トートバッグにハンカチ、白樺トレー、ソックス……。一度見たら忘れられないユーモラスなデザインとやさしい色合いで人気のフィンランドのテキスタイルブランド「カウニステ」。海外1号店として自由が丘に誕生して2年。コンセプトはもちろん、最近の人気商品や新商品もチェックしてきました!
トートバッグにハンカチ、白樺トレー、ソックスなどを手がけるテキスタイルブランド「カウニステ」は2008年、フィンランドの首都・ヘルシンキで創業しました。豊かな自然に培われた北欧の文化と、若手クリエイターたちの新しい感性が融合したデザインは唯一無二の存在。ユニークでいて、ノスタルジックな世界は必見です。最近の人気商品や新商品についても聞いてきました!
カウニステ、ってどうしてこんなにも“ほっこり”癒やし系なの?
「お気に入りの柄のエプロンやキッチンタオルをひとつ手に入れたら、家事をするにも気分が変わりますよね。夜の長い冬も、明るめのファブリックをインテリアに取り入れることで部屋を明るい空間にしてくれます」と話すのは、カウニステ自由が丘店のスタッフ。
店内もそうした明るい空間が演出されています。真っ白な空間というキャンパスを彩る、愛らしい柄のファブリックの数々。居心地がいいあまり、つい長居してしまうほど。この“ほっこり感”はどこからくるのでしょう?
わたしたちの部屋にも取り入れるべく、カウニステの誕生秘話やコンセプトについて聞いてきました。
はじまりは、友人との「一緒になにかをつくろう!」
カウニステを立ち上げたのは、2人のクリエイティブディレクター。学生時代に出会った2人が卒業後に再会し、「一緒に何かをつくろう」と意気投合。「環境にやさしい素材で、空間になじむデザインのものを」と最初に手掛けたのが、大判のキッチンタオルでした。
専門知識がない2人は染料や印刷方法、素材などを工場に足を運んで学び、建物の1室を使って手作業で刷り始めました。試作品を初めて販売したのは、国内で最も人気のあるヘルシンキデザインマーケット。そこで好評だったことからバリエーションを広げて展開することにしたそうです。
こうして2人の思いが実を結び、テキスタイルブランド「カウニステ」が誕生しました。
ブランドコンセプトは、自然にやさしく、美しく
ブランド名の由来となった「Kaunis(カウニス)」とは、フィンランド語で「美しい」という意味。2人はこの言葉に「環境によいもの」「⽇々の生活になじむもの」という意味も込めて、「Kauniste(カウニステ)」という名前を考えました。
プリントは、シルクスクリーンという伝統的な手法を用いています。水溶性の顔料は環境にやさしいだけでなく、色のりがよくて色落ちしにくいという特長も。だから、プリントのデザインを長く楽しみながら使い続けることができるんですね。
カウニステ スタッフ
ファブリックに使っている綿麻生地はヨーロッパで紡績しているものです。速乾性がよく、丈夫で長持ちするだけでなく経年することによって手に馴染んでいくのも魅力。また、麻は廃棄する部分が少ないため環境にもやさしいんですよ
トレーも、フィンランドで採れた白樺の板を重ね合わせて作る、昔ながらの技法を採用しています。
トレーはお皿としても使えるので、慌ただしい朝食にも大活躍。ハッピーな気持ちで1日がスタートしそうですね!
明るく、やわらかなテキスタイルデザイン
カウニステ スタッフ
冬は午後3時には真っ暗になることも。フィンランドにはシンプルなデザインが多いですが、長い冬には室内に明るい色を取り入れたくなるんですよね。
でもビビット過ぎず、生活になじむものがいい。そんな想いを込めて、カウニステのデザインはやわらかな今の色合いに落ち着いてきました
でもビビット過ぎず、生活になじむものがいい。そんな想いを込めて、カウニステのデザインはやわらかな今の色合いに落ち着いてきました
“手描き”による有機的なタッチにこだわって
新作発表は、春夏と秋冬の年2回。コレクションのテーマを設けて展開しています。
カウニステ スタッフ
デザインの方向性などはデザイナーにお任せしていますが、ひとつだけお願いしているのが「手描き」で作画していただくという点。手法はクレヨンや切り絵、筆などいろいろありますが、有機的なデザインを大切にしています
カウニステの人気のテキスタイルデザイン3つ
やわらかな色合いと、有機的なタッチを大切にするカウニステのテキスタイルデザイン。そのなかでも日本で一番人気の柄が「Sunnuntai(日曜日)」。デザイナーでありイラストレーターのマッティ・ピックヤムサさんによるデザインです。
カウニステ スタッフ
のんびりとした休日の雰囲気がやさしく描かれています。花々に囲まれながら巣の中で休養する鳥たちのモチーフが愛らしい、カウニステの人気デザインです。
柄の出方で印象がずいぶん変わるので、ミニバッグなどオリジナルアイテムを買い求められるお客さまは柄の位置に悩まれる方が多いんですよ
柄の出方で印象がずいぶん変わるので、ミニバッグなどオリジナルアイテムを買い求められるお客さまは柄の位置に悩まれる方が多いんですよ
次に人気の柄は、2019年春夏コレクションで発表された「Tutti Frutti(果物)」。
こちらはハンネレ・アイヤラさんのデザインで、“南国のビーチでたくさんフルーツを食べて心地よくバカンスを過ごそう”というメッセージが込められています。
柄には、パパイヤや洋ナシ、南国のフルーツのほか、デザイナーの空想上の果物も描かれているんです
柄には、パパイヤや洋ナシ、南国のフルーツのほか、デザイナーの空想上の果物も描かれているんです
そして、カウニステではすっかりおなじみの柄「Sokeri(お砂糖)」は、ハンナ・コノラさんがデザインしたもの。「やわらかなタッチで描かれたSokeriは本国で最もポピュラーな柄です」。
ファブリックの横幅は150cm。30㎝から10cm単位で購入できるので、木製のパネルに生地を貼ってアートのように飾れる「ファブリックパネル」などにもぴったりです。
ファブリックの横幅は150cm。30㎝から10cm単位で購入できるので、木製のパネルに生地を貼ってアートのように飾れる「ファブリックパネル」などにもぴったりです。
かわいさ満開! カウニステのオリジナルアイテム

ジッパーポーチL(Mokkilaイエロー)¥2,200/ジッパーポーチS(Helsinkiピンク)¥1,650/ソックス(左/Orvokki、右/Lintuset)各¥1,980/白樺素材のアクセサリー ブローチ ¥2,420
人気柄を使ったオリジナルアイテムも見逃せません。トート、ハンカチ、ブランケット、クッションカバー、iPhoneケース、キッチンタオル、ポストカード、ハンカチ、靴下、トレー、ポーチ、スポンジワイプ、アクセサリーなど実に多彩。
このほか、カウニステのアイテムたちと一緒に使ってほしいという思いでセレクトされた北欧をはじめとするヨーロッパの雑貨も並んでいます。
このほか、カウニステのアイテムたちと一緒に使ってほしいという思いでセレクトされた北欧をはじめとするヨーロッパの雑貨も並んでいます。
2020年の秋冬コレクションのテーマは「冬眠」
毎年販売しているカレンダー柄キッチンタオル(2020年分はすでに完売)。今年はそのモチーフを取り入れたハンドミラー やホーローマグなどのアイテムも登場しました。
さらに、通常よりコットンの比率を10%ほど多くし、より肌触りにこだわったジャガード織りの新ラインもスタート。
「暗く寒くなる冬の時期は家の中でゆっくり過ごせるように」という思いを込めて、寝具やキッチンアイテム、ティーポットカバーなどがそろいます。
さらに、通常よりコットンの比率を10%ほど多くし、より肌触りにこだわったジャガード織りの新ラインもスタート。
「暗く寒くなる冬の時期は家の中でゆっくり過ごせるように」という思いを込めて、寝具やキッチンアイテム、ティーポットカバーなどがそろいます。
新柄が描かれたオリジナルパッケージの紅茶も
この冬、ヘルシンキに続き、日本でも紅茶の販売がスタートしました。秋冬の新柄が描かれたオリジナルパッケージで、茶葉は果実やスパイスがごろっと入っているため、目でも楽しめる紅茶です。
ギフトはもちろん、自宅用にもほしいかわいいパッケージですね。毎日のティータイムがもっと楽しくなりそうです。グリーンティーは近日発売開始とのこと。どうぞお楽しみに!
ギフトはもちろん、自宅用にもほしいかわいいパッケージですね。毎日のティータイムがもっと楽しくなりそうです。グリーンティーは近日発売開始とのこと。どうぞお楽しみに!
まとめ
空間にすっとなじむのに、個性豊かなデザイン。落ち着いたトーンでいて、空間がパッと華やぐ色遣い。魅力いっぱいのカウニステの世界観を満喫したいなら、ぜひ自由が丘のお店に出かけてみて。
遠方の方は、カウニステの公式ウェブサイトやInstagramを要チェック! 近年は大阪の阪急うめだ本店で毎年おこなわれる「北欧フェア」に出店しているほか、今年は各地域の北欧フェアなどにも出店予定があるそうです。どれも期間限定イベントなのでお見逃しなく。
取材協力
KAUNISTE 自由ヶ丘店
東京都目黒区自由が丘1-26-8 キクモトビル1階
03-6421-2150
月曜-金曜(12:00-19:00)、土曜-日曜(12:00-18:00)
定休:水曜日