博士課程に進むなら500万円以上は覚悟! 大学院に通う場合っていくらぐらい必要? 4ページ目
国立の大学院はどこも一律なの?
私立大学と比べると大学の学費が安いとされているのが、国立大学大学院です。
こちらも事例として、東京大学大学院の学費を調べてみました。
東京大学大学院「修士課程・専門職学位課程」の場合
入学金 | 28万2,000円 |
授業料/年額 | 53万5,800円 |
2年間の学費目安 | 135万3,600円ほど |
* 平成11年度入学者から、在学中に授業料の改定が行われた場合には、改定時から新授業料が適用される。
* 転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額である。
国立大学は文部科学省の「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」で授業料が定められています。
そのため、別の研究科に入学したとしても同じ金額になります。
これは京都大学など他の国立の大学も同様です。
事例2:東京大学大学院「博士課程」の場合
入学金 | 28万2,000円 |
授業料/年額 | 52万800円 |
2年間の学費目安 | 184万4,400円ほど |
博士課程は上記の通りです。
修士課程と博士課程を合計すると、
・319万8,000円
となることからも、やはり私立大学よりも大学院以降のトータルの学費は大幅に安いことが分かります。
大学院にとどうしても入学したい!支援制度はあるの?
大学4年間の学費も高額なのに大学院となるとさらに出費が多くなるため、どうにか学費を補填したいところです。
大学院では研究が中心となるため、アルバイトとの両立が難しいことも考慮しなければなりません。
そんな忙しい大学院生も使える様々な支援をご紹介します。
日本学生支援機構の奨学金
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、大学院生でも申請・認定を受ければ奨学金を借りれます。
大学時と同じように、利子のつかない第一種奨学金と利子の発生する第二種奨学金の2種類が用意されているため、各大学院の応募要項を確認しましょう。
大学院の奨学金も貸与がスタートするのは入学以降となるため、入学金や1年次前期の学費は別の方法を頼らなければなりません。
また、博士課程からは第一種奨学金の返済が免除となる制度もあります。
▼こちらもチェック!
【奨学金のトリセツ】そもそも大学の奨学金とはどんな制度? 種類や返済方法など必ず知っておきたい奨学金のハナシ
大学院や民間の奨学金を利用することも検討しよう
日本学生支援機構の奨学金を、誰しもが貸与できるわけではありません。
日本学生支援機構の奨学金だけでなく、所属予定の大学院や民間の奨学金の申請も考慮すると良いでしょう。
いずれも独自のルールを設けているため、早い段階から情報収集することが大切です。
「学振」を獲得する
学振とは、独立行政法「日本学術振興会」が研究に専念する研究者に対し、給料として月額払いの「研究奨励金」や「科研費」が与えられる制度のことです。
申請時期により貸与される金額は異なりますが、最低でも月20万円前後が手元に入ることからも、生活の足しになるかもしれません。
ただし、倍率が15~20%ほどと高いことを考慮するべきでしょう。
学振を得るためにも、研究計画書や自己評価など書類をきちんと準備したうえで書類選考や面接を乗り越えなければいけません。
RA業務
RAとは研究補助業務従事者(Research Assistant)の略称で、大学の研究室や国立研究開発法人といった研究室に雇用されることにより、研究機関における人材確保を目的とした制度のことです。
大学院生の研究力をアップさせるだけでなく、雇用してくれることから給料が発生するため経済支援となることから、特に博士課程の大学院生はお世話になることがあるかもしれません。
各大学および大学院で応募されているため、気になる方はチャレンジしてみると良いでしょう。
まとめ
大学を卒業後、大学院を目指すとなると膨大な費用が発生することが分かりました。
国立大学は大学院へ進む人が多いようですが、理由のひとつとして学費が安いからだといわれています。
もし、将来大学院に進みたいという人は、大学院への進学を考慮した大学選びも検討すると良いでしょう。
大学院へ通う場合も各種奨学金制度を頼れるだけでなく、お給料をもらえる制度をフル活用することで、学費問題もある程度は解消できるかもしれません。