2019年06月23日 更新

里いもはどう保存すべき? 長持ちさせる保存方法と一人暮らしの使い方のコツ

里いもは常温や冷凍で正しく保存方法であれば1カ月はもたせることができる、比較的保存期間の長い野菜です。とはいえ、スーパーで売られている食材の多くは一人用を想定していないため、一人暮らしの大学生が食材を購入しても使い切りにくいこともあります。里いもを長持ちさせる正しい保存方法を生活に取り入れて、食材の無駄をなくしていきましょう。

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保存する前に知っておきたい!里いもについての事前情報

スーパーでよく見かける里いもの一般的な旬は、秋から冬頃です。品種ごとに旬の時期が少し異なり、例えば石川早生は8月下旬~10月、セレベス、八頭、土垂は12月頃が旬です。

里いもはカルシウム、鉄、ビタミン類を含むほか、カリウムが豊富です。また、糖質やカロリーが他のイモ類に比べると低く、ヘルシーな食材です。
里いもの粘り気はグルコマンナン、ガラクタンといった食物繊維の一種。この粘り気に直接触れるとかゆくなることがありますが、これは結晶が棘のような形をしているシュウ酸という成分が肌に刺さり、かゆみを感じます。里いものえぐみもシュウ酸によるものです。茹でてあく抜きをして取り除きましょう。

鮮度のよい里いもの選び方

里いもはふっくらと丸く、表面に傷がないものを選びましょう。
乾燥すると風味が落ちるため、皮と泥がついていて適度に湿っているもののほうが新鮮です。持ってみて軽いものや柔らかいものは避けましょう。
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里いもを常温で保存する方法

そもそも里いもは常温で保管しても十分長持ちする野菜で、保存に適している温度は10~25度と高めですから、冷蔵や冷凍よりも常温での保存が適しています。
暑すぎず寒すぎない10度前後の冷暗所で適切に保管した場合、1カ月程度保存できます。

長持ちさせるコツは

常温で里いもを保存するには、新聞紙と段ボールを使います。 段ボールの中に新聞紙で包んで入れておくことで、適度な湿度と温度を保ってくれるのです。
泥があるほうが長持ちするので、里いもに泥がついている場合はそのままにしておくのが長持ちのコツです。新聞紙がなければキッチンペーパーやチラシなどで代用しましょう。
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里いもを冷蔵で保存する方法

気温の高い夏は、里いもは冷蔵庫の野菜室で保存します。冷蔵する場合は、新聞紙やキッチンペーパーで包んでビニール袋に入れ口を結び、野菜室に入れて保存します。
土はつけたままで大丈夫です。保存期間は1週間程度と他の保存方法に比べて短くなるので注意が必要です。

里いもを冷凍で保存する方法

冷凍保存する際は、里いもの下ごしらえをしておくと使いたいときにすぐに調理ができるので便利です。冷凍なら1カ月程度はもちます。
乾燥を防ぐため、フリーザーバッグに入れるといいでしょう。余分な空気が入らないようにしてください。

里いもを生で冷凍保存する方法

里いもは皮をむいておけば、火を通さなくても冷凍保存できます。生の状態だと皮をむきにくいという方は、水洗いして天日干しするとむきやすくなります。ぬめりは皮をむいた後、塩をまぶすと取れます。
皮とぬめりを取った里いもを水で洗ってから水気を取り、食べやすいサイズに切って冷凍すれば煮物などにそのまま使えますよ。

里いもを茹でてから冷凍保存する方法

茹でてから冷凍する場合は、まず鍋に水と塩を入れて沸騰させます。そして、皮をむいた里いもをお湯の中に入れて3分ほど茹でます。
半分ほど火が通る位が目安です。 茹で終わったらざるにあけて 冷まして水を切り、フリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。茹でてから冷凍した場合も生のまま冷凍した場合も、保存期間は1カ月ほどです。

冷凍された里いもを解凍する方法

里いもを解凍して使うと水っぽくなる場合があるので、煮物・汁物に使う場合は冷凍のまま使うようにしましょう。冷凍した里いもは生のものより短時間で味が染みますので時短にもなります。

一人暮らしでも簡単!素材と調味料だけで美味しい里いもの煮物の作り方

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簡単にできる里いもの美味しい煮物のレシピをご紹介します。

まずは皮をむいた里いもを用意します。調味料はだし汁300ml、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ1強、酒大さじ1強、砂糖大さじ1強を順番に鍋に入れていきます。

調味料をすべて鍋に入れたら里いもも入れましょう。中火で沸騰するまで待ち、沸いたら火を弱めて落とし蓋をします。10分ほど煮たら落とし蓋を取り、そのまま煮詰めます。煮詰めるほど味が濃くなるので、汁気が少なくなり 好みの味になったら火を止めて完成です。

まとめ

里いもは常温でも長持ちする野菜です。保存しやすく栄養価も高いのでおすすめの食材です。
一人暮らしでも手作りの煮物を食べるとほっとした気持ちになります。上手に保存して自炊を楽しんでみてください。
監修:貞本紘子
料理家。食育アドバイザー、幼児食アドバイザー。
岐阜県にて家庭料理、パン、ケーキの教室「colette」を主宰。 少人数制、初心者にも分かりやすく丁寧な指導で生徒数は6年間で述べ5500人。 「おうちご飯をもっと楽しく!」をモットーに活動中。 ブログ https://ameblo.jp/colette-cooking/
※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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