【最近話題の「墳活」って知ってる?】はじめての「古墳見学おどおど」( 古墳の見方編)#あつまれ!_おどおど学生。

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ここ数年、人気が高まっているのが「古墳」です。「墳活」と称し、さまざまな古墳を見学して回る人が増えています。古墳好きが楽しめるようなイベントを開催する自治体もあるなど、密かなブームとなっています。学生読者の皆さんの中にも「実は古墳に興味がある」という人がいるでしょう。とはいえ、初めて古墳見学をする際は、どこに注目すればいいのかなど分からないことが多いはず。

本シリーズ記事では、埋蔵文化財の調査研究を行う『奈良県立橿原考古学研究所』の小栗明彦さんに協力いただき、初めてでもスムーズ古墳見学を楽しむためのポイントをご紹介します。今回は、「古墳を見るポイント」や「古墳見学で持って行くといい物」をまとめました。

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古墳を見るポイントは?

古墳ビギナーの場合、どこに注目すればいいか分からないかもしれません。そこで、『橿原考古学研究所』の小栗明彦さんに伺った「古墳を見る際のアドバイス」を基に、古墳を見るポイントをご紹介します。

古墳の形を見てみよう 

前方後円墳か円墳か方墳なのか、まずは古墳の「形」に注目してみましょう。円墳のように見えて、よく見ると方墳だった。実は小さいけど前方後円墳だったなど、じっくりと観察することで新しい発見があります。「造り出し」と呼ばれる方形の低い祭壇が墳丘にひっついている場合もあります。

どのくらいの大きさなのか見てみよう

古墳は数メートルの小さなものから、全長約500メートルの大仙陵古墳(仁徳天皇陵古墳)のように巨大なものまでさまざまです。小さいものは小ささに驚き、大きな古墳はスケールに驚くはず。実際に古墳の周囲を歩いてみると、どれだけ大きいか実感できます。

構造に注目してみよう 

内部を見学したり、資料館で古墳の中がどのようになっているのか調べたりできるのなら、古墳の構造にも注目してみましょう。例えば、墓室には横穴式石室(古墳の側面に入口を設けた石室)が入っているのか、竪穴式石室(縦に穴を掘って天井石で覆う石室)なのかなどです。石室のタイプや構造で、その古墳が造られた時代が分かるなど、実は非常に面白いポイントなのです。

古墳のある場所に注目しよう 

その古墳がどんな場所に造られているのかも注目してみましょう。古墳からの眺望だけでなく、その古墳がどこからどのように見えているのか、陸上や河川の交通路との位置関係も確認してみましょう。

周辺にある古墳をチェックしてみよう 

古墳は群になっていることもあり、近くにある古墳と大きさを比べてみるのも面白いポイント。墳丘が大きいほど造るのに資材や人手がより多くかかるので、基本的にそれらを動員できる権力の大きさが墳丘の大小に比例します。その古墳は他の古墳と比べてどれくらいの大きさなのかを知ることで、葬られた人の地位を推定することができます。もし、自分が登っている古墳が周囲よりも大きいのなら、その地域で一番偉い人が埋葬された古墳かもしれません。

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古墳見学に持って行った方がいいものは?

古墳見学で持って行った方がいい物、事前に準備しておけばいい物はあるのでしょうか? 小栗さんによると、「カメラなどの記録用機器、あるいはスマホに簡易な3D撮影アプリを入れてくといいでしょう」とのこと。3Dで撮影しておくと、古墳の大きさや形が立体で見ることができるので、後で見返す際により楽しめます。

他には、「見学する古墳が過去に発掘調査されている場合は、可能であれば発掘調査報告書を事前に読んでおきましょう」とアドバイスがありました。古墳を見る上で、ここはどのように発見されたのか、この場所は発掘前にはどんな地形だったのかなど分かると、より興味深く古墳見学ができます。

発掘調査報告書は以下のサイトで確認することができます。

⇒『全国遺跡報告総覧』
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja

解決!! 古墳見学おどおど(古墳の見方編)

今回は、「古墳を見るポイント」や「古墳見学で持って行くといい物」をまとめました。古墳見学は、ただただ周遊するだけでも楽しいものですが、形や大きさ、構造、他との比較などに注目したり、事前準備を入念に行ったりすることで、さらに楽しめます。今まで何気なく見ていた近所の古墳も、今回紹介したことを踏まえて見てみると、違った印象を受けるかもしれませんね。次回は、「見学時のマナー」や「初心者にお勧めの古墳」をご紹介します。

文:大西トタン@dcp
編集:学生の窓口編集部                                 取材協力:小栗明彦(奈良県立橿原考古学研究所) http://www.kashikoken.jp

●奈良県立橿原考古学研究所 

昭和13年(1938)に創立され、奈良県内の埋蔵文化財の調査と研究を行う機関。その成果を広く公開するとともに、国民共有の財産である埋蔵文化財を保護し後世に伝えるためにさまざまな活動を行っている。

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