【ボクシングを観戦してみたいけど……】はじめての「ボクシング観戦おどおど」(ボクシングの魅力編)#あつまれ!_おどおど学生。
体重で厳格に階級分けされ、フェアな体格の二人が、いわゆるタイマンでどちらが強いのか決着をつけるボクシング。最近ではボクシングの動きを取り入れた「ボクササイズ」が注目され、若い世代にも人気です。
ボクシングは見ていても非常にスリリングで面白いスポーツですので、学生の皆さんにもぜひ視聴していただきたいところ。そこで今回は、ボクシング試合の視聴ポイントについてご紹介します。
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2. はじめての「ラグビールール」おどおど
ボクシングを見る際のポイント
ボクシングのマッチメイクは階級の同じ者同士で行われます。男子プロボクシングでは、以下のように細かく体重によって17の階級に分かれています。
ミニマム級……47.62kg以下
ライトフライ級……48.97kg以下
フライ級……50.80kg以下
スーパーフライ級……52.16kg以下
バンタム級……53.52kg以下
スーパーバンタム級……55.34kg以下
フェザー級……57.15kg以下
スーパーフェザー級……58.97kg以下
ライト級……61.23kg以下
スーパーライト級……63.50kg以下
ウエルター級……66.68kg以下
スーパーウエルター級……69.85kg以下
ミドル級……72.57kg以下
スーパーミドル級……76.20kg以下
ライトヘビー級……79.38kg以下
クルーザー級……90.72kg以下
ヘビー級……90.72kg超
体重が重くなれば、基本的にパンチも威力も重くなりますので、細かく階級を刻むことで戦いがフェアであることを保証しているわけです。
プロボクシングでは、このフェアな条件において、パンチを当てる技術、パンチを避ける技術を磨いた二人が戦うのです。
3分戦って1分休み
男子ボクシングは1ラウンド3分間。この間2人が打ち合い、3分たったらラウンドを終了で1分間の休みとなります。1分間のインターバルが終わったら、3分間の次のラウンドが始まります。このように、1分間のインターバルを挟んでラウンドが進み、決められたラウンドが終わったら試合終了です。現在ではラウンド数は世界では「12」※が一般的です。
※日本のタイトルマッチは10ラウンドが一般的。
相手を倒したら勝ち!
ボクシングは倒すか倒されるか。相手をパンチによってマットにダウン※させたら勝ちです。相手の打撃によってダウン(Knock Down:ノックダウン)し、レフェリーが10数える(テンカウント)間に立ち上がれなければ、倒した者が勝者となります。これが「ノックアウト勝ち」です。ノックアウト(Knock Out)は「KO」と略されます。皆さんも「KO(ケーオー)勝ち」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。
※試合中に足の裏以外の部分をマットにつくと「ダウン」となります。
テンカウントの間にファイティングポーズ(戦意を示す)を取ることができたら、試合を続けることができます。
「TKO」とは?
TKO(テクニカル・ノックアウト)という決着のつき方もあります。これは、一方の選手が試合によって負傷したり、実力の差がありすぎてこれ以上戦うのは危険だ、などと判断されたときに行われます。レフェリーやドクター、また選手についているチーフセコンドが判断します。この場合はTKOとなって勝者が決まり「TKO勝ち」です。相手が戦えなくなるほど追い込んだわけですから、KOに準じる勝利です。ちなみに、「うちの選手が危険だ。試合をここで止めてくれ」という意思をチーフセコンドは、タオルをリングに投げ入れることで示します。棄権や試合放棄を意味する「タオルを投げる」という言い回しはここからきています。
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判定による決着もある!
試合がノックアウトで片がつかず、最終ラウンドが終了しても両者共に立っていた場合、「判定」で勝者が決まります。試合には3人のジャッジがつきます。毎ラウンドごとに両選手の優劣を10点満点で判定していきます。判定は一般的には以下のような具合です。
10対10……両者互角。優劣つけがたい
10対9……一方が有利
10対8……一方がダウンするなど有効打に明らかに差がある
10対7……一方がダウンを2回するなどKO寸前に追い込まれるほど差がある
有利な方には「必ず10点満点」をつけます。ジャッジのポイントを集計して、3人のうちどちらの選手が多く支持されたのかで勝敗を決めます。
3人のジャッジなので、勝利するには以下の3パターンになります。
・3-0……ジャッジが3人共その選手のポイントが多い
・2-0……2人がその選手が多く、1人は引き分け
・2-1……2人がその選手が多く、1人は逆の選手のポイントが多い
ジャッジ3人共が一方の選手の得点が多かった場合、「3-0で勝利」となります。これをユナニマス・デシジョンといいます。2人が支持し、1が引き分けの場合は「2-0」で勝利。これをマジョリティー・デシジョンといいます。2人が支持し、1人が逆の選手を支持した場合は「2-1」で勝利。これは「スプリット・デシジョン」となります。
ただ、「ユナニマス・デシジョン」などの面倒くさい名称は別に覚えなくても構いません。試合が判定になれば、必ずポイントの読み上げと「3-0で○○○の勝利!」とコールがあるので大丈夫です。
それよりも各選手の鍛え上げられた肉体から繰り出されるパンチ、それを避けるディフェンスの技術、まさにミリ秒で交わされるスリリングな攻防を楽しんでください。
解決!! ボクシング観戦おどおど
ボクシングの醍醐味はなんといってもノックアウトです。「どっちが強いのか、はっきり片をつけようじゃないか」を体現したスポーツこそがボクシングといえます。道具を使わず、己の拳に全てを懸けて研さんしてきた技術が問われます。現在、日本には井上尚弥さんという怪物級に強いボクサーがいます。ぜひ女子大学生の皆さんも一度ボクシングの試合を見てみてください。熱くなれること請け合いです。
文:高橋モータース@dcp
編集:学生の窓口編集部