なんでも自分から進んで実行しようとする姿勢は就活でも企業にアピールできる長所です。今回は、自己PRで積極性をアピールしたい場合のポイントを解説します。
1.積極性とは
「長所は何?」と質問された時に幾つかキーワードが浮かぶと思いますが、その中に、この積極性も入っているのではないでしょうか? つまり、それだけポピュラーなキーワードであるだけに、自己PRで使う時には埋没しないように工夫することが必要になります。積極性とは何か?この意味をきちんと把握することから始めましょう。積極性とは、自ら進んで物事に取り組む姿勢を指し、ポイントは、『自ら進んで』にあります。
A「私は英語研究会に所属しました。週に4日のペースで活動し、例えば、その日のニュースを一つ選び、それについてディスカッションすること等で、英語力を伸ばしました。入学時のTOEICのスコアは550点でしたが、現在は750点にまで伸ばすことができました」
このエピソードは自ら意欲をもって取り組んだからこそスコアを200点伸ばせた、と言う部分で積極性は伝わってくるのですが、何か物足りません。そこで、以下のように改善してみましょう。
B「私は英語研究会に所属しました。週に4日のペースで活動し、例えば、その日のニュースを一つ選び、それについてディスカッションすること等で、英語力を伸ばしました。また、自ら進んで武者修行の場を求め、高校の友人の紹介を受けて他大学の英語サークルに参加させてもらい、会話力を磨きました。入学時のTOEICのスコアは550点でしたが、現在は750点にまで伸ばすことができました」
Bのほうが、積極的な印象が強いことが分かるのではないでしょうか。改善点は単純で、「自ら進んで」のネタを具体的に加えたことです。積極性をアピールする場合は、読んだ結果として「積極的だったのだろうな」と類推させるのではなく、積極的であることが分かりやすいネタを使って印象付けましょう。
C「私は英語研究会に所属しました。週に4日のペースで活動し、例えば、その日のニュースを一つ選び、それについてディスカッションすること等で、英語力を伸ばしました。また、自ら進んで武者修行の場を求め、高校の友人の紹介を受けて他大学の英語サークルに参加させてもらい会話力を磨きました。更に、出向くばかりでなく招いたりもしました。入学時のTOEICのスコアは550点でしたが、現在は750点にまで伸ばすことができました」
BとCを比較すれば、よりCのほうが積極的な印象が強いことが分かります。この改善点も単純で、自ら実行したことについてのネタを増やしているだけです。そして、追加したエピソードによって、英語力を磨くだけでなく、サークル間のコミュニケーションを深めることにも積極的なことを、新たに印象付けられています。
Cと以下のDを比較してみましょう。
D「私は英語研究会に所属しました。週に4日のペースで活動し、例えば、その日のニュースを一つ選び、それについてディスカッションすること等で、英語力を伸ばしました。また、自ら進んで武者修行の場を求め、高校の友人の紹介を受けて他大学の英語サークルに参加させてもらい、会話力を磨きました。他には、出向くばかりでなく招いたり、これらを通して交流を深めた他大学と共催でディスカッション大会を企画実行したりもしました。入学時のTOEICのスコアは550点でしたが、現在は750点にまで伸ばすことができました」
「他大学との共催でディスカッション大会を企画実行した」というネタを加えることで、活動を拡大させることにも積極的という新たな印象が加わっています。積極的に活動すれば、能力が高まり、より大きなことを実現したくなるはずです。
つまり、「自ら行動した」だけでは自己PRとしては物足らず、「自ら活動したら能力や意欲が高まり、より大きなことを実現したい、困難なことを実現したいという欲も増えて、更に積極的に活動した」という拡大・上昇志向までアピールして下さい。
ある一つの出来事だけで積極性をアピールするのではなく、その活動の次の活動、そのまた次の活動を連鎖的に取り上げることを通してアピールして下さい。