エントリーシートの基本的な書き方を身に付けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
就活が解禁される時期は、エントリーシートの準備だけでなく実際に企業への提出を進めている方も多いことでしょう。
エントリーシートの基本的な書き方だけでなく、なぜわざわざエントリーシートを用意しなければならないのかをあらかじめ押さえておくことで、エントリーシートの存在意義やあなたの強みが企業へよく伝わりやすくなるでしょう。
今回は、エントリーシートの役割に触れながら、書き方のポイントや例文をご紹介します。
エントリーシートは就活において、学生が企業に対して最初に自分をアピールする応募書類のひとつです。
履歴書と同じようにあなたの基本情報だけでなく、志望動機や自己PR、企業独自の質問などで構成されています。
エントリーシートで企業があなたに興味・関心を持たないと、面接に進めないだけでなく、エントリーシートに書いた内容を直接採用担当者に説明する機会もありません。
エントリーシートの3つの役割
エントリーシートには、主に3つの役割があります。
もちろん企業によって目的が様々あるため、あくまで参考程度としてご覧ください。
特に大手企業の場合は、エントリーシートが次の選考に繋がる大きな役割と果すこととなります。
エントリーシートでは、あなたの個人情報だけでなく、経歴にまつわるものと志望動機にまつわるものの主に2種類質問されます。
経歴にまつわる項目は、学歴や部活動・サークル活動・ゼミ・アルバイト経験などが問われます。
志望動機にまつわる項目では、応募先企業を選んだ理由を中心に会社選びの基準・あなたのスキルが企業とどのようにマッチするかなどに関する項目が当てはまります。
企業は履歴書があるにもかかわらず、なぜエントリーシートを独自に用意するように指定しているのでしょうか。
企業によってエントリーシートから見ている内容は異なるものの、主に以下の内容が重視されているようです。
社会人ともなると、電話だけでなくメールや議事録など文章で相手に重要事項を伝える場面が多くなります。
裏付けるかのように「自分が書いた文章が相手に伝わらない」ことで悩む社会人は意外と多くいます。
文章によるコミュニケーション能力は、会社で仕事を覚える前の新卒だからこそ比較されてしかるべき能力だと言えるでしょう。
また、エントリーシートは企業によって指定される質問内容が異なります。
企業は数多くの学生たちの提出するエントリーシートから、エントリーシート上に書かれた内容を読み取り、企業が何を意図としているのかを理解する能力はもちろん、伝わる文章が書けているか・誤字脱字や文章のねじれがないかなど相手のことを考慮した文章が書けるかなどをチェックできるのです。
企業の熱意や志望度はもちろん、自分について自分の言葉で相手に伝えられるスキルがあるかどうかも見られていると考えられます。
最近では、インターネット上にはさまざまな例文があふれかえっています。
例文の単語だけを言い換えて使いまわすような文章は、自分の言葉とはいえません。
テンプレ―ト回答は誰でもできますが、数多あるエントリーシートであなたらしさを存分に発揮できることこそ、あなたの実際の経験・体験を自分の言葉で文章化することです。
自分の言葉を書けるかどうかということは企業にとって、あなたの自己分析能力だけでなくあなたにしかない考える力を測れると言えます。
エントリーシートを書くうえで重要なのは、テンプレ―ト回答にならないよう、自分の言葉を文字につづって相手に伝えることです。
ここではエントリーシートの書き方を項目別に解説していきます。
あなたの個人情報や経歴にまつわる基本情報の書き方のポイントは以下の通りです。
基本情報および経歴に関する情報は、就活中に何度も記入する場面に遭遇します。
既に頭でわかっている様な内容だとしても、誤字脱字や書き損じなどのようにうっかりミスしがちですので注意しましょう。
特に、会社ごとに西暦や年号など使い分けが必要である場合は、両者を書き間違えることも良くあります。
誤字脱字が多いと企業からは「注意力に欠けている人物だ」という印象を与えてしまう可能性があるでしょう。
エントリーシートは全て下書きするなどの工夫をして、ケアレスミスを防ぎましょう。
自分を良く見せようと、経歴にまつわる項目でウソを書いてしまう学生もいるようです。
ウソは見破られる可能性が高いだけでなく、あなたの信用が失われかねません。
基本情報や経歴は見栄を張らず、正直に書いてください。
志望動機や自己PRなど企業の志望動機にまつわる内容は、エントリーシートに必ずといってもいいほど書くことになります。
企業指定のエントリーシートではスペースが大きく割かれている場合もあるため、しっかり書いて余白がないようにしましょう。
エントリーシートでは、特に志望動機にまつわる項目を書くのが大変ですよね。
エントリーシートはあなたと企業がマッチするかどうかを文面で判断する選考です。
あなた本来の魅力だけでなく、企業に対する思いを伝えるためにはどうしたら良いでしょうか。
きちんと自己分析し、自分の軸と志望する企業との接点や貢献できることは何かを見つけましょう。
自分の就活の軸や、企業選びの軸、仕事選びの軸を自己分析とともにきちんと考えたうえで、志望する企業のどこを魅力的に感じたのかを考えます。
自己分析がきちんとできていないと、何を軸に働きたいのかもわからないまま「なんとなく、好きだから」で応募書類を埋めることとなるため、企業から見たら「あなたである必要が無くなる」でしょう。
あなたが一体どのような性格で、何が強みなのかを自分のこれまでの経験と織り交ぜながら応募先企業で「どのような仕事ができるか」という入社後の貢献度を一緒に考えるのがおすすめです。
企業は何千・何万ものエントリーシートをひとつひとつ読むことになります。
そのため、志望動機や自己PRなどは結論からスタートした文章で読みやすさを徹底することも重要です。
「結論→応募先企業へエントリーした理由→あなたの具体的なエピソード1つ→入社後の貢献度を交えて結論」という構成テンプレート意識すると、簡潔で伝わりやすい文章が書けるでしょう。
中には「自分には長所がない」と悩む方もいるかもしれません。
志望動機や自己PRなどであなたを表現する場合、必ずしも長所ばかりにフォーカスする必要はありません。
この項目で企業は「一緒に働く人はどんな人なのか」を見ているので、短所も言い方ひとつで個性に変化します。
例えば「行動が遅くて怒られることがある」ということが短所だとしましょう。
「確認しながら物事を進める慎重な性格だから、行動が遅い。しかし、確認を怠らないため質の良い仕事ができる」と言い換えられます。
このような個性の方は、仕事の質を重視している企業からすれば「一緒に働きたい」と感じさせるかもしれませんよね。
自分に自信がない方こそ、ぜひ役立てて欲しいポイントだと言えます。
エントリーシートを書くときのポイントをいくつか紹介しましたが、読んでいるだけでは書き方がよくわからないという方もいるかもしれません。
悩んだときは記入例や見本を参考にして、あなたらしさを加えた文章を作るのもオススメです。
たくさんの例に目を通すことで自分のエントリーシートの記入イメージもつかめてくるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
内定業界:メーカー
私の強みは、粘り強く物事に取り組むことができるという点である。私は、一度始めたことは途中で投げ出さず、最後までやり抜くことを大切にしている。例を挙げると、水泳は7年間、陸上は8年間続けた。スノーボードに関しては今年で13年目を迎えておりライセンスの取得を目標に努力を続けている。また、できる範囲のことは自分でやってみることを心掛けており、大学に進学して自分の自動車を所有してからは、ナビゲーションの取り付けやオイル交換などを自ら行ってきた。 また、勉学の面では工作実習で、ものづくりを経験し、学部三年次に行った内燃機関の設計製図では、求められる性能のエンジンを設計するアプローチの基礎を学んだ。現在では、「エンジンからのスス」というテーマで研究を行っている。この研究では毎日エンジンを回して、PMを堆積させる必要があるため、私の強みを生かし粘り強く実験を重ねている。
内定業界:メーカー
私の強みは、相手の立場に立って考え行動するよう意識していることである。 テニスサークルに所属し、主務として活動した。主な仕事は他大学や他サークルとの連絡・連携をとることや試合の運営だ。他サークルや他大学と仕事をすることも多く、役員全員で集まって作業する時間が限られていた。そのため、あらかじめ話し合う項目についてまとめておいたり、各自で行える仕事を割り振ったり、欠席者に話し合った項目についてまとめて連絡したりした。すると、話し合いも効率的に進めることができた。
内定業界:ソフトウエア・通信業界
私のセールスポイントは「時間の使い方」である。私は現在アルバイトをしているが、決して学業もおろそかにしない。アルバイトと授業の空いた時間で課題やテストに向けた勉強を行っている。これらの課題やテストに向けた勉強がひと段落していれば、趣味である音楽鑑賞を行うなどして、心に余裕を作ることも忘れない。学生のうちにこのようなことを取り組んでおけば多忙な社会人であっても心に余裕を持たせることができると考えている。エントリーシートは選考の第一段階になる応募書類であると同時に、面接時にも重要な応募書類です。
企業に興味・関心を持たれるためには、自己分析をきちんと行ったうえで、企業と自分のアピールポイントを具体的なエピソードをひとつ紹介しましょう。
読み手にわかりやすく書くためには、結論から書き始めることを心掛ければ大丈夫です。
それでもエントリーシートの書き方に悩んだときは、今回ご紹介の先輩たちの例分を参考にしながら、あなたらしいエントリーシートを作成しましょう。
(マイナビ学生の窓口編集部)