履歴書やES(エントリーシート)に添付する証明写真。企業や採用担当者にとっては第一印象となるものですから、きちんとした映りの写真を用意して臨みたいものです。しかし、実際に証明写真を使うようになるタイミングがわからないという人もいるはず。早く撮りすぎても使用できなくなってしまう場合もあるので、必要な時期に手元にあるようにしておきたいものです。そこで、証明写真を撮影する時期や撮影手段などを解説します。
就活中は、次々と予定が入ってくるため、スケジュール管理をしっかり行うことも大切です。特に選考が本格化してくる時期は面接の予定などを優先せざるを得ないため、すぐに準備できることはなるべく早い段階で取り掛かっておくほうがよいでしょう。
証明写真の準備もそのうちの一つです。突発的なエントリーや自らの体調不良などにも備えて、早めに用意しておきましょう。
証明写真の使用期限は、法律で厳密に定められているわけではありませんが、履歴書やESに添付する場合、原則として「3~6か月以内」に撮影したものが望ましいとされています。
なぜ直近の写真でなくてはならないかといえば、証明写真は「本人である」ことを企業に証明する意味合いを持つものだからです。あまり過去に映した写真だと、本人の容貌が実物(現在)と違っていることも少なくなく、証明写真の意味がなくなってしまう可能性があるのです。
もし用意した写真が使用期限を過ぎてしまったら、多少手間でも再度撮り直すのをおすすめします。体重増減による顔の輪郭や日焼けによる肌色の変化、髪の毛の長さなどから「古い写真」であると判断できる場合は特に注意が必要です。
実物と写真の差異をなくすには、やはり提出直前に撮影を行うのがベストでしょう。しかし実際には、就活解禁の3月は多くの学生が写真館やフォトスタジオに殺到する時期。いざそのタイミングで撮影したいと思っても、希望する日程に予約が取れないケースや、当日の待ち時間が長過ぎてしまい疲れ切った表情で映ってしまう失敗談もよく聞かれます。
心から納得のいく写真を撮るためには、時間や心のゆとりが不可欠です。解禁の3月より少し前に撮影を済ませておくのが理想的ですね。
証明写真の撮影方法はさまざまです。それぞれのメリットを知り、自分に合ったものを選んでください。
写真のクオリティの高さにこだわりたいのならば、本格的な撮影機材を備え、プロのカメラマンに撮影してもらえる写真館やフォトスタジオがおすすめです。プロのヘアメイクスタッフによる万全のヘアメイクサービス、カメラマンからは姿勢や表情やスーツの着こなしなどのアドバイスが受けられる場合もあります。
写真をデータで残しやすい点も写真館やフォトスタジオのメリットです。店に写真データを残しておけば、必要に応じてすぐに現像してもらえるので便利です。
また、最近はWebサイトからデータでESの提出を求める企業も多く、その場合は証明写真もデータで添付しなくてはなりません。そのニーズに応え、CD-RやSDカードなどWEB用の写真データも料金に含んでいる写真館やスタジオも多いです。できるだけデータの状態でも受け取り、ウェブ上での提出にも対応できるようにしておきましょう。
撮影費用を安く抑えたい人には、証明写真機(スピード写真)も一つの手段です。近年では、高性能な証明写真機が続々登場しており、本格的なライティングや肌色・肌質の補正機能などによって、セルフ撮影ながら高いクオリティの一枚に仕上がります。
価格は機種によっても異なりますが、だいたい1,000円前後とリーズナブル。写真機は、ショッピングモールやスーパー、駅、レンタルショップなど街中のいたるところに設置されているので、気軽に利用できる点も魅力です。
上記以外に、スマホアプリを使って自分で写真を撮る方法もあります。今はスマホやスマホカメラの機能が向上したおかげで誰もが簡単にクオリティのいい写真が撮れるようになりました。おかげで、わざわざ外へ写真を撮りに行かなくても証明写真を作成できます。
撮影用のアプリはいろいろな種類が存在しますが、基本的にはどのアプリも、
といった流れで撮影します。
ただし、自分で撮影・編集するという特性上、撮影した本人は満足のいく写真でも、プロの採用担当者から見ると仕上がりが“イマイチ”の場合もあるので要注意。
印象のいい写真に仕上げるには、細かなチェック項目を自ら設けて、それと照らし合わせながら撮影を行うのがいいでしょう。たとえば、髪や服に乱れはないか。両肩の高さは揃っているか。背筋は丸まっていないか。口角の上がった自然な笑顔になっているか。男性ならば、髭はきちんとそれているか。女性ならば、メイクの色味は適切かなど。納得のいく一枚が取れるまで、何度もトライしてみてください。
履歴書やESに書かれた文章と同じくらい、就活生一人ひとりの個性を語るのが証明写真です。適当な写真でいいやと妥協することなく、自分の第一印象を正しく伝えられる一枚を目指して頑張ってくださいね。
(学生の窓口編集部)