Excelでコピーがうまくできない！ エラーが出たときの対処法は？

「貼り付けのオプション」について

エラーの対処法の前に、「貼り付けのオプション」について知っておきましょう。「貼り付けのオプション」を利用すると、背景色や罫線、数式といったセルが保有する様々な情報を取捨選択して貼り付けたり、リンクや図といった、別の形式に変換して貼り付けたりすることができます。

セルをコピーしたら、Excelメニュー「ホーム」→「貼り付け」の▼を選択すると、「貼り付けのオプション」一覧が表示されます。

たとえば、「罫線なし」を選ぶと罫線だけを外した状態でコピーでき、「値」を選ぶと、数式情報があれば破棄されて値のみを貼り付けできます。ほかにも多数のオプションがあるので、用途に応じて使い分けましょう。

数式がうまく反映されないときの対処法

数式をコピーしたら、「#VALUE!」のエラーが表示されて困った経験はありませんか？ これは、コピーによってセルの位置が変わり、数式が機能しなくなることで起きていたのです。

それでは、解決策を見てみましょう。

（1）数式をコピーしたら、前述の「貼り付けのオプション」で「値」または「リンク貼り付け」を選択。

この方法では、コピー元の数式情報は破棄され、数値だけがコピーされます。コピー元で数式を変更した際に、コピー先の数値にも変更内容を自動で反映したい場合は「リンク貼り付け」を選びましょう。

（2）コピー元と同じ数値が入った状態でコピーできました。

リンクがうまく貼り付けられないときの対処法

リンクの貼り付けは、作成した表を別の場所で参照させる場合などに便利な機能です。「貼り付けのオプション」で「リンク貼り付け」を選択すればできますが、この「リンク貼り付け」が表示されない場合があります。

原因としては、コピーした表がテーブルになっていることが考えられます。
※テーブルは、表をひとつのデータのまとまりとして管理する機能を指します。

（1）Excelメニュー「テーブルデザイン」→「範囲に変換」を選択し、テーブルを解除しましょう。

（2）「リンク貼り付け」が表示され、リンクの貼り付けができる状態になりました。

図形がうまく貼り付けられないときの対処法

最後は、図形を含むセルをコピーしたけれど、図形だけが貼り付けられない場合の対処法をご紹介していきます。
この原因としては、プロパティ設定の問題が考えられますので、次の方法でプロパティを変更してみましょう。

（1）図形を選択し、右クリック→「サイズとプロパティ」を選択。

（2）図形の書式設定内の「プロパティ」が「セルに合わせて移動やサイズ変更しない」に設定されていると、図形がコピーされません。「セルに合わせて移動やサイズを変更する」／「セルに合わせて移動するがサイズ変更はしない」を選択しましょう。

まとめ

ここに挙げたのはあくまでも対処法の一例ですが、覚えておけばエラーが出たときにすぐに対応することができますよ。
コピーにまつわるエラーが出たら、まずは「貼り付けオプション」を確認するとよいでしょう。データの種類や目的に適した形式で貼り付けることでエラーを防ぎやすくなります。
ぜひ参考にしながら作業をしてみてくださいね。

（学生の窓口編集部）