会計のプロ「税理士」「公認会計士」ってどんな仕事? 何が違うの? 資格の魅力から働き方のリアルまで専門家が徹底解説! #先輩ロールモデル

学生の窓口編集部

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「税理士」や「公認会計士」と聞くと、「数字に強い人が就く仕事」「難関資格」といったイメージが先行し、自分には縁遠い世界だと感じている学生も多いかもしれません。しかし、その実態は、社会の根幹を支えるやりがいのある仕事であり、近年ではAIの進化や働き方の多様化によって、大きな変革期を迎えています。

今回は、資格の学校「TAC」が開催したオンラインセミナーの模様をレポート。会計業界の就活市場に精通する人材コンサルタントの小倉亮介さん、現場の第一線で活躍する税理士の三原啓文さん、そして公認会計士の徳竹雄哉さんをゲストに迎え、会計業界のリアルを語っていただきました。

プロフィール:三原啓文さん

大学在学中に税理士試験4科目合格。その後27歳で税理士試験に合格。現在は三原税理士事務所を開業するとともに、ミュージシャンとしての活動もしている。
プロフィール:徳竹雄哉さん

大学3年次に公認会計士試験に合格。税理士法人で実業家として活躍しているほか、TACの講座や大学内での簿記の講義も担当している。

INDEX

「税理士」と「公認会計士」の違いは? 会計のプロを目指した“きっかけ” 働き方は自由自在!? 学生さんへメッセージ

今が狙い目!? 会計業界で働く魅力。「税理士」と「公認会計士」の違いは?

まずは人材コンサルタントの小倉さんから、会計業界の魅力や「税理士」と「公認会計士」の違いについて解説していただきました。

――学生にとって、会計業界で働くことの魅力はどこにあるのでしょうか?

そのときに、いわゆる会計系の資格である「簿記」の知識が役立ちます。世の中のモノやサービスの多くは会社によって作られているので、簿記がわかるということは、その社会の仕組みがよくわかる、ということに繋がります。

もうひとつは、この会計業界はかなり早いスピードで進化をしている業界だということです。みなさんも「AIに仕事が奪われる」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、会計業界に関してはそれはありません。

これまで人間がやっていた細かい作業をAIが代行することで、人間はそれを元により高度な仕事ができるようになります。人間がやるべき仕事の領域はどんどん広がっており、将来性がかなりある業界だと思います。

――税理士と公認会計士、名前は似ていますが、資格の取り方にはどのような違いがあるのでしょうか?

小倉さん まず、受験資格が大きく違います。会計士試験には受験資格がありません。0歳の赤ちゃんから100歳のおじいちゃん・おばあちゃんまで受けられます。それに対して税理士試験は、会計系の2科目(簿記論・財務諸表論)には受験資格がありませんが、残りの税法科目には大学での単位取得などの要件があります。

もう一つ、試験制度も大きく異なります。会計士試験は、全ての科目を一気に受ける、いわゆる大学入試のようなイメージで、総合点で勝負するかたちになります。

他方、税理士試験は、全11科目の中から5科目に合格すれば資格が取れる「科目合格制」です。1科目ずつ自分のペースで受けていけるので、「今年は勉強時間がたくさん取れるから3科目受けよう」「今年は少ないから1科目にしよう」というように、その人によって調整できます。

学習スタイルとしては、会計士試験は学生のように時間がある方が専念して取り組むことが多く、税理士試験は働きながら学習を進める方が多いですね。

会計士と税理士の違いを詳しく見る

――会計業界の学生の就職状況についてはいかがですか?

小倉さん まずは前提として、税理士試験の受験者数がピークに比べてかなり減っているという現状があります。ざっと概算しても半分くらい。会計業界を目指す人が減っている一方、仕事のほうは増えているので、今、会計業界はかなり深刻な人手不足なんです。

ですので、これまでは経験者や有資格者が採用の中心でしたが、今は未経験者や、これから勉強を始める学生さんにターゲットを据えて採用活動をしている会社がかなり増えています。学生さんにとっては、かなり門戸が広がっている状況だと言えます。

――税理士や公認会計士を取り巻く最近のトピックについても教えていただけますか?

小倉さん 大きな流れとしては、「コンサルティング業務の広がり」があります。AIの活用が進むことで、従来人間が担っていた作業をAIが補助するようになりました。その結果、人間はAIが処理したデータをもとに、より高度な提案をクライアントにできるようになっています。つまり、AIと人間が共存しながら仕事の幅を広げているんですね。

コンサルティングはひとつの領域から派生して次々と新しい分野に展開していく、いわばアメーバ式で広がるイメージ。特に会計業界はITとの親和性が高く、SNSを活用する会計士や税理士も増えています。YouTuberやTikTokerとして発信しながら専門家として活動する人もいて、仕事の可能性は大きく広がっていると感じます。

もうひとつの変化として、「税理士と会計士の業務の境界が曖昧になってきている」点が挙げられます。監査は会計士の独占業務ですが、それ以外の分野では両者の仕事が重なりつつあるんです。

――税理士や公認会計士の受験経験は、一般企業の就職活動でどの程度役立つのでしょう?

小倉さん 非常によい質問ですね。結論から言えば、大いに役立ちます。会計士や税理士試験に挑戦した経験そのものが高度な専門知識を学んだ証になりますし、資格に挑戦するモチベーションや学習意欲も高く評価されます。

試験に合格できなかったとしても、その努力や知識の蓄積はポテンシャルとしてしっかり評価されると、企業の採用担当者からもよく聞きます。大切なのは、「資格取得を通じて培った力を御社でどう活かせるか」を具体的に示すこと。例えば「この知識を御社の財務分析や経営企画で役立てたい」と積極的にアピールをすれば、就活でも武器にできると思います。

会計士と税理士の就職情報を詳しく見る

「独立したい」「高年収」……会計のプロを目指した“きっかけ”

ここからは、現役で活躍する税理士の三原さん、公認会計士の徳竹さんが登場。それぞれのリアルな体験談を語っていただきました。

――お二人がこの道を目指されたきっかけを教えてください。

三原さん 私が税理士を目指したきっかけは、「独立開業できる」という点に大きな魅力を感じたことです。私、協調性がない人間なんですよ(笑)。 なので、どうしても独立開業して仕事がしたいと。身近に税理士をしている人がいて、どんな仕事か聞くことができたので、「じゃあ自分もこの資格にチャレンジしてみたいな」と大学時代に受験を始めました。

徳竹さん 私の場合、「大学在学中に合格できて、しかも年収が高い」という、結構安直な理由です(笑)。大学入学後、一通りの遊びを経験して、これって本当に楽しいのかな、高校時代のように何かに熱中したいな……と考えていたとき、クラスの友達が会計士の勉強をしていたのがきっかけで、この資格に挑戦することにしました

――学生時代の受験勉強はどのように進められましたか?

三原さん TACの通信講座を使っていました。私の場合、ある意味自分を追い込んでいて、もう就職活動をするつもりがなかったんですよ。「この資格試験1本で頑張ろう」と。大学4年間をそこにほぼ全振りでやっちゃおう、という感じで自分を追い込んでいたので、モチベーションが途切れることはなかったですね。夏にある試験に向けて集中力をピークに持っていく自己管理も大事かと思います。

徳竹さん 周りの優秀な人たちに勝つには、まず「誰よりも勉強しなきゃいけないな」と思い、「朝は誰よりも早くTACに行く」ということにしました。家では勉強できないタイプだったので。試験直前には、次の日に着ていく服を着て寝て、朝起きたら顔を洗って歯を磨いてすぐ家を出る、みたいなことをしていました。でも、そんなことをしていても、自分より早く来ている人がいるんです。そういう本気の人たちと友達になれたことが、一発合格できたきっかけだったかなと思います。

働き方は自由自在! 独立、副業、ライフステージの変化にも柔軟に対応

――税理士や公認会計士の魅力、働き方などについても教えてください。

三原さん やりがいを感じるのは、お客さんとの1対1での「信頼関係」を感じるときですね。世の中に税理士は山ほどいます。その中から自分を信頼して、会社の財務や個人の財産といった大切な情報を預けてくれる。その信頼に応えることに大きなやりがいを感じます。

働き方としては、よく例えるのが「町医者か、大きな総合病院か」。独立開業して町医者をやるのか、大きな法人で専門医として働くのか、選べるんです。僕は町医者の方ですが、町医者って定休日が決まっていますよね。でも、独立開業した税理士だと、定休日を自分で作れるんですよ。そのあたりも含め、とても働きやすい仕事なのかなと感じています。

徳竹さん 「どんな会社にも絶対に必要とされる会計のプロである」という点ですね。私自身、上場企業の監査業務から、それこそTikTokライバーさんが所属する事務所の経理業務まで、幅広く経験しました。大きい企業から小さい企業まで、色々なお仕事に携われるのが魅力です。

――学生にとって目指しやすいのは税理士と会計士のどちらだと思いますか?

三原さん 学生時代を振り返ると、会計士を目指す学生のほうが圧倒的に多かった印象です。理由は、会計士試験は全科目をまとめて受ける「短期集中型」である一方、税理士試験は5科目を積み上げていく「長期戦」。学生は勉強に多くの時間を割けるので、その時期をフルに活用できる会計士の方が目指しやすいと感じます。

ただ、税理士試験には「科目合格制度」があり、1科目ずつ合格を積み重ねられるのも大きな魅力です。私は大学在学中に4科目合格し、就職活動を始めたのは4年生の2月でしたが、履歴書に「4科目合格」と書いただけで、面接は一発で内定をいただきました。就職活動でも有利ですし、いわば勲章のように活用できるのは税理士試験ならではですね。

徳竹さん 大学生は勉強に使える時間が多いので、全科目を一気に学ぶ会計士試験は確かに挑戦しやすいと思います。ただ、「大学生活のすべてを試験勉強に投じる覚悟」も必要になるので、大学時代をすべて勉強に捧げられるなら会計士試験に挑むのが良いでしょう。もし、「留学をしたい」「学生時代にしかできない経験をしたい」と考えるのであれば、税理士試験で科目合格をひとつずつ積み重ねていくほうが現実的だと思います。

――リモートワークや休暇の取りやすさ、育児休暇など、ライフステージが変化しても働きやすいのは税理士と会計士、どちらでしょう?

三原さん 私の場合は独立開業しているので、組織的な働き方について詳しく語れません。が、TACの受講生の中には会計事務所で働いている方も多く、近年はリモートワークの導入が増えてきていると感じます。また、税理士資格があれば「独立開業」「税理士法人に勤務」といったさまざまな働き方を選べます。独立していれば定休日や休暇は自分次第なので、柔軟な働き方ができるのも大きなメリットだと思います。

徳竹さん 会計士業界は比較的休みを取りやすいと思います。業務は「繁忙期」と「閑散期」がはっきりしていて、繁忙期は休みづらく、土曜が平日扱いになる法人もありますが、そのぶん閑散期は長期休暇を取る人も多く、法人から指定休暇が与えられたりもします。

リモートワークについては、私が非常勤で勤務していた監査法人では非常に柔軟でしたが、定期的にクライアント先へ行く必要があるため、完全に地方へ移住してフルリモートというのは難しいかもしれません。

ライフステージへの対応力については、会計士資格があれば高い時給で非常勤勤務が可能なので、例えば週2日フルタイム勤務でも大卒初任給程度は得られます。つまり「週休5日」といった働き方もできる。逆に稼ぎたい時期は日中に非常勤を増やし、夜はTACで授業を担当する、といった働き方もできます。

試験は陰キャ・陽キャ関係なく「平等」。学生たちに本音でメッセージ!

――それでは改めて、小倉さんからTACの税理士講座・会計士講座についてご説明ください。

小倉さん TACでは、効率的に合格を目指せるようさまざまなコースを用意しています。「税理士講座」は2年本科生・3年本科生コースで、2〜3年かけて5科目合格を目指せます。「会計士講座」は2年でじっくり取り組むコースから、1年半で短期合格を目指すコースまで用意しています。これらのカリキュラムは、長年の研究をもとに「最も効率的に合格へ導く」設計になっていますので、安心して勉強に集中していただけます。

合格後の就職もご安心ください。TACには「TACプロフェッショナルバンク」という就職サポート部門があり、皆さんの希望に合った就職先探しを一緒に行います。合格から就職まで一貫してサポートできるのがTACの強みです。

――ありがとうございました。最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。

三原さん 学生時代の私は、いわゆる“ぼっち”で、大学4年間で友達が一人もできませんでした。就活では人間関係やコミュニケーション力が重視され、不利だと感じる人も多いと思いますが、資格試験は違います。合否は点数で決まるので、陰キャ・陽キャ関係なく「平等」。私のように友達作りが苦手な人にこそ、資格試験は大きなチャンスだと思います。

もちろん、「信頼関係を築ける力」だけは最低限、持っておいてください。友達が多い必要はありませんが、自分が大事にしたい人との信頼関係は大切です。それさえあれば大丈夫。こんな私でも資格を通じてちゃんと生きていけていますから。TACには私のような少し変わった人もいます(笑)。興味があれば、ぜひTACで税理士を目指してみてください。

徳竹さん 大学生のうちは「自分が何をしたいのか」で悩むことも多いと思います。私自身もプログラミング教室に通ったり、TikTokライブをやったり、いろんなことを試しました。その結果「やっぱり会計士試験の講師が自分に合っている」と気づけたんです。

向いているものを見つけるのは簡単ではありません。でも大学生は時間があるので、手当たり次第に挑戦してみるのも良いと思います。やりたいことを見つけて突き進むと、友人関係が変わることもあるでしょう。でも本当に大事な関係なら続きますし、切れてしまうならそれほど重要ではなかったということです。

最終的に自分の人生に責任を持てるのは自分だけです。だからこそ「自分がやりたいことをやる」。それが一番だと思います。ぜひ、自分の道を信じて頑張ってください。

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