【理系研究室訪問】千葉大学園芸学部植物細胞工学研究室に潜入! 教授と学生に研究・ゼミについて聞いてみた【学生記者】 4ページ目
所属学生はどんな生活を? 研究についても聞いてみた!
植物細胞工学研究室の学生のみなさんにも、お話を伺ってみました!
わこ:こちらの研究室には何人の学生が所属されていますか?
学生A:約20人ですね。ナイジェリアからの留学生もいますよ。男女比もだいたい半々です。
わこ:なぜこの研究室を選んだのですか?
学生B:僕はもともと、理工学系の学部にいたのですが、大学院からこの研究室にきました。やっていることが理学と農学の中間なのでできることが幅広いなと思ったんです。研究室を選ぶときに教授の話を聞いたんですけど、テーマがおもしろそうだと思いましたね。
学生C:あとはやっぱり雰囲気のよさですね。理系の学生は実験などがある分、やっぱり研究室にいる時間が長いので、研究室の雰囲気は大切です。先生と学生の距離の近さも魅力的に感じました。
わこ:普段こちらにいるときはどのように過ごしているのですか?
学生A:もちろん研究室にある機械を使って実験している時間もありますが、一度機械にかけてしまうと、結果が出るまで2~3時間待つことも少なくありません。そういう待ち時間は、ここで話したり遊んだりもしています。この部屋は、休憩室的な役割も果たしているので生活できるくらいのキッチン用具などが一通りそろっています(笑)。
わこ:そうなんですね! 待っている時間でおしゃべりしたりするのは楽しそうですね! 一週間に平均どのくらいの時間に研究室にいますか?
学生C:理系研究室は一般的に「コアタイム」というのがあります。「コアタイム」とはだいたい朝8時から夜10時頃までなど、必ず研究室にいなければならない時間のことです。しかし、うちの研究室にはそういった決まりはありません。そのため、週5だったり週3だったり人によってさまざまですね。朝早いときもありますし、夜遅いときもあります。
わこ:なるほど! では、この研究室の特徴があれば教えてください。
学生D:やはりコアタイムがないことにもつながりますが、いつ研究室にいくか自分で自由に組み立てられるので「自由な雰囲気」というのが一番だと思います。やりたい! と誰かが思ったことは何でもできますし、研究には直接関係のないこともアイディアを出せば実行することができます。実際、この間は竹を切るところから自分たちでやって流しそうめんをしましたね。その他にも、たこ焼きパーティーをしたり、和気あいあいとして本当に楽しいですよ!
わこ:では、みなさんの現在の研究内容や取り組みについて教えてください!
学生A:僕は植物の受精の研究をしています。米や稲もすべて受精の結果でうまくいかなければ食に困ってしまうことになるかもしれません。受精の研究をすることで食べ物の生産性を安定させたいです。
学生B:僕は、たばこやポプラを使って植物そのものを大きくする研究をしています。植物が大きくなれば収穫量も増え、食品自給率UPにもつながると思っているので。
学生C:私は、組み換え技術によって防虫の植物を作る研究をしています。最近は農薬が効かない虫も出てきましたし、農薬を使わずに植物自身で防虫ができるようになったら素敵ですよね。
学生D:私は、桜の親を見つける研究をしています。日本にあるソメイヨシノは実は全てクローンなんです。父親は見つかったのですが母親がどの品種なのかまだ見つかってないんですよ。歴史的根拠に基づいて中村先生が目星をつけた場所にあるソメイヨシノの遺伝子を日々解析しています。
▲学生のみなさんの実験ノート。一年間の研究で3冊の大学ノートがいっぱいになることもあるそう。
わこ:細胞工学研究と一言でいっても、人によって研究内容はさまざまですね! 研究中なかなか思うような結果が出なかったときはどうしているのですか?
学生A:先生や先輩に聞いて研究方法を工夫しています。でも、研究に失敗はつきもので、当然のこと。なので、落ち込むというより次につなげようと思うようにしています。
わこ:たしかに、失敗も結果の一つっていいますからね。では、この研究所での研究の魅力ややりがいは何ですか?
学生D:いまだ誰も解明していない分野を研究しているところが魅力です!
わこ:たしかに! 桜の研究なんかは特に大発見につながりそうですもんね。逆に研究室に所属しているからこその悩みはありますか?
学生C:うーん、水やり当番ですかね(笑)。担当制でいつでも必ず一人はやらなければならないので、年末年始やクリスマスにも当番が回ってくることがあります。そんな日だからこそ、逆にテンションを上げて担当の人と一緒に盛り上がるというのもありますね(笑)。