資料作成で何かと使うExcelですが、コピー&ペーストで手間取ってしまい思った以上に作成に時間がかかってしまった経験のある人は多いはず。
特に関数を使っていると、計算結果が間違っていたり「できた」と思った資料が全然役に立たず冷や汗をかくような事態になることも少なくありません。
Excelのコピー&ペーストでよく困るポイントを解決策と一緒に紹介します。
▼目次
1.Excelでセルの数式のみをそのままコピーする方法
2.Excelの絶対参照のやり方
3.Excelで数式のみコピーしたのに値もコピーされる場合の対処法
4.Excelでセルのテキスト(文字)のみをコピーする方法
5.Excelでセルの書式のみをコピーする方法
6.Excelの貼り付けオプションと参照を使いこなして
セルの数式だけをそのままコピーしたいときは、貼り付けオプションの「数式」で貼り付けるのが基本です。
ただし、数式の中に「セル参照」が含まれているセルをコピーする場合は、注意が必要です。
「セル参照」とは、数式の中でセル番地を指定することで、セル内の数値を計算に使うこと。
セル参照のコピーは、
2つの方法があります。
セルの参照を固定してコピーする場合は、コピー元の数式にあらかじめ、「絶対参照」であることをしめす「印」をつける必要があります。
絶対参照の印は、「E5*$C$2」の「$」です。
詳しく見ていきましょう。
この表で、E5~10までの「小計」に対して、C2の「手数料率」をかけて手数料を算出する場合、F5~F10までの「手数料」に入るのはE5*C2、E6*C2…のように、セル参照を使った数式です。
「小計」のセル番地は変化するのに対し、「手数料率」のC2は常に固定であることに注目してください。
まず、F5の数式「E5*C2」を、手数料率のC2のセル参照を固定した状態でコピーしてみましょう。
F5のセルを入力状態にし、「C2」にカーソルを合わせてキーボードの「F4」キーを押します。
数式が「E5*$C$2」に変化しました。
この「$」マークが、絶対参照であることの目印です。
「E5*$C$2」の状態で、F5のセルをコピーし、貼り付けオプションの「数式」でF6セルに貼り付けてみます。
「E6*$C$2」の数式がコピーされ、絶対参照での数式のコピーができました。
絶対参照にしていないと「Excelで数式をコピーしたのにずれる」原因になります。
絶対参照のやり方とルールを覚えておきましょう。
絶対参照の「$」は、固定したいものの前に置くのが基本です。
例えば、
になります。
つける場所を間違えると普通にずれていくので注意しましょう。
相対参照で数式をコピーする場合は、絶対参照のようにコピー元に「印=$」をつける必要はありません。
そのままコピー&ペーストで操作完了です。
たとえば、このようにE5の「価格」×「数量」の数式「C5*D5」をE6のセルにコピーした場合は、数式が「C6*D6」に自動的に変わってペーストされます。
Excelで数式だけコピーしたはずなのに、値もコピーされてしまったり、数式をコピーしたのに反映されない場合は、Excelのオプションで計算方法が手動になっています。
Excelのオプションを開き、計算方法を手動から自動に変更しましょう。
これで自動になります。
セルに入力したテキストだけをコピーする方法を紹介します。
コピー先のセルを選択し、Excelメニュー「ホーム」→「貼り付け」の▼を選択する。
背景色などは解除されます。
セルの背景色やフォントの色といった書式だけをコピーしたい場合の操作はこちらです。
貼り付けオプションの一覧を表示→「書式設定」アイコンを選択する
テキストや書式だけのコピーは単純な操作ですが、数式のコピーは、絶対参照、相対参照という概念が登場するので少し複雑です。
セル参照は数式を扱うときの基本事項なので、この機会に理屈を覚えておくとよいでしょう。
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