エントリーシートをメールで提出しようと作業を進めていいくと、提出方法だけでなく社会人に対するメールマナーも気になってくる就活生も多いのではないでしょうか。
エントリーシートを企業宛てにメールで提出する場合、メールの件名や本文に書く内容、言葉遣いといったマナーは押さえておきたいものです。
エントリーシートの書き方だけでなく、メールでのエントリーシート提出方法やマナーなどを今のうちから学んでおくことで、新社会人になっても冷静にメール対応できるでしょう。
そこでこの記事では、エントリーシートをメールで送るときの方法やポイント・注意事項などをご紹介します。
企業の採用担当者宛てにエントリーシートを送るにあたり、最近では電子メールを指定する企業も増えてきました。
企業によってはエントリーシートの郵送を求めてくるケースもありますが、いずれも場合においてもエントリーシート提出は就活生にとって企業とのファーストコンタクトです。
エントリーシートを受け取る採用担当者に対して、あらぬ誤解を与えないよう慎重に進めたいところでしょう。
企業宛てにメールを作成する前に、まずはエントリーシートの内容を確認しましょう。
誤字脱字がないかの確認だけでなく文章がおかしくないか、間違った日本語を使っていないか、質問に対して適切な回答がされているか再度確認しましょう。
企業ごとに複数のエントリーシートを用意している場合、誤って違う会社宛てのエントリーシートを添付してしまわないように注意してください。
特に企業からの指定がない限り、作成済みのエントリーシートデータはPDFファイルに変換して送りましょう。
PDFファイルは基本的に文字を書き足すことができません。
したがって、必ず記載内容を最終確認したうえでPDFファイル形式にて保存して送ります。
企業によっては、エントリーシートフォームがすでにワードやエクセルで、自分でPDFファイルにしなければならない場合もあるでしょう。
ワードやエクセルのファイルをPDFファイルにする最も簡単な方法は、Microsoftなどのオフィスソフトが入ったパソコンを使うことです。
学校など信頼のおける場所で、正規版オフィスソフトが使えるパソコンを利用するのをおすすめします。
自宅のパソコンに正規版オフィスソフトが入っていない場合は、家電量販店などで新たに有料の正規版オフィスソフトを購入しましょう。
手書きしたエントリーシートをメール送信する場合は、エントリーシートをスキャンしてPDFに変換する必要があります。
自宅にスキャナーがある場合は、スキャンした後に自分のパソコンへPDFファイル形式で保存すれば大丈夫です。
もし自宅にスキャナーがない場合は、学校やコンビニなどに置いてあるスキャン機能つきのコピー機で手書きのエントリーシートをスキャンし、手持ちのUSBメモリなどに保管するようにしてください。
PDFに変換したエントリーシートをメール添付する前に、エントリーシートデータのファイル名にも注意しましょう。
PDF変換済みエントリーシートのファイル名の例は、以下の表を参考にしてみてください。
ファイル名には、ファイルがエントリーシートであることを示す「エントリーシート」を先頭に、あなたの学校名と氏名を忘れずに付け加えるようにしましょう。
ファイルに名前がない場合、何百・何千ものエントリーシートを受け取る採用担当者からすると、どこの誰から送られてきたエントリーシートなのか見当がつかなくなってしまいます。
それだけでなく、ファイルがスパムメールと勘違いされてしまいかねません。
また、「_(アンダーバー)」は、ファイル名内で空白を示す役割を果たしています。
企業宛ての応募メールには、このメールがエントリーシートを送付する内容であることが分かるよう、「エントリーシートを送ります」という文言を敬語にして加えます。
また、ファイル名と同様に学校名と氏名も入れると採用担当者に対して親切です。
本文については以下のような書き方が一般的です。
企業宛てのメールは、誤字脱字だけでなく、日頃の業務に加えて採用試験に時間を割く採用担当者に配慮した内容を心がけるようにしましょう。
特に企業宛てメールで気をつけたいポイントを上記例文をもとに3つピックアップしました。
応募先企業宛てのメールでは(株)などと略さず、「株式会社」および社名は正式名称で正しく入れるのがマナーです。
また、「株式会社」などといった名称は社名の前につくのか後につくのかきちんと確認し、間違えないように配慮しましょう。
もし、採用担当者の名前がわからない場合は「採用ご担当者様」とすればOKです。
エントリーシートを送付するメール本文は、必要最低限の内容だけで構いません。
失礼かもしれないと、かえって気を遣いすぎて長文を書いてしまったり、一度お伺いを立ててしまうような内容をつい書いてしまったりしがちです。
しかし、多忙な採用担当者はあなたのメールに返信するかしないかを短時間で判断しなければなりません。
さらに、返信を催促するような文面は、あなたのためだけの回答(=返信)をする時間を費やさなければなりませんよね。
日々の業務もある中、採用を担当する担当者の業務量も考慮しなければなりません。
どこの誰が作成し送信したメールなのかを明確にするために、メールの最後に必ず署名を入れるようにしましょう。
署名とは、企業側が応募者に対して採用関連の連絡する場合に必要な連絡先情報です。
また、ビジネスメールでは署名は必ず入れるのがルールですので、今のうちに慣れておくと後先困りません。
普段メールを送る機会が少ない世代こそ、メールで何かを送信することに対して疑問が多く生じがちです。
社会人になると、LINEなどのテキストチャットではなくメールが連絡手段の主流となります。
今のうちに疑問をスッキリ解決し、新社会人になっても知識をそのまま活用するのが賢いでしょう。
ここからは、良くある疑問をまとめています。
自分のパソコンにオフィスソフトが入っていない場合、フリーのサービスやソフトを利用して変換するのも手軽な方法です。
しかし、フリーソフトの場合は1日の利用回数に制限があるなど不便なことが多々あることを覚えておかなければなりません。
さらに、信用度に欠けるフリーソフトだと、知らない間にコンピューターウイルスをダウンロードしてしまうということも考えられます。
エントリーシートは出来る限り企業の定める営業時間、あるいは出勤時間内に送信しましょう。
メールはLINEなどと同じで24時間365日、思い立ったらいつでも送信できる気軽なものと感じてしまいますよね。
企業の中には「時間帯は気にせず送信してください」とアナウンスされる場合もありますが、友達関係とは異なります。
企業によっては「深夜にメールを送るなんて配慮に欠けた学生だ!」などのように評価されてしまいかねません。
できれば、日中の時間帯に送信するように心がけましょう。
何らかの事情により、夜あるいは深夜にメールを送信しなければならない場合は、
などのように、ひと言付け加えるのがおすすめです。
夜中にメールを送信する失礼をお許しください、というニュアンスがある言葉を入れるだけでも、相手への配慮が伝わるでしょう。
エントリーシートを送信するメールソフトに決まりはありませんが、書式設定を「テキスト形式」にしておくと安心です。
企業によっては、メールの書式設定がテキスト形式でないと受信を受け付けないという設定をしている場合があります。
もし、お使いのメール設定が「HTML」あるいは「リッチテキスト」となっている場合は、テキスト形式に設定変更したうえでメールを送信しましょう。
送付した応募メールに対して、採用担当者から受領メールの返信が届く場合があります。
その場合は、「お忙しいところ、ご連絡いただきありがとうございます。何卒よろしくお願いします」と返信するようにしましょう。
基本的に企業宛てのメールは24時間以内に返信するのが望ましいと言えます。
もし夜間帯に返信する場合は、前述の通りメールの冒頭部分に
とつけ加えて、採用担当者への配慮を心がけましょう。
せっかく送ったメールが送信されない場合は、以下の要因が考えられます。
メールアドレスの打ち間違いは良くあるため、最初は応募先企業担当者のメールアドレスが正しいかどうかを確認しましょう。
メールアドレスが正しい場合はエントリーシートの添付ファイル容量が大きすぎていないかチェックします。
エントリーシートファイルを「zip」などで圧縮しても送信できない場合は、あなたのメールアドレスのドメインが企業側でブロックされている可能性を疑いましょう。
一般的に、大学のメールソフトは日本国内の高等教育機関や学術研究機関が登録できる「ac.jp」というドメインを使うことから、送信エラーになりづらいと言えます。
しかし、Yahoo!やGoogleなどフリーメールのドメインを迷惑メール設定にしていたり、受け付けない企業が存在します。
どうしてもメールが送信できずエラーで帰ってきてしまう場合は、速やかに応募先企業の採用担当者に電話で問い合わせし、指示を仰ぎましょう。
電話したら不採用になるかもしれないと不安かもしれませんが、電話で問い合わせしただけで不採用になることはありません。
適切な指示を仰いだ後に企業の指示に従い、応募書類を送付しましょう。
エントリーシートのメール提出は、近年増加傾向にあります。
メールはいつでも自分の都合で連絡できるツールという良い点があるものの、郵送以上に細かな配慮が必要でもあります。
メールでのやりとりは、社会人になれば日常的に行うものです。
エントリーシートを送る段階から、自分もビジネスの一員に加わっているという意識を持って実践すると、社会人になった後も困らないでしょう。
今回の記事をあなたのエントリーシートのメール提出に役立てながら、就職活動を乗り切ってくださいね。
(マイナビ学生の窓口編集部)