「ワンテーマ自己分析」(第2回~4回で解説)で、自分の特性やアピールする部分を導き出したら、それが本当に正しい結果なのか、自分にマッチしている内容なのかを検証することも大切です。その検証方法について、就活アドバイザーの才木弓加さんに教えていただきました。
エピソードを5つ挙げる
検証方法は簡単です。例えば導き出した特性が「自分の言動に責任が持てる」であれば、それを裏付けるエピソードを5つ書き出してみるのです。
5つのエピソードがすらすらと書ければ問題はありません。しかし、2~3日考えても思いつかないのであれば、見つけた特性が間違っているか、掘り下げ方が足りないかです。その場合はもう一度、中学時代から振り返り、自分への質問を繰り返して深掘りしてみましょう。深堀りするときは以下のように突き詰めていきます。
「なぜそれに取り組んだの?」→「好きだから」
「どうして好きなの?」→「楽しいから」
「何が楽しいの?」→「みんなで一緒にやることが楽しい」
「なぜみんなでやることが楽しいの?」→……
この作業を徹底的に行うことで、5つのエピソードを思いついたり、新しい特性を発見することができます。
エピソードを5つ書けるようになれば、自信を持ってその特性を自己PRの軸に決定してよいでしょう。
面接では必ず「自己PR」を求められます。質問内容はさまざまですが、下記のような質問はどれも自己PRのチャンスだと覚えておきましょう。
質問:あなたの長所を教えてください。
質問:あなたの特徴を教えてください。
質問:あなたらしさを教えてください。
どの質問に対しても企業側に伝えるべきことは「自分がどういう人間か」ということです。
その際に、自己分析の検証で挙げた5つのエピソードから具体的な話を盛り込みながら発言すれば、説得力がアップするはずです。
文・磯野佳世子
才木弓加・プロフィール
大学などでの就職対策セミナーの講師を務めるかたわら、自ら就職塾を主宰し、 直接学生への指導にあたる。就職本も多数執筆。就職情報サイト 「マイナビ」(
http://job.mynavi.jp/)では、 イマドキの就活のノウハウを熟知した講師として、エントリーシート、面接、自己分析、 就活マナーなど、多方面から「才木流」の内定獲得術を伝授。著書に「自己分析の「正解」がわかる本」( 実務教育出版社) 「サプライズ内定」(角川マガジンズ)「面接担当の質問の意図」(マイナビ)など。