就活イベントで行われている、業界研究セミナーとはどういうものでしょうか。合同説明会や他のセミナーとの違いや、業界研究セミナーで得られることについて解説します。
就活イベントには「合同セミナー」「業界研究セミナー」「個別企業セミナー」など、さまざまなセミナーがあります。
その中でも業界研究セミナーは、合同セミナーの一環として開催されることが多いようです。合同セミナーが、就活生に向けての事業内容や採用情報などを知らせるイベントであるのに対し、業界研究セミナーは、主に特定の業界の企業が集まるイベントになっています。業界研究セミナーは、合同セミナーよりも、業界動向や事業内容を詳しく聞ける場合も多く、その業界を志望している就活生にとってはぜひ参加したいイベントといえるでしょう。
またセミナーによっては、大学のキャンパス内で企業や人事担当者を招いて行われるものや、地域の自治体や企業が行うものなどがあり、イベントの規模もそれぞれによって違います。
業界研究セミナーには、さらにいくつかの種類があります。
たとえば全学年・全学部を対象にしたものや、特定の学部を対象にしたものがあります。IT業界であればIT企業だけという、特定の業界の企業だけが集まるものからIT業界、教育業界、不動産業界など、複数の業界の企業が参加するものもあります。規模も数社から数十社と幅が広く、会場もいくつかに分かれている場合もあります。目指したい業界があり、すでにその業界について学んでいるという方は、目指す業界の企業だけが集まった、業界研究セミナーに参加するといいでしょう。
一方で、目指す業界がはっきり決まっていない人や、いろんな業界について詳しく聞いてみたいという人は、複数の業界の企業が集まった業界研究セミナーに参加することで自分の将来像が浮かんでくるかもしれません。自分の就活スケジュールに合わせて、気になるイベントに参加してみましょう。
合同説明会は、多数の企業について知ることができる一方で、とりあえず参加するという学生も多く、参加者が数万人規模になることも!そのため待ち時間が長かったり、効率よく企業ブースを回ることができなかったりする可能性もあります。
一方、個別企業セミナーは特定企業についてのイベントです。その企業を目指しているという目的を持った方にとっては、ある程度目的をもって参加することで、企業研究に生かせることができます。学生が具体的な業界の構造や将来性について話したり、質問したりという時間が設けられることもあり、主体的に企業や業界について知るきっかけになるでしょう。さらには、業界の現状や課題、実際に企業で働く社員のキャリア軸や仕事エピソードなど、具体的なことをたくさん知る機会があります。
複数の業界が集まった業界研究セミナーも、自分の視野を広げるいい機会になるはずです。
業界研究セミナーでは、ただ業界への理解を深めるだけでなく、実際に働く社員の声を聞くことで、その企業を身近に感じることができるというメリットがあります。業界研究セミナーの中で自分が気になったことがあれば、ぜひ質問してみましょう。そうすることで自分の働き方について考えるきっかけにもなり、志望動機を考える上でも非常に参考になるはずです。
たとえばIT業界の業界研究セミナーでは、会社概要や具体的な業務内容の説明に加えて、参加プロジェクトについて詳しく解説を聞けることもあります。また、若手社員によるパネルディスカッションや、同じ世代の社員から説明を受けることで、この会社の環境がどんな雰囲気なのか、入社後にどんな仕事を任されるのかという将来像を描くヒントにもなります。
教育業界の業界研究セミナーでも、パネルディスカッションによる業務説明や、今求められている保育士像、また保育施設の現状など、業界が抱えている課題や将来性について詳しく解説してもらえる場合があります。憧れの業界というイメージのまま選考に進むより、保育の現場のリアルを知ることは、自分の働き方を考える機会になりそうです。
今回は業界研究セミナーについて解説しました。いろいろな業界について知りたい方も、目指す業界が決まっている方も、業界研究セミナーに参加して視野を広げてみてはいかがでしょうか。
(学生の窓口編集部)