就活中に企業から電話がかかってくることがあります。その際、どのように応対すればいいのか迷うことがあるかもしれません。電話応対のスキルのある就活生と、ない就活生の違いもわかりやすくなってしまいます。今回は企業からかかってきた電話の応対の基本について紹介します。
企業との電話の応対には、きちんとしたビジネスマナーが求められます。
エントリーシートの記述や、メールでのやり取りがしっかりしていても、電話でのコミュニケーションが取れないと減点対象になりかねません。電話の受け答えから、人となりや常識の有無などが伝わってしまうからです。
最近では電話をする機会も減ってきているので、アルバイトなどで電話応対のスキルのある就活生と、ない就活生の差が現れやすくなってきています。
では企業からかかってきた電話に、きちんと対応するにはどうすればいいのか、その方法について紹介していきましょう。
具体的に以下のようなポイントに気をつけることで、円滑なコミュニケーションを取ることができます。
電話に出るときの理想は3コール以内といわれています。しかし、常にすぐに電話に出られるとは限りません。まずは落ち着いて電話に出られる状態を整えて、なるべく早く応対して、相手を待たせないようにしましょう。
「もしもし」や「はい」だけでなく、名前まできちんとと名乗りましょう。ちなみに、就職してから会社で電話に出るとき「もしもし」はNGです。
電話は表情が見えないので、声の印象が大事になります。明るくハキハキとしゃべるようにしましょう。
「了解しました」ではなく、「承知いたしました」、「失礼します」ではなく「失礼いたします」など、より丁寧に話すようにしましょう。
日時などの重要な内容を、すぐメモに取れるよう準備しておきます。復唱しながらメモを取ることで、内容の間違いも少なくなります。
電話は、相手との音声のみのコミュニケーションになります。それだけに、話し方や受け答えによって相手に与える印象はガラリと変わります。学生らしく、明るくハキハキと電話応対して企業の担当者に好印象を残すことを心がけましょう。
就職活動を始めると企業から電話がかかってくることが多くなります。その理由の大半は、面接スケジュールの調整と採用選考の合格の知らせです。ちなみに不合格の通知は、大抵の場合メールで済まされます。
着信した電話が就活中の企業からのものとわかった場合は、落ち着いて丁寧に応対できる状態を整えてから可能な範囲で早く電話に出ましょう。屋内にいて周囲が騒々しい時には、「静かな場所に移動しますので、少々お待ちいただけますでしょうか」と言って、静かな場所に移動します。
電話の内容が面接のスケジュールだと分かった場合は、自分のスケジュールと照らし合わせる必要があります。電話を受けながらスケジュールを管理している手帳と筆記具を用意する際には、「手帳にメモを取りたいので少々お待ちいただけますでしょうか」と一言、断ってから落ち着いて手帳を用意してメモを取りましょう。
就活の最中には、企業の説明会や面接の予定が立て込んでしまう期間も出てきます。面接のスケジュール調整の電話の際に、先に他の面接などの予定が入っている場合が出てくることもあるかもしれません。その場合は、きちんと「先に予定が入ってしまっているので、他の日程でご調整いただけますか」と伝えてください。それによって減点の対象とはならないはずです。しかし、可能であれば指定された日程で約束することが望ましいでしょう。
就活生にも日常の生活があります。電車で移動中であったり、友人と飲食店にいることもあるでしょう。企業からの電話が、そのような時にかかってきた場合に必要になるのが「折り返し電話」です。
電話がかかってきた際にきちんと応対できない場合は、その状況を簡潔に説明して、あらためて「折り返し電話」をすることを相手に伝えます。そして、落ち着いて電話ができる状況になったらあなたから企業に「折り返し電話」をかけます。
場合によっては翌日になることもあるでしょう。その場合は電話をかける時間帯に注意が必要です。企業の始業時間は、9時から10時くらいの間が一般的です。始業時間に近い時間帯は業務が集中して担当者も忙しいことが多くなります。担当者に電話をかけるなら、11時前後の時間帯がベターでしょう。
企業説明会や面接の最中、電車での移動中などスマホをマナーモードなどにしていて着信に気付かないこともあります。その不在着信が、就活中の企業からの電話の可能性もあります。そのような時には、以下のことを参考にしてみてください。
内容を確認の上、なるべく早く折り返しの電話をかけましょう。その際は、かけるタイミングに気をつけ、相手の迷惑にならないようにします。多忙だと思われる始業直後や終業間際などは、担当者が電話に出られないこともあるので避けるのが無難です。伝言に時間指定があれば、それに従います。
着信履歴の番号を、ネットで検索してみることをお勧めします。検索結果に心当たりのある企業であれば、折り返し電話をかけて、連絡をいただいた旨を先方に伝えましょう。
この場合は折り返せませんが、メールで連絡が来ている場合もあるので、確認するようにしましょう。
エントリーをしていないのに電話がかかってきたり、説明会をキャンセルしたのに繰り返し参加を勧めてくる企業もあります。どのような対応をとればよいのか見ていきましょう。
電話をかけてきた企業に興味がないのであれば、「何度かお電話をいただきましたが、別の業界を志望しておりますので、今回は辞退させていただきます」など、断りの意思はっきりと伝えましょう。断ったからといって、他社の選考に影響することはありません。ただその際は、「しつこくかけてくるな!」というような態度ではなく、あくまでも丁寧に、冷静な応対を心がけましょう。
はっきりと断りの意思を伝えたにもかかわらず、何度もかかってくる場合は、大学のキャリアセンターなどに相談するという方法もあります。その際は、企業名や電話がかかってくる経緯などもまとめて知らせておくといいでしょう。企業だけでなく、エージェントなどからの電話の場合も同様です。
就活において電話でのコミュニケーションは避けて通れません。音声のみのコミュニケーションなので、相手に表情や雰囲気は伝わりません。それだけに、電話の話し方や声のトーンなどで採用担当者の印象も大きく変わります。
姿勢を正して、学生らしくハキハキと受け答えをすれば、見えない表情や誠意もきっと伝わるはずです。企業との電話の応対は、慣れないと難しいかもしれませんが、基本的なマナーがわかれば円滑なコミュニケーションがとれるようになります。社会に出てから慌てることがないよう、今のうちにしっかり身につけておきましょう。
(マイナビ学生の窓口編集部)
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