の再発行手続きについてご紹介します。
保険証券の再発行手続きの一般的な流れ
一般的な自動車保険の再発行手続きは、以下の流れで行われることが多くあります。
1. 再発行手続きに必要な書類を準備する
2. 契約している保険会社に連絡する
3. 申請書に必要事項を記載する
4. 指定の方法で申請書を保険会社に送付する
5. 再発行手続きが完了し、保険証券が再発行される
再発行手続きに必要な書類
証券番号は、以下で確認できる場合がほとんどです。
・保険証券のコピー
・メモなどによる控え
・インターネット上のマイページなどで調べる
・保険会社から定期的に送られてくる「契約内容のお知らせ」などの封書
保険会社によっては証券番号が無くても再発行手続きを行えますが、できれば証券番号を手元に準備すると良いでしょう。
再発行手続きに関する連絡手段
再発行手続きについては、保険会社によって方法が異なると言えます。多くの場合、個人情報の観点から電話での依頼が多くなるかもしれません。
契約している保険会社の手続き方法に沿って、落ち着いて問い合わせしましょう。
再発行手続き後は書類で本申請が多い
再発行手続きでは、電話などでの受付後、保険会社から後日送付されてくる書類による本申請が必要である場合が一般的です。
申請書の必要事項を漏れなく記載し、申請書を保険会社に返送します。別途、保険会社から指示がある場合は、従いましょう。
再発行された保険証券が届くタイミング
保険会社に申請書を返送してから、およそ1週間から10日ほどで保険証券が再発行され、手元に届くのが一般的です。
保険会社によっては多少前後があるかもしれませんので、再発行手続きに関する連絡の際に、どのくらいで手元に届くか確認すると良いでしょう。
再発行後は保管場所をきちんと決め、コピーを取るなどして再紛失を防止するのがおすすめです。
まとめ
一般的な自動車保険証券は事故などによる自動車の補償に対する重要事項が記載されているだけでなく、個人情報も記載されているため、自動車を日々運転する人にとってたいへん重要な書類です。
紛失防止のため、保険証券はコピーを取ったうえで適切な保管場所を決めて大切に扱いましょう。いざという時に保険証券が手元にあれば、事故の際にも冷静な対応ができるだけでなく、紛失再発行時もスムーズに手続きできます。
この記事をきっかけに、保険証券の保管場所について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
(学生の窓口編集部)
監修協力:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト。銀行勤務を経て、96年にFP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住相談や金融・保険情報を得意としている。
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