福島の未来のために、私たちができることとは? 「福島、その先の環境へ。」シンポジウム2025の様子をレポート

学生の窓口編集部

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東日本大震災から14年。着実に復興が進む福島ですが、まだ解決すべき課題が残されています。

そんな福島で3月9日(日)に開催されたのが、 「『福島、その先の環境へ。』シンポジウム2025」。環境省が進める「福島再生・未来志向プロジェクト」の一環として行われている催しです。福島の復興・再生に関する環境省の広報業務の1年間の取組を振り返り、今後何をしていくべきかを中学生・高校生・大学生などの若者世代とともに考えました。

本イベントには2024年10月に実施された「『福島、その先の環境へ。』ツアー2024」に参加した大学生も出席。ツアーで学んだ内容や、自主開催したワークショップについて報告を行いました。シンポジウム当日の様子をお届けします。

「『福島、その先の環境へ。』ツアー2024」の様子はこちら

福島の環境再生への取組と、乗り越えるべき課題とは?

シンポジウム冒頭では、環境省参事官の中野哲哉さんが「福島再生・未来志向プロジェクト」の内容や進捗を紹介しました。東京電力福島第一原発の事故後、土壌の除染活動などを進めてきた環境省。除染で発生した除去土壌は福島県内の中間貯蔵施設に保管されており、20453月までに県外で最終処分を行うことが法律により定められています。除去土壌を最終処分する量を減らすために再生利用を推進していくことや、除去土壌の放射能濃度は低く、国際的な安全基準を満たしていることなどを紹介しました。

除去土壌の県外最終処分に対する国民の認知度が低いことに課題を感じている中野参事官。シンポジウムに参加した若い世代の協力をいただき、情報発信を続けたい、と訴えました。

続いては福島の環境再生について知る現地見学会に参加したフリーアナウンサーの佐藤彩乃さんが活動報告を実施。「現地に足を運び、人と対話することで福島と自分の接点ができる」とツアーの効果を振り返りました。

「福島が自分事になった」大学生がツアーで感じた想いを発表!

 いよいよ「『福島、その先の環境へ。』ツアー2024」に参加した大学生の活動報告。コアメンバーを代表し、大学1年生の高橋怜那さんが発表しました。

まずは2024年8月3日(土)に行われたツアー検討会議を振り返り、除染作業や除去土壌の再生利用・最終処分について学んだうえで、「地域・まちづくり」「福島の食」「新産業・新技術」の3コースを企画しました。「会議に参加するまでは除去土壌という言葉を聞いたことがなかった」と語る高橋さん。環境再生に関する取組はまだ続いており、県外の人々にとっても他人事ではないと学んだそうです。

1025日(金)~27日(日)に実施したツアーで、高橋さんは「福島の食」コースに参加しました。とくに印象に残った場所として、中間貯蔵施設と木戸川漁業協同組合を紹介。中間貯蔵施設では「地元の方々が葛藤や覚悟の末、福島の復興のために預けた土地に立っているのだと実感した」、鮭の稚魚の放流などに取り組む木戸川漁業協同組合では「愛を込めて育てたものが帰ってくる“ふるさと”としての機能を取り戻すため、福島の人々が情熱を持って取り組んでいるのだと知った」と振り返りました。

ツアーに参加しただけで活動を終わらせたくないと感じた高橋さんたち。自主的にワークショップを発案し、福島の現状や除去土壌の最終処分について若年層に伝えるためのアイデアを練りました。その内容をもとに「知ってる? 福島のこと」と題したチラシを作成。環境再生事業の紹介や、ツアーで感じたことを掲載し、大学などに配布しました。

「ツアーに参加し、福島の当事者になったと感じた。自分には伝えることしかできないけれど、人々の福島への関心の種を増やしたい」と発表を締めくくった高橋さん。ツアーや学生主体の活動の意義を感じさせる報告となりました。

全国の学生も参加! 「いま、福島について伝えたいこと」を考える

 発表はまだまだ続きます。「『福島、その先の環境へ。』ツアー2024」社会人コアメンバーである熊倉泰成さんは、ツアーを通して除去土壌の最終処分への認知度が低いことを実感。専門知識がない人にもわかるよう、サイエンスコミュニケーションの強化が必要だと訴えました。

次に「除染土処分に関する学生ワークショップ」について、福島大学の久保田苺吹さんが発表。留学先のオーストラリアから中継をつないでの報告となりました。北海道から九州まで全国から学生が参加したワークショップ。知識がない人にも除去土壌のことを伝えるために、アイデアを募ったそうです。「今後も活動を継承し、さらに拡大させたい」と意欲を見せました。

環境省主催の「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』チャレンジ・アワード」受賞者の代表である野本結那さん・那須陽向さんも、シンポジウム直前に行われた意見交換会の内容を報告。要点をイラストにまとめたグラフィックレコードを見せながら発表を行いました。

論点となったのは、チャレンジ・アワードをよりよくするにはどうするべきか。「中高生が震災について詳しく知らないことを前提に企画する」「原発事故などの暗いイメージだけでなく、福島の魅力をもっと伝えられるようにしたらどうか」などのアイデアが出ました。

 シンポジウム後半は「いま、福島について伝えたいこと」をテーマにパネルディスカッションを実施。福島県出身で俳優の富田望生さん、福島大学4年の天野俊さん、GOALs~学校協働SDGsチャレンジ~から高校2年生の小松崎瑛太さん、環境省環境大臣政務官の勝目康さん、環境省参事官の中野哲哉さんが登壇しました。さらに北海道、東京、九州のサテライト会場からも学生が参加。全国から若者の声が集まりました。

勝目政務官は「除去土壌などに関する人々の不安に寄り添いつつ、安全性を伝えていきたい」とあいさつ。そのためにも「若い方々の率直な意見を伺いたい」とパネルディスカッションへの想いを語りました。

中間貯蔵施設をはじめとする現地を訪れた経験がある登壇者たち。見学して得た気づきや除去土壌の再生利用に対する考えを語り合いました。

最後は「いま、福島について伝えたいこと」を参加者全員がフリップに記入。「教科書の中だけの出来事にしてはいけない」「福島を好きになる人を増やしたい」「とにかく一度足を運んでほしい」など、自分なりの考えを言葉にしていました。

「同世代の活動が刺激になった」コアメンバーが抱いた感想

 シンポジウム終了後、「『福島、その先の環境へ。』ツアー2024」学生コアメンバーに感想を伺いました。


――ツアー検討会議から今日までの活動を振り返り、感じたことを教えてください。

震災当時は海外にいたので、当時の状況も含めて発見がたくさんありました。今回学んだことを自分の中に落とし込み、周りに伝える方法を考えたいです。

自分ひとりではできることが限られていますが、企業やほかの大学生と協働することで、大きな活動ができると実感しました。今後も福島に貢献できればと思っています。

ツアーに初めて参加して、福島の方々の覚悟を強く感じました。もっとたくさんのことを知り、ほかの人にも福島の魅力や除去土壌の最終処分について詳しく教えられるようになりたいです。

震災当時、父が仕事で福島に行っていたので、ほかの人よりは現地の様子を知っているつもりでいました。しかしツアーに参加してみると「現地に行かなければわからないことがある」と実感して。新たな気づきがあったので、来年もぜひ参加したいです。

――シンポジウムに参加してみて、いかがでしたか?

ほかの同世代の方々もしっかりと福島のことを考えていて、刺激を受けました。どのようなプロジェクトがあるのか自分でも調べて、参加してみたいです。

昨年も参加しましたが、今年は若者の意見がさらに取り入れられる場になったと感じました。大学生や高校生もパネルディスカッションに登壇していて興味深かったです。

シンポジウムに参加した中学生には、震災当時まだ生まれていなかった子もいると思います。それでも関心を持って活動していることに衝撃を受けました。

除去土壌の話題の中で出た「安心と安全はイコールではない」という言葉が印象的でした。私自身「これは安全なものです」と言われても、絶対に安心につながるとは感じていません。だからこそ、安心につながる情報を伝える難しさを感じました。

発表は緊張しましたが、私たち以外にもさまざまな活動をしている方がいることに感銘を受けました。今年のツアーに関する活動はこれで終わってしまうのでとても寂しいです。もっと福島について知り、ほかの人にも伝えていけるように活動を続けていきます。

ツアーで環境再生や福島の未来を考えよう!

福島の復興や環境再生に向けた取組は、これからも続いていきます。ツアーの学生コアメンバーのように、自分の目で見て、感じ、想いを言葉にしてみてはいかがでしょうか。環境省の取組について詳細を知りたい方は、ぜひ環境省のサイトをチェックしてみてください。

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