【古本屋で運命の一冊に巡り合えるかも?】はじめての「古本屋巡りおどおど」#あつまれ!_おどおど学生。
読者の皆さんの通う大学の近所に古本屋はないでしょうか。大学近くにはたいてい古本屋があるものです。先輩方が教科書や卒論に使った参考文献などを売り、身軽になって卒業。教科書は後輩に需要がありますので、古本屋ができるのも自然な流れですね。ただ、講義で使う教科書を安く買いに行くだけではもったいないです。古本店にはそれぞれ特色があり、いろいろなお店を巡るのは楽しいものです。今回は、古本屋巡りの魅力についてご紹介します。
⇒ 「住野よる」待望の新作!『恋とそれとあと全部』2023年2月24日発売決定!
▼「城巡り」おどおど記事一覧
1. はじめての「城巡り」おどおど(お勧めの城編)
2. はじめての「城巡り」おどおど(城巡りの魅力・マナー編)
3. はじめての「城巡り」おどおど(より楽しむ方法編)
「古本屋巡り」の面白さとは?
本屋、いわゆる新刊書店に行くといろんな本がありますが、並んでいるのは新しく刊行された本、「現在人気がある本」です。これは当然のことですが、古本屋では現在入手困難な本、すでに絶版になった本などを入手できるのが大きな魅力です。
本棚というのはその人の内面を映す鏡のようなものですが、古本屋それぞれに特徴があるのも面白い点です。哲学・歴史・科学など専門に特化した学術書ばかりを扱うお店があるかと思えば、映画のパンフレットに強い、写真集なら任せてくれ、あるいは本当の「古書」専門といったお店もあります。
自分の好みに合った古本屋を見つけるというのも楽しみで、そのお店に頻繁に出入りすると、お店のご主人と仲良くなって「自分が欲しいと思う本」を仕入れてくれたりします。古本屋のご主人は、その道に通じた導師のようなもので、読みたい本に導いてくれることがあるのです。
古本屋にずらり並ぶ(積んであることも多い)本の中から「あっ!」と思う1冊に出合うことがあるでしょう。いってみれば、古本屋巡りは「宝探し」のようなものです。その1冊があなたの好みにぴったりなら、その本はあなた自身であるといっても過言ではありません。古本屋を巡ることは、宝探しでありながら自分探しでもあるわけです。
新古本、古本、古書の違いとは?
ここでは古本とご紹介していますが、よく似た言葉に「新古本」「古書」があります。
古本というのは、一度誰かが購入して手放したのを古本屋が仕入れ、販売している本をいいます。
新古本というのは、購入されないままリサイクルショップや古本屋に流通し、販売されているものです。新刊本は一定期間本屋に陳列されますが、売れない場合は出版社に返されます。このような返本が流通することがあるのです。
古書は、古本よりさらに歴史が古いもの。近代的な出版、流通システムに乗る以前の本、すなわち「これ1冊しかない」といった歴史的な価値のある本も含めての呼称です。
例えば、専攻が歴史で明治時代に出版された本を入手したい、といった場合には古本屋よりも古書店に相談する方がいいのです。和綴じ、江戸時代の本を専門に扱うお店などもあって、そのようなお店に行くのも珍しい本が見られるのでお勧めです。
古本屋街なら「神保町」
古本屋はあちこちにありますが、日本を代表する古本屋街(古書店街)といえば、やはり神保町です。東京近郊に住んでいる大学生読者の皆さんは、ぜひ一度出かけてどんな町なのか、どのようなお店があるのか体験してみてください。
神保町の魅力とは?
神保町は「本の街」といっても過言ではありません。神保町の情報サイト『BOOK TOWN じんぼう』によれば、ここには約130店の古本屋が軒を連ね、数百万点の書物やアート作品が集まっています。
『BOOK TOWN じんぼう』は「世界一の本の街『神田神保町』の魅力を世界へ紹介するインターネット上の総合案内所」で、ここでは古書の検索サービスも行っており、神保町の書店案の検索やバーチャル神保町散歩が可能です。
⇒参照・引用元:『BOOK TOWN じんぼう』公式サイト https://jimbou.info/
▼こちらの記事もおすすめ!
1.『昭和レトロスポットおどおど』を解決 #浅草地下商店街編
2.『尾道おどおど』を解決
3.『京都府おどおど』を解決 #観光エリア編
なぜ古本屋は道の片側にあるのか?
神保町に行くと分かりますが、お店はほとんどが道の南側にあります。つまり、お店の入り口は北方向に面しているわけですが、これはなぜでしょうか? 理由は、南向きの店舗の場合には、日が差して本が日に焼けてしまうからです。
オンライン通販もアリ!
古本屋には実際に足を運んでいただきたいのですが、最近ではオンラインで古本(古書含む)を販売するサイトも登場しています。
例えば、以下の『日本の古本屋』は、1947年に創立された全国古書店の統合組織『全国古書籍商組合連合会』が、この全古書連傘下(2,300余店加盟)の古書店全ての参加を目指しつつ、『東京都古書籍商業協同組合』インターネット事業部が代表して運営しているサイトです。
特徴は「現在流布している本はもとより、戦前・戦中・戦後のマル秘、カク秘資料。明治期またそれ以前の江戸時代やもっと昔に刊行されたり、書き写された本や巻物などを幅広く収集・取り扱うこと」とです。「室町期の写本、江戸期の版本、お隣中国・朝鮮の宋元明清時代の印刷物それに18世紀前後に出版されたヨーロッパの書物など、よそでは扱えない品々を積極的に蒐集し商品化」しており、上掲URL『日本の古本屋』のデータベースや各サイトにも反映されています。
このようなサイトにアクセスして古本を探してみるのもお勧めです。あなたが子供のころにお気に入りだった本が見つかるかもしれません。
解決!!「古本屋巡り」おどおど
古本屋巡りは宝探しのようなもので、時に自分の好みに合った本に巡り合うことがあります。アドバイスをするなら、もしそのような本を見つけたらスグそのときに購入することです。古本の場合は、本当に一期一会。次に来たときにはないかもしれません。例えば、筆者は昭和初期の尋常小学校の教科書が200円で売っていたのを買い逃したことがあります。「ああ、買っておけばよかった」とずいぶん後悔しました。古本屋巡りは本当に奥が深く、楽しいもの。ぜひ古本屋に出かけてみてください。
文:高橋モータース@dcp
編集:学生の窓口編集部