このような違いのある職を志望しているにも関わらず、例えば、「私の長所は開拓力です。大学新聞の広告営業担当として積極的に頑張りました……」という自己PRのみで就活を進めた場合、営業職で応募した会社は合格するものの、プログラマー職で応募した会社は不合格になりそうだと想像して頂けると思います。
この点は、就活そのものを分ける重要ポイントですので、特に理解を深めて下さい。そして、「志望職にマッチした経験や能力をアピールしてこその自己PR」との考えをもって作成に臨んで下さい。
例えば、実際の営業職は、新規開拓営業、ルート営業、法人営業、個人営業などに分かれ、必要なものには少し違いがあります。どの職を志望する場合も職の研究をしっかりと行えばより強いPRができます。
このように説明すると、大変だな~と感じる方もいるかもしれませんが、「マッチさせる」という意識の結果、B社にはA社で作成した自己PRを使い回せるとか、C社には、同じ自己PRエピソードを使いながらクローズアップする点を少し変えよう、といった判断を行えるようになり、結果として作業負担は軽くなるのです。
最後に、初めて完成させた自己PRは、志望職を伝えた上で就職課の職員の方などに読んで頂き、マッチしているかを客観的にチェックしてもらいましょう。「マッチしている」とお墨付きが出れば、みなさんも安心して以降の自己PR作成を進めることができます。
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文・岡 茂信
<著者プロフィール>
岡 茂信 (おかしげのぶ)
現在東証1部の情報システム開発企業での採用選考経験を元にジョブ・アナリストとして独立。大学及び就職イベントでの講演、有名企業に対し採用アドバイスを実施。著書に「就職活動がまるごと分かる本」「エントリーシート完全突破塾」「適職へ導く自己分析」がある。また、「岡茂信の就活の根っこ」(http://ameblo.jp/okashigenobu/)で就活の土台となる旬な情報を発信している。