今回は『はじめての西武線おどおど』を解決 #あつまれ!_おどおど学生。
▼駅おどおど記事一覧
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・【渋谷駅】今回は『はじめての渋谷駅おどおど 』を解決
・【池袋駅】今回は『はじめての池袋駅おどおど』を解決
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東京は世界ナンバーワンの鉄道路線が発達した都市です。JR、地下鉄のみならず有力な私鉄も旅客輸送の動脈として活躍しています。
しかし、上京したてで慣れないうちは複雑に絡み合った鉄道網の利用におどおどしてしまうかもしれません。
『西武鉄道』は東京を代表する私鉄です。上京した皆さんも利用することがあるでしょう。今回は、おどおどしないで西武線を利用するためのポイントをご紹介します。
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新宿と池袋の西武線は違う?
▼おどおど解決ポイント
1.西武鉄道には「新宿線」と「池袋線」の2つがあり、所沢駅で2つの路線が交わる
2.快速急行・急行、通勤急行、快速、通勤準急、準急と種類が多い。目的地の駅に止まるか注意!
3.池袋線は東京メトロ・有楽町線と副都心線が乗り入れていて直通運転しているから便利
西武鉄道には主要路線として「新宿線」と「池袋線」の2つがあります。この両線は所沢駅で交わりますが、それぞれ「西武新宿駅」「池袋駅」と離れた場所を起点とする路線です。
「西武新宿駅」を起点とする「西武新宿線」。「池袋駅」を起点とする「西武池袋線」。所沢駅で2つの路線が交わります。
⇒引用元:『西武鉄道』「駅の情報・路線図」
西武新宿線
西武新宿駅から所沢駅経由で本川越駅を結ぶ路線です。
西武池袋線
池袋駅か所沢駅・飯能駅経由で吾野駅までを結ぶ路線です。吾野駅から先、西武秩父駅までの西武秩父線に直結しています。
西武鉄道のこの2つの路線は、東京都の新宿、池袋という巨大ターミナルから埼玉県に延びていますが、行くのは所沢・秩父方面です。浦和・大宮方面には行かないのでこの点には注意しましょう。
急行の種類が多い!
西武鉄道には快速急行・急行、通勤急行、快速、通勤準急、準急と種類が多いのも注意点です。各駅停車でしか止まらない駅も多いので、自分が利用する列車が目的地の駅に止まるのかどうかは要確認です。
ちなみに西武の路線には指定席券の購入が必要な「ラビュー」「レッドアロー」「S-TRAIN」という特急も走っています。
西武線の新宿駅ってどこにある?
西武の主力路線は「池袋線」です。そのためなのか、実は西武新宿線には乗ったことがない、という人もいらっしゃいます。起点となる西武池袋線の西武新宿駅がどこにあるのか知らない人もいます。
「新宿」なのですが、世界一の乗降客を誇るJR新宿駅から離れているため、目立たないともいえます。
JR新宿駅から西武新宿駅までは徒歩で5~6分かかります。
JR新宿駅 - 西武新宿駅
JR新宿駅の東口を出て、歌舞伎町方面に向かいます。靖国通りの交差点を渡ったら左に折れ、西武新宿駅前通りで右折。直進すると通りを挟んだ左手に焦げ茶色のビルが見えてきます。このビルの階段を上がると西武新宿駅です。
ただ、西武新宿線からJR線に乗り換えるなら新宿駅にこだわらず「高田馬場駅」で乗り換えるのがお勧めです。その方が乗り換えが早く済みます。
「西武新宿駅は歌舞伎町にある」と覚えておくといいでしょう※。
※実際の住所は以下です。
〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1丁目30-1
西武「池袋駅」は東口にある!
JR池袋駅は、西武・東武の池袋駅も隣接する巨大ターミナル。東京メトロ・丸ノ内線、有楽町線、副都心線も利用可能で、全部でひとつの「池袋駅」と考えてもいいぐらいです。
覚えておかなければいけないのは、西武池袋線の改札・乗り場は「池袋駅」の「東口」にあることです。面白いことに東武東上線の改札・乗り場は「西口」にあります。
池袋駅の西武線と東武線の改札は、名称とは逆にあると覚えておきましょう。
主力「池袋線」は乗り入れで便利に使える!
西武の主力池袋線には東京メトロ・有楽町線と副都心線が乗り入れており、直通運転を行っています。そのため、池袋駅に向かう上り列車の場合には、終点が池袋でない場合があります。
同じ列車に乗り続けて池袋より先まで行ける列車が運行されているのです。
有楽町線直通(上り電車)
練馬駅を出てから地下に入り、新桜台駅、小竹向原駅(この2つの駅は西武有楽町線)を経由して有楽町線へ。千川駅、要町駅、次いで池袋駅に到着します。着くのは「池袋駅」の有楽町線のホームです。
有楽町線は新木場駅(東京都江東区)が終点ですので、直通運転の列車に乗っていれば、西武池袋線の各駅から乗り換えることなく、有楽町線の新木場駅まで行けます。
副都心線直通(上り電車)
練馬駅を出てから地下に入り、新桜台駅、小竹向原駅(この2つの駅は西武有楽町線)を経由して副都心線へ。千川駅、要町駅、次いで池袋駅に到着します。着くのは「池袋駅」の副都心線のホームです。
副都心線は渋谷駅までですが、副都心線には東急東横線(渋谷駅から神奈川県横浜市西区の横浜駅まで)が乗り入れています。
ですので、副都心線の列車に乗っていると、渋谷経由で東横線の終点である横浜駅まで行けます。さらにこの東横線にはみなとみらい線(神奈川県横浜市西区の横浜駅から中区の元町・中華街駅まで)が乗り入れています。つまり、横浜駅からさらに先の元町・中華街駅まで行けるのです。
というわけで、上りの副都心線の直通列車に乗ると「元町・中華街駅」まで乗り換えないで行けます。
下り列車の行き先に注意!
気を付けたいのは下りです。有楽町線、副都心線の列車には「西武線直通」の列車があります。
↑小竹向原の駅の列車案内表示。西武池袋線直通列車は「小手指」「所沢」に行きますが、有楽町線、副都心線の列車は「和光市」に行くので要注意です。
しかし、ほとんどの列車は両路線とも終点は和光市です。ですので、有楽町線、副都心線の列車に乗っているから西武線につながると思い込んではいけません!
結節点である小竹向原の駅で「西武線直通」の列車に乗り換えないと新桜台駅、練馬駅……と続く西武線の駅に行けなくなってしまいます。
西武池袋線は乗り入れによって、新木場駅、元町・中華街駅まで行ける便利な路線ですが、「戻ってくるときには行き先に注意する!」と覚えておきましょう。
豊島園行きに注意!
西武池袋線の池袋発の下り列車の場合には「豊島園行き」があります。これはもともと遊園地「としまえん」※にアクセスするためのものでした。「豊島園行き」に乗ると、練馬を出て北に進路をとって豊島園駅に到着し、そこで行き止まり。折り返し運転となります。
ですので、豊島園行きに乗って、練馬駅より先の西武線各駅に行く場合には、練馬駅で乗り換えなければなりません。
「豊島園行きに注意!」と覚えておきましょう。
※遊園地「としまえん」は2020年8月31日をもって閉園しました。
解決!!ターミナル駅おどおど
西武鉄道の西武新宿線、西武池袋線は、新宿と池袋という2つの街を起点とする乗降客の多い路線です。
西武新宿線には早稲田大学に近い高田馬場駅があるので、大学生の皆さんなら利用も多いかもしれません。今回ご紹介したポイントを参考におどおどしないようにしていただければ幸いです。
教えてくれたのはこの人!
監修:杉山淳一
Profile
乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。
年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。
著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。
文:吉田ハンチング@dcp
編集:マイナビ学生の窓口編集部