2019年05月31日 更新

長持ちさせる人参の保存方法。美味しい人参の選び方も

スーパーで必ず見かける身近な野菜の一つ人参。数多くある野菜の中でも人参は、比較的長期保存がしやすい便利な野菜。より長持ちさせるためのコツを紹介します。カレーに煮物、炒め物やスープと、様々な料理に使えて栄養価の高い人参は、自炊には欠かせない野菜です。 新しい生活が始まり、自炊をする際にはここでご紹介する人参の保存の仕方を実践してみてはいかがでしょうか。

gettyimages (17748)

人参を常温で保存する方法

根菜類は常温で保存できるものが多く、人参もその一つです。人参を美味しい状態を保ったまま常温で保存するために、常温での保存期間や、保存する時のコツをご紹介します。

最適な保存温度は0~5℃

人参を保存するのに最も適した温度は0~5℃です。このため、基本的には冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。気温の低い冬なら常温保存することも可能です。
常温で保存する場合は、1週間程度を目安に使うようにしましょう。

容器に入れて立てて保存する

人参に限らず、野菜は畑で育っている時と同じ姿勢の状態だと傷みにくくなります。倒れないように容器に入れ立てて保存すると、少し長持ちします。

キッチンペーパーに包んで保存する

人参は湿気に弱く、また乾燥も嫌うため、保存する時は新聞紙に包み、湿気を避けることが大切です。新聞紙やキッチンペーパーで包むことで人参が乾燥するのを防ぐことができます。


人参を冷蔵庫で保存する方法

人参を冷蔵庫で保存する時も、ちょっとしたコツで上手に長持ちさせることができます。簡単にできる方法をご紹介します。

まるごと冷蔵保存する

人参を切らずにまるごと冷蔵保存する時は、スーパーなどで購入した時に入っているビニール袋から出します。これは、人参から出る水分で人参そのものが傷むのを防ぐためです。

そのあと、乾燥しないように新聞紙やペーパータオルで包み、更にポリ袋に入れて口を軽く締めます。そして、鮮度を保つために立てて保存します。この状態で保存すれば約1カ月持ちます。
gettyimages (16782)

カットして冷蔵保存する

一度で使い切れずに余った人参は、切り口から乾燥してくるのでぴったりとラップをして保存し、3~4日で早めに使い切るようにしましょう。

人参を冷凍庫で保存する方法

人参は冷凍庫で保存すれば1カ月ほどもたせられます。ただし、まるごと1本をそのまま冷凍庫に入れてしまうと、料理する時にとても使いにくくなってしまいます。
長持ちして、かつ料理しやすくなるための、冷凍保存の方法や冷凍期間・解凍法などをご紹介します。
gettyimages (16781)

生のまま冷凍保存する

生のまま冷凍する場合は、千切りやいちょう切りにします。こうしておくと、味噌汁やスープに凍ったまま使えて便利です。
切ったあとは使う分ごとにラップで包み、 凍りやすくするためなるべく平らに保存袋や密閉容器などに入れ、冷凍庫で保存します。この時、冷えやすい金属トレイなどにのせて冷凍すると、より早く凍らせられます。

下茹でして冷凍保存する

人参は、乱切りや輪切りにして下茹でしてから冷凍すると、調理時間の短縮になります。下茹でする時は、茹で過ぎないように気をつけるのが大切です。
爪楊枝を強めに刺して刺さるくらいの固さまで茹でたら、しっかりと冷ましてから冷凍します。
▼人参の切り方のコツはこちら。自己流から脱出しよう。
【にんじんの乱切り】簡単な切り方と使い方を解説

冷凍した人参の解凍方法

冷凍した人参を解凍する時に、自然解凍はおすすめできません。人参から水分が染み出し、同時に旨味や栄養まで一緒に流れ出る上、食感も悪くなってしまうためです。
また、炒め物に使う時、凍ったままの人参を入れると、水分が出て水っぽい仕上がりになります。

味噌汁やスープなどに使う時は冷凍のまま調理し、それ以外の料理に使う時は電子レンジの解凍モードで解凍してから使いましょう。

人参は干せば長期保存も可能

人参は干し野菜にして保存することもできます。風味が増すだけでなく、調理時間の短縮にもなります。

使いやすい形に切り、人参同士が重ならないようザルやネットなどに並べます。天気が良い日に、日当たりと風通しが良い屋外に干すのがベストですが、窓際でも大丈夫です。
輪切りならば2~4日程度、乱切りは2~3日程度、細切りは1~3日程度が干しましょう。その後、密閉容器や保存袋などに入れて保存します。冷蔵庫では5日くらい、冷凍庫では半干しのもので1週間、しっかり干したものは1カ月くらい保存可能です。

干した人参は、野菜炒め、煮物、炊き込みご飯、野菜入りオムレツなど、幅広く使うことができます。

人参を選ぶ時のポイント

gettyimages (16783)

最後に、美味しい人参を選ぶためのポイントをご紹介します。

まず、色は濃いオレンジで、つやのあるものがおすすめです。人参はβカロテンが豊富で、赤みが強いものほど含有量が多いとされています。
重量感のあるものを選ぶとよいでしょう。先は、あまり細くないものが良いとされています。また、茎の切り口が茶色く変色しておらず、細いものを選びましょう。人参は茎の切り口が小さいほど芯も細く、やわらかい食感になります。

まとめ

人参の冷凍・冷蔵での保存方法や、美味しい人参の選び方などをご紹介しました。
人参は、栄養豊富でどんな料理にも使うことができ、値段も手頃なので、一人暮らしの自炊には欠かせない野菜です。今回ご紹介した保存方法を活かして、忙しい学生生活の中で無理なく楽しく自炊をしましょう。
監修:貞本紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。 少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。 「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。 ブログ https://ameblo.jp/colette-cooking/
※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

関連する記事 こんな記事も人気です♪

合わせて読みたい

鮮度を保って使い切る! 自炊の味方、白菜の保存方法と簡単レシピ

鮮度を保って使い切る! 自炊の味方、白菜の保存方法と簡単レシピ

白菜を美味しく長持ちさせる正しい保存方法を紹介します。量が多くていろんな料理に合わせやすい白菜は、一人暮らしの自炊の味方。ただ、一つの量が多いのでおいしいうちに使いきれないこ...
とりぐら編集部・とり
2021.08.11
自炊に役立つ! 野菜の冷凍保存で覚えておきたいはじめの一歩

自炊に役立つ! 野菜の冷凍保存で覚えておきたいはじめの一歩

せっかく買った食材を余らせることは、一人暮らしで自炊をしている方の悩みのひとつ。しかし、使い切れなかった野菜も冷凍保存すれば腐らせることなく毎日のお料理に活用できるうえ、時短...
とりぐら編集部・とり
2020.05.28
玉ねぎは冷蔵庫に入れないほうがいい? 保存の基本とコツを解説

玉ねぎは冷蔵庫に入れないほうがいい? 保存の基本とコツを解説

玉ねぎは基本的に冷蔵庫での保存に向かない野菜です。どのように保存すれば長持ちするのか、賞味期限はどれほどなのか解説していきます。玉ねぎはスーパーでいつでも購入することができる...
とりぐら編集部・とり
2019.07.06
里いもはどう保存すべき? 長持ちさせる保存方法と一人暮らしの使い方のコツ

里いもはどう保存すべき? 長持ちさせる保存方法と一人暮らしの使い方のコツ

里いもは常温や冷凍で正しく保存方法であれば1カ月はもたせることができる、比較的保存期間の長い野菜です。とはいえ、スーパーで売られている食材の多くは一人用を想定していないため、...
とりぐら編集部・とり
2019.06.23
正しく保存して美味しく食べる! 長持ちするかぼちゃの保存方法

正しく保存して美味しく食べる! 長持ちするかぼちゃの保存方法

今回はかぼちゃの保存方法や美味しい見分け方などについて紹介していきます。煮たり、焼いたり、蒸したり、調理方法が多く、主菜、副菜、そしてお菓子にまで幅広く活躍してくれるかぼちゃ...
とりぐら編集部・とり
2019.06.17

この記事のキーワード

この記事のライター

とりぐら編集部・とり とりぐら編集部・とり

注目の特集

ひとりぐらしのはじめかた
お部屋をのぞきみ
ひとりぐらしレシピ