卒論の書き方とコツ! スケジュールや注意点とは?

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大学生になり年次があがってくると気になるのが「卒論」ですよね。できるだけ短期間で完成したい……しかし、もちろんコピペはNGです。それでは、いったいどんな風に書けばいいのでしょうか?

今回は卒論とは何か、そして進め方のスケジュールを説明した後で、具体的な書き方について詳しく解説していきます。
上手に卒論を完成させるための書き方のコツもご紹介しますので、是非最後までご覧になってみてください。

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卒論とは?レポートとの違い

卒論とは「卒業論文」の略で、大学等での最終学年に、個々の研究成果としてまとめ上げる論文のことです。文系学部ならゼミ(ゼミナール)、理系学部なら研究室での活動の一環として作成するケースが多いです。

卒論とレポートの違い

卒論とレポートは似ているようで、実は明らかな違いがあります。

◆卒論とレポートの違い

【レポート】
⇒課題が与えられ(または自由なテーマで)、授業や資料などをもとに結論をまとめるもの。

【卒論】
⇒自ら問題提起を行い、過去の研究に「自分の研究」をプラスして新しい研究成果を導き出すもの。

卒論のポイントは3つあります。
1つ目は「自ら問題提起を行う」こと。課題を先生から与えられる訳ではなく、自分で世の中の未解決な問題を見つけ出してテーマにしていきます。

2つ目は「自分の研究」が含まれていること。理系なら実験、文系なら調査などを行う必要があります。

3つ目は「新しい研究成果」を導き出すこと。先人たちの研究に自分も加わって、未開拓の部分を解明していくような成果が得られれば大成功です!

卒論の文字数はなんと2万文字!?

卒論とレポートは文字数にも違いがあります。卒論はボリュームが大きく、文字数としては概ね2万文字以上となるのが一般的です(400字原稿用紙50枚分)。そのため卒論を仕上げるためには、それなりの時間を確保して計画的に進めなければなりません。

卒論はあとあと必要になることも

「2万文字なんて私にできるのだろうか…?」

自分には荷が重い、大変そう、と心配になってしまう気持ちもよく分かります。何とか簡単に済ませて、卒業ラインさえクリアすればそれでいいと考える人も多いかもしれません。

ですが、卒論は人によっては後々いろんなところで必要になってくることがあります。例えば、

・今すぐではないにしろ、大学院に進学するような時に必要
・就職活動のときに、卒論の研究テーマを聞かれる

このようなケースがあります。そんなときに、いい加減に書いた論文では後悔してしまうこともあるかもしれません。卒業論文は大学での学びの集大成ともいえるもの。ここから解説する書き方も参考に、ベストな卒論に仕上げていきましょう!

卒論の進め方スケジュール

卒論の大まかなスケジュールの目安について、文系と理系に分けてご紹介します。細かなところは大学や学部によって異なりますので、指導教員の指示をよく確認するようにしましょう。

◆文系スケジュール

4月 仮テーマ決め
参考文献を読む
5月
〜7月頃
参考文献を読む
テーマ決定
8月
〜9月頃
卒論の大枠を固める
10月
〜12月頃
中間発表(10月)
各種調査・卒論執筆
1月
〜2月頃
卒論まとめ
教員添削→提出

◆理系スケジュール

4月 研究室に慣れる
仮テーマ決め
7月
〜9月頃
研究計画・事前研究
参考文献を集める
10月 中間発表
テーマ最終決定
10月
〜1月頃
卒業研究・卒論執筆
2月
〜3月頃
卒論まとめ・発表

他のみんなはどうしてる?実際に聞いてみました

卒論・修士論文のスタート時期について、大学4年生・大学院2年生の方々に実際に聞いてみたアンケートがあります。結果はどうでしょうか。

Q:卒論・修論は夏休みから手をつける予定ですか?

はい 87人(63.5%)
いいえ 50人(36.5%)

●夏休みにやらないと終わらない

・締切が早いから(女性/24歳/大学院生)
・夏休みは時間があるから(女性/22歳/大学4年生)
・提出が10月ぐらいと意外と早いので今から真面目にやっておいた方がいいと思う(男性/24歳/大学4年生)

●余裕をもってやりたい

・修士論文は卒論三つ分くらいの中身が必要だから早めに準備する(女性/24歳/大学院生)
・時間がある時に進めたいから(女性/22歳/大学4年生)
・早めの方がいいから(男性/23歳/大学院生)
・期限ギリギリになって仕上がるものではないと思うから(女性/21歳/大学4年生)

アンケートでは、6割以上が夏休みから手をつける予定とのこと。夏休みには何かしらの執筆を開始する人が多いようですね。

卒論の書き方【準備編】

卒論の書き方【準備編】

ここからは、卒論の書き方をご紹介していきます。まずは準備編から。

研究テーマ選びは慎重に!

卒論を「書く」といっても、実際に書き始める前の準備段階にも多くの時間を要します。特に大切なのが、研究テーマ選び。ここは卒論を成功させるための重要なポイントとなりますので、掘り下げて解説していきます。

基本は「過去に誰もやったことがないテーマ」

研究の意義とは、一歩でもその分野における発展のために、新しい知見を付け加えていくことです。卒論も、研究の一つであることを考えると、研究テーマは「過去に誰もやったことがないテーマ」であることが基本です。これを「新規性」といいます。

<例>若者のファッションについて

●高校生の「私服」についての研究はされている

⇒しかし「制服」について研究している文献がない
⇒「制服」を新しい研究テーマとしてチャレンジ!


●高校生の「制服」について研究している文献があった

⇒それは制服の「ブランド」研究であり「改造制服」についてではない
⇒「改造制服」を新しい研究テーマとしてチャレンジ!

しかし、昔から研究されているジャンルというのは当然ながら既に色々な研究が存在します。教授陣だって長年研究をしてきているので古いものはよく知っているでしょう。そこでおすすめなのが『今注目されている=イマドキ』のテーマなのです。

今注目されている「イマドキ」のテーマがおすすめ

イマドキテーマをおすすめする理由は2つあります。

●理由1:まだ研究が進んでいないテーマだから

大学の先生方は長年研究をしてきているので、古いものはよく知っています。しかし、新しいものは歴史がまだあまりないので、知識量としては大学生のみなさんとそう変わりないことも。新しいものは未知の部分も大きいので、これから研究のしがいがあるでしょう。


●理由2:活用価値の高いテーマだから

極端な例ですが、今は「ガラケー」に関する研究よりも「スマホ」に関する研究の方が、活用価値としては高いかもしれません。ガラケーの利用人口が減ってきていますし、反対にスマホの方は「スマホ依存」など様々な問題が生じており、活用価値が高くなりやすいのです。

もちろん古典や考古学など、古いものを研究する学問もありますし、無理にイマドキを追う必要もありません。ですが、現時点では科研費(国の助成金)なども研究として価値が高いものに出るという傾向があります。新しい研究は経済を動かす可能性があるものなので、就職活動の時に評価されやすいということもあるのです。

「限定的に」「自分が研究しやすい」テーマを選ぶ

テーマ選びは大きすぎるテーマを追わず、小さな限定したテーマの中で選んでいくのがポイント。大学生が卒業論文を書く場合には、長すぎず短すぎずというバランスが大事になってきます。短すぎる論文はそもそも指定枚数を超えません。また、短すぎるものはたいてい内容も薄くなってしまうものです。

だからといって、がんばって長いものを書くとどんどん構想が膨らみ、なかなか終わりを迎えられなくなってしまうという事態にもなりかねません。大学生が卒論の書き方で意識したいのは、大きなテーマではなく限定したテーマだと意識しておきましょう。

<例>若者のイマドキファッションの研究をする場合

・ファッション分類
・年代別による差異
・男女別による分類
・それぞれのファッションの背景、国や地域 etc.

このようにたくさんのファクターが見つかりそうですが、それを全部やっていると時間が足りなくなってしまいます。そこで、ファッションの中でも「女性」「大学生」に絞って『女子大学生のファッション研究』など小さなテーマに限定。すると、より方向性のわかりやすい、終わりが想像のつきやすいテーマになるというわけです。

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先行研究を調査する

研究テーマを選ぶにしても材料がないと始まりませんね。授業の内容をふまえて、より興味が持てそうな方面の文献をいろいろ読んでテーマ選びのヒントにしていきましょう。

テーマの方向性が決まれば、その分野に関する先行研究をさらに専門的に掘り下げていきます。先行研究とは、論文を書く上で、先人たちはこの分野でどんな研究をしてきたのか、そしてどんな成果を出してきたのかということを明らかにする作業です。

その上で「どこまでが既に研究されているか」「どこがまだ研究されていないか」をはっきりさせていきます。この「研究されていない」部分について、あなたが新たに研究し、卒論としてまとめていくというわけです。

◆先行研究の調査方法

1.自分のテーマに沿った論文の「参考文献」欄を見る
2.指導教員に相談する
3.Google ScholarやCiNiiで関連する論文を探す

上記のような方法で探していくといいです。特に1の方法は、そのテーマでの研究にあたり押さえておきたい重要な文献をまとめて確認できるためおすすめです。

卒論の書き方【構成別書き方編】

卒論の書き方【構成別書き方編】

ここからは、実際の卒論執筆に入っていきます。一般的な卒論の構成別に、書き方を解説していきますが、ゼミや研究室によっては「この形で」と指導されることも。形が決まっている場合はそちらを優先するようにして下さい。

表紙

用紙はA4サイズ1枚にて表紙を作成します。

卒業論文 20◯◯年度

タ イ ト ル
ー 副 題 ー

提出日

いろは大学経済学部経済学科
学籍番号123456
鈴木ゼミナール
田中 一郎

上記のように、パソコン画面上は横長に見えるかもしれませんが「A4縦」で作成しますのでご注意ください。

概要(要約)

ここは卒論の内容について、結論まで含めて1ページでまとめます。具体的には、

・どんな背景や課題があって、
・今回どんな研究を行ったか。
・研究にはどんな手法を用いたか。
・結論はどうなったか。

について簡潔に記載していきます。
このページを読めば卒論の概要が早わかりできるという、非常に大切なページとなります。ここは手を抜かずにしっかりと仕上げるようにしましょう。

目次

目次では、各章の見出し部分と、対応ページについて下記のように記載していきます。

目次

第一章 序論・・・・・・・・3
 1.1 研究の背景と目的・・・3
 1.2 本論文の構成・・・・・4

第二章 先行研究紹介・・・・5
 2.1 先行研究について・・・5
 2.2 本研究の方針・・・・・8

第三章 本論・・・・・・・・10
 3.1 調査その1・・・・・・10
 3.2 調査その2・・・・・・14
 3.3 結果と考察・・・・・17

第四章 まとめ・・・・・・20
謝辞・・・・・・・・・・・22
参考文献・・・・・・・・・23

上記では第四章までと比較的シンプルな構成です。「調査結果」や「考察」を別の章にして第五章、第六章と増やしていくこともできます。

第一章 はじめに(序論)

第一章は「はじめに」や「序論」と書きます。内容は、今回の研究に至った経緯を書くのが一般的です。現状にこのような課題がある、そこで今回の研究を行うことにした、といった具合ですね。

さらに「本論文の構成」として「第二章では〜について述べる、第三章では〜」と大まかな構成を説明するといいでしょう。

第二章 先行研究の紹介

第二章は、主に先行研究の紹介を行うことが多いです。

「Aの研究によれば〜という結果が出ている。そしてBの研究によれば〜である。しかし◯◯についての研究は未だ不十分であるから、そこを明らかにしていく。」

という流れで持っていくといいでしょう。
それから論文内で用いる「用語の定義」が必要であれば、ここで説明します。

第三章 本論

いよいよ本論です。自分自身の研究について記載する中心部分であり、最もボリュームが出てくる章となります。

・どんな手法で研究を行って、どんなデータが取れたか。
・そのデータからこんなことが考察できる。
・つまり、このような結論が導き出された。

といった具合に順序立てて記載していきます。
あらかじめ取材やアンケート・実験などが必要となるため、じっくり時間をかけて取り組むべき章だと言えるでしょう。

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第四章 まとめ

ついに「まとめ」まで来ました。ここは総括として、今回得られた研究成果をもう一度繰り返して記載します。さらに、今後の課題として「まだ◯◯に研究の余地がある」とこれからの研究に期待する部分を記載するといいでしょう。

謝辞

謝辞とは、卒論作成にあたってお世話になった方々への感謝の気持ちを述べる部分です。1ページ程度か、長くても2ページに収まるようにまとめます。

謝辞を書く相手については、まず指導教員に対しては必ずお礼の言葉を述べるようにします。それから取材に応じてくれた相手、データ提供してくれた相手などが当てはまります。

謝辞

「本論文の作成にあたり〜」
と書き始めます。そして、
「ABC株式会社 香川氏に多くのデータを提供頂きました。厚く御礼申し上げます。」
「また、指導教員となる経済学科教授 鈴木先生には終始適切なご指導を賜りました。深く感謝申し上げます。」

このように、自分の言葉で感謝の気持ちを記載していくといいでしょう。

なお、謝辞は比較的早い段階で書くこともできます。「お世話になった」という方については早めに謝辞に記載しておくといいでしょう。

参考文献

参考文献については、論文中で直接的に参照したものを記載していきます。勉強のために参考にした、といった文献については記載する必要はありません。

記載方法についてはいくつかの方法がありますが、ここでは「ハーバード方式」と呼ばれる書き方でご紹介します。

ハーバード方式では、

・本文中で参照する時に(著者の姓,発行年)を記載
・参考文献一覧では著者名・発行年順に記載
(古い方を先に書く)

となります。

参考文献を書く際の必要項目は「著者名」「タイトル」「雑誌名」「発行年」「ページ」などがあります。詳細についてはいろいろな書き方が存在しますので、指導教員の指示を最優先するといいでしょう。1つの論文の中での書き方は統一性を持たせることが大切です。

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注・付録

注や付録がつく卒論もあります。ただしこれらは必須のものではなく、実際にはついていない論文も多いです。

【注】
本文に書くほどではないが、より詳しく説明するために補足として書き加えたい時に使う。
本文の該当箇所に、上付きの小文字で番号を振り、その番号の順に注を記載する。


【付録】
論文作成にあたり使われた資料を、付録として添付することができる。例えば、研究によって集められたデータや、調査用紙など。

卒論の書き方【文系・理系サンプル例文】

ここで、先輩の書いた卒業論文をご紹介します。
卒論がなかなか思うように進まない方はお手本にしてみて下さい。

【文系】
大阪府立大学 経済学研究科―優秀卒業論文

【理系】
高知大学 理論生物学研究室―これまでの主な卒業論文・修士論文

卒論の書き方のコツ

卒論の書き方のコツ

テーマまでは決まったものの、そこから先になかなか進まないのが卒論です。ここからは、少しでも短期間で効率的に卒論を進めていくためのコツをご紹介します。

早めに着手して指導教官を味方につける!

1つ目のコツは、早めに着手して指導教員を味方につけること。

卒業論文に取り組む際に、指導教員のアドバイスは欠かせません。ですが、卒論の追い込みの時期は教員にとっても忙しい時期に当たります。ちょうど入試が重なったり、授業のレポートや試験が重なったり。

さらに、卒業論文を書く他の学生からの相談も当然増えてきます。先生が忙しそうでなかなか相談しづらい…なんてことにもなりかねません。

そこで、卒論を書くなら、なるべく早めのスタートを切るのがオススメ。早い時期ならば、きっと指導教員も丁寧に指導してくれることでしょう。

目次を作り、ストーリーを考える

目次とは、長い論文を書いていく上で方向がぶれないようにするための道しるべのようなもの。まずはこの目次を使ってストーリーを考えてみることをおすすめします。見出しを書いて、「ここでは何を述べるのか」を簡単に書いてみると分かりやすいです。

このとき、目次と同時に仮説を立てて「おそらくこうなるだろう」といったストーリーを先に考えておくのがコツ。

<仮説の例>

・序論:高校生の改造制服について調べた
・研究1: △△という結果になる
・研究2: ××という結果になる
・結論:改造制服は■■であり、特に★★が新発見となる予定

このように大枠を作り、まず目次を作ってから細かな内容をその枠に落とし込んでいくようにすると比較的書きやすくなります。

ただし、そのストーリー通りに事が運ぶとは限りません。その後、実際に調査研究を進めるうちに仮説からのズレが生じてきたら、そこで軌道修正が必要になってきます。

参考文献は都度ピックアップしておく

前述のとおり、卒論の最後には参考にした書籍や資料を列挙する必要があります。参考文献は論文を書いていくうちに増えていくものですが、意外と形式を整えて列挙するという作業に手間がかかるものです。

これを「後でまとめてやろう」と考えていると、参考文献がどれだか分からなくなったり、引用ページを特定するのに手間取ったりすることも。

そこで、参考文献は読みながら控えると同時に引用できそうな箇所もきちんと抜き出しておくといいです。もちろん、引用するページ番号を控えておくことも忘れないようにしましょう。

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研究データはまめに整理する

卒論の本論となる部分には、実際に調査や測定などを行った「研究データ」を載せていくことになります。この研究データは膨大になってくると、後でまとめようと思っても煩雑で分かりづらくなりがちです。

そこで、研究データはその都度まめに整理するのがコツ。「日付」「目的」「結果」「次にやること」などをまとめ、日頃から整理しておきましょう。そうすれば最後まとめるときに過去データを取り出しやすく、つなげて解説することに集中できるので楽ですよ。

焦ったときにはやれるところから

卒論、卒論と気持ちだけが焦ってしまい、パソコンの前に座ったものの何も書けない時間だけが経過…なんてこともあるでしょう。焦った時には「まずやれるところから」「具体的な作業から」をモットーに進めましょう。例えば、

・興味のある文献を読む
⇒「◯◯はどうなんだろう?」という疑問から研究テーマを見つける

・参考文献や引用箇所のピックアップ

・謝辞など書けるところから書く etc.

このように、何かを読んだり少しでも手を動かしたりすることで一歩ずつ前進していけるはずです。

卒論作成で注意すべきこと

卒論作成にあたっての一般的な注意点を解説します。

「ですます調」ではなく「である調」で

文章は「〜である」「〜する」という表現で統一します。論文とは感想文とは違いますので「〜と思う」「思われる」といった表現は避けるようにします。代わりに「~と考えられる」「~ことが予想される」といった表現を使うといいでしょう。

「分かりやすさ」に気を配る

論文だからといって、難解な言葉を並べる必要はありません。なるべく自分の言葉で、分かりやすく書く方が好印象です。必要な図表を適切に配置する、章が終わったら余白を作るなど、体裁にも気を配りましょう。

先行研究と自分の成果を区別する

先行研究と自分の成果を区別することも大切なポイントです。先行研究の中で述べられていたことを、あたかも自分の研究成果のように書いてしまうのはNG。盗作や剽窃と呼ばれるルール違反になります。

区別するための具体的方法は、出典を明示することです。前述したように、本文中では文献を参照したことが分かるように明記し、文末には参考文献一覧を付けることになります。

<文中での参照例>

・白井(1997)によれば〜
・「(引用の後で)」(白井 1997、P.113)

さいごに 自分の考えを自分の言葉で

今回は卒論とは?に始まり、卒論の進め方のスケジュール、そして具体的な書き方までをお伝えしてきました。

大学の中にはコピペチェックツールを導入しているところもありますし、大学の教授の目にかかればコピペはすぐにわかってしまいます。他者の文献を参考にするのは悪いことではありませんが、本論ではきちんと自分なりの研究を展開していくことが大切。「自分の考えを自分の言葉で書く」を念頭において、卒論に取り組んでみましょう。

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