商社とは? 業界の仕組みと仕事を解説|職種や商社でよく使う業界用語もチェック!

商社とは? 業界の仕組みと仕事を解説|職種や商社でよく使う業界用語もチェック!

2021/01/07

業界研究

商社とは、輸出入貿易や日本国内での物資の販売を業務の中心として執り行う、商業を営む会社です。幕末期に活躍した「小栗忠順」という人が、英語の「company」を商社と訳したのが始まりという説もあります。

商社は、幅広い商品やサービスを取り扱っている「総合商社」と、ある特定の分野に特化した「専門商社」に分けられます。総合商社はビジネスの規模が大きく、扱う商品も「インスタントラーメンからミサイルまで」と例えられるほど多岐にわたります。

商社には知名度が高く、学生からの人気も高い企業がありますが、どんな業界でどんな仕事をしているのでしょうか。ここでは、商社とは何か? その業界の仕組みと仕事について解説します。

商社には、総合商社と専門商社がある

総合商社は、非常に幅広い産業分野において、原料や加工品、サービスなどあらゆる商材を扱い、売主と買主の間に入って売買の仲介をします。また、販売チャネルの開拓や物流ネットワークの構築を行い、国際的なプロジェクトも手がけています。

 現在、総合商社と呼ばれている代表的な企業は、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、三井物産、住友商事、豊田通商、双日などです。財閥系の三菱商事、三井物産、住友商事と、繊維を扱っていた伊藤忠商事、丸紅、豊田通商、双日とに分けることができます。

専門商社は、総合商社とは違って、特定の分野や業種に絞って取引をしています。海外ではこの形態が一般的で、総合商社は日本特有の形態といえます。

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商社の事業は大きく別けると2つ

総合商社には、情報収集力、豊富な資金力、グローバルな物流ネットワークなどの強みがあります。これらの強みを活かして、総合商社は「トレーディング」と「事業投資」の2つを主要事業にしています。

トレーディングは、原料や商品、サービスなどの商材を扱い、売主と買主の間に入って、手数料を得るビジネスです。エネルギー、金属、機械、繊維、食料などあらゆる分野のものを扱います。商社はトレーディングにおいて、金融・保険などの付加価値も提供しています。

事業投資は、有望な企業の事業に「ヒト・モノ・カネ・情報」の経営資源を投資して、配当などで利益を得るビジネスです。自社の社員を出向させることも少なくありません。

 専門商社の多くはトレーディング事業が中心ですが、近年では商社を経由しない取引も見られるようになり、トレーディング以外に活路を見出している専門商社もあります。

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総合商社とは? 仕組みと特徴を知ろう

商社にはどんな職種がある?

営業

自社の商品・サービスを売るのはもちろんですが、さまざまな担当者と関わりながら企業と企業をつないでいくのが商社の営業です。コミュニケーション力や企画力も必要でしょう。

事業企画

どんな事業を立ち上げるか企画立案し、計画を立てます。他企業への事業投資では、戦略立案に経営支援も行う場合があります。

営業事務

営業をサポートする仕事で、電話の応対や書類作成などデスクワークが中心です。商社の場合、海外企業と取引することも多く、外国語での対応を求められるケースが少なくありません。

貿易事務

原料や製品を輸出入する場合、税関の許可を得て、通過させなければなりません。この手続きを行う仕事が貿易事務です。

商社で使う業界用語

アタッチ

添付する、という意味です。メールに必要な資料やデータを添付するときなどに使います。

コーポレート・ガバナン

日本語でいうと「企業統治」です。企業が不正行為を行わないよう、経営陣や経営そのものを監視する仕組みのことです。

ドラフト

書類などの下書きのことを指します。「ドラフトを上げる」という場合には、下書きの段階で一度見せるという意味になります。よく使われているのは契約書の下書きです。ドラフトを書き、内容を確認して問題がなければ、契約書の原本を作成します。

ネゴる

「交渉する」という意味の英語「negotiation」を日本語の動詞に変換した言葉です。意味はそのまま交渉するということです。

リスケ

これは商社以外でもビジネスの場ではよく使われる言葉で、スケジュールを組み直すという意味です。会議の日程変更などに使います。

CSR

「Corporate Social Responsibility」という英語の頭文字を取った言葉で「企業の社会的責任」という意味です。企業が負うべき責任の対象を、利害関係のある人や地域社会にまで広げた考え方です。

商社を目指す方は、商社とは何かはもちろん、このような商社でよく使われる用語も知っておくとのちのち役に立つかもしれませんよ。商社は、仕事のスケールが大きい分、責任やプレッシャーも大きいと言えます。給与の水準もほかの業種と比較すると高く、向上心の高い人にはおすすめの仕事です。 商社を目指す大学生のみなさんは、商社の選考で高評価を得るために、志望動機の書き方をチェックしてみましょう。同じ商社でも、総合商社と専門商社では、選考でチェックされるポイントも違ってくるので、ぜひあらかじめ対策を考えておきたいですね。

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【例文つき!】商社の志望動機の書き方と内定をゲットするコツまとめ

商社とはどんな会社なのか、どんな業務を行っているのかについてご紹介しました。商社は昔から人気のある就職先です。とはいえ、人気の業界である分、実際に商社に就職してどんな仕事をしたいのかなど、しっかり考えてから門をたたくのがいいでしょう。その際には今回ご紹介したような商社で実際に使われる用語もぜひ覚えておいてください。

(藤野晶@dcp)

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