鳥取大学ダイバーシティキャンパス推進室について
私たちの活動目的・活動目標
「ダイバーシティ」とは日本語で「多様性」を意味し、世界的でも日本においても、性的マイノリティや国籍、人種、宗教といった様々な多様性を享受しようという考え方が広がってきています。
鳥取大学ダイバーシティキャンパス推進室ではそのような多様性を鳥取大学の中で実現しようとする取り組みを行い、私たちダイバーシティキャンパス推進室学生スタッフは、学生の目線から学生に向けて、取り組みを発信しています。
多様性をキャンパスの中で実現するには、多様である個性・価値観を認め合い、差別や偏見のない過ごしやすい環境を整えることが重要です。そこで私たちは多様性を認め合う環境づくりを行い、差別や偏見を解消するための取り組みを行ってきました。具体的な取り組みの例を以下、紹介します。
トピックス(1) イスラム教に関する学内での取り組み(2020年度)
目的とアンケートについて
私たちが在籍している鳥取大学の中には、イスラム教徒である留学生が多くいます。食事や衣服の制限などで知られるイスラム教について知り、理解を深めることを目的として学内アンケートの実施やセミナーを開催しました。
イスラム教に関する基礎知識やイメージについて調査すると、イスラム教に対して関心があり、知りたいと思っている学生が沢山いることがわかりました。
また、過激派と呼ばれる人たちの存在や、テロの影響もあり、イスラム教に対して怖いイメージを持つ学生も多かったです。そこで、留学生の生の声を聴きながら、改めて正しい情報を共有していきたいと思い、セミナーを開催しました。
『イスラム教について知ろう』セミナー
セミナーでは、3名のイスラム教を信仰する留学生に協力して頂き、イスラム教の決まりごとや、ムスリムとしての日本の大学での生活、ハラルフードなど、幅広いトピックについてお話を聴かせていただくことができました。
受講した学生や教職員からは、「ニュースなどの偏った報道だけでなく、実際にムスリムの方にお話を聞くことで理解できる部分があった」、「ムスリムの留学生の生の声を聞いて初めて知ったことも多く、イスラム教に興味が湧いた」など、イスラム教に対する理解の輪が広がったことを感じられる意見が多く寄せられました。
実際、このセミナーを受講した職員の方が大学に働きかけ、学内の食堂にハラルメニューが復活するという嬉しい動きも起こり、私たちが目標として掲げる「鳥取大学における多様性の実現」に向けて一歩前進することができたのではないかと感じています。
トピックス(2)生理に関する学内での取り組み(2021年度)
私たちは、社会全体で「生理」=女性だけの問題という認識があることや、学生スタッフ内にも「生理」に関して悩んだ経験があることから、学内における生理の問題に着目し、アンケートを用いた実態調査と、課題解決に向けて専門家へのインタビューや生理用品メーカーが実施する生理研修を受講したりしました。
アンケート調査(回答数362件)では、生理に伴う症状や生理関連の悩みは多岐にわたり、個人差も大きいことが分かりました。加えて、「大学に生理に関することで取り組んでほしいこと」は、自由記述でありながら、98件の回答を頂くことができました。
この調査において、学内での生理に関する主要な課題は、
1.生理休暇や授業中の対応
2.生理用品の配布
であることが明らかになり、早急な対応や男性・教職員の理解促進が必要であると考えました。
生理に関する大学への提案
これらの声を受け、私たちは大学に、生理休暇が取りやすい大学の環境づくりと学内における生理用品の配布システムについて提案させていただきました。
具体的には、生理公欠の導入や生理を理由に欠席しても講義内容の理解に支障をきたさないようオンデマンド講座の活用、生理用品無償配布システムの導入などを提案しました。
すでに龍谷大学や早稲田大学など都市部を中心とした大学で設置されはじめています。鳥取大学では2022年5月頃に設置予定です!
サークル紹介
私たちの想いとは
ダイバーシティキャンパス推進室の学生スタッフとして活動する中で自分が見ている世界と他の人が見ている世界とでは見えるものが違い、マイノリティとされる人に限らず、すべての人にとってダイバーシティの考え方が重要であるということに気づきました。
私たちはこれからも、鳥取大学のキャンパスにいるすべての人が過ごしやすく、多様であることが当たり前である環境を鳥取大学において実現することを目指して活動していきます。
メンバー紹介
井手綾花 藤原花実 三好凜 武久千栞 山本梨寧
HP
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