就活生のみなさんの中には、いずれ起業して経営者になるという大きな野望を持つ人もいるはず。では、独立を視野に入れたとき、最初に入る会社はどのようなことを重視して選べばいいのでしょうか? 病院職員などを経て、株式会社ローズ・ウェッジを設立した起業家のうえたさよりさんに、将来独立するうえで、今就活生が考えるべきことを聞いてみました。
■仕事の内容よりも、与えられた環境で何をするか
「20代は社会で仕事とは何か、そして仕事の手順などを学ぶ時期です。一番大切なのは、与えられた環境でいかに学ぶかを自分の中で見いだすこと。私自身、就職活動中は『ある程度会社勤めをしたあと、専門職になり、自分で会社を持つ』という希望を抱いていました。しかし、結果は予想外の病院職員。それでも希望どおりに起業できているので、現段階での会社の規模や内容にこだわりすぎる必要もないのではと思います」
独立資金を集めるために、給料の高い仕事を意識して選ぶことも大事ですが、『会社選び=お金のため』と割り切らなくてもいいと、うえたさん。お金のことだけを考えるという思考は、後々経営者としてやっていく上で障害になってくる可能性があるそうです。
■独立の目安になるものは、人脈、知識、お金......どれ?
いざ独立しようと考えた時、そのタイミングを計る基準はあるのでしょうか?
「まずタイミングについてですが、一度就職した会社には、最低3年勤めるのが大事です。そして、社会人として企業に10年は勤めたほうがいい。知識なども含め、一つの仕事のスキルを習得して自分のものにするには10年が目安だとされているからです。人脈もあったほうがいいですが、独立をすると去っていかれるということもありえますから、そのリスクは覚悟しておくこと。お金も最低限の生活ができるくらいは持っていたほうがいいです。でも、一番大切なのは『食べていける』という自信になるキャリアを積めたかどうかを見極めることでしょう」
まずは自分の能力を磨くことを考えましょう。絶対的な能力さえあれば、お金も人脈も後から必ずついてきます。