「就職するなら外資系のコンサルティングファームで働きたい!」そう考えている方であればケース面接という言葉を耳にしたこともあるのではないでしょうか。「普通の面接とは何が違うの?」「具体的に何が行われるの?」「どんな対策をすればいいの?」などたくさん聞きたいことが浮かんできたあなたのために、ケース面接の対策と例題そして注意点をご紹介していきます。
外資系コンサルティングファームでよく行われる面接で、議論形式で行われる面接のことを指します。具体的にはコンサルティングファームに勤めるコンサルタントが行う仕事とほぼ同じ内容を面接で行うというものです。具体的には経営課題解決ケースを想定し、課題をもらってその場で解決策を考えるという難易度の高い面接です。
問題にもよりますが、5分から10分程度の時間を与えられ、解決策を提示した後に面接官からさまざまな切り口で質問をされます。それに対してそこにある情報だけで論理を組み立て、的確な答えを返していくという面接になっています。つまり解決策の提示だけではなく、臨機応変な対応力も求められるということです。
この面接では経営課題などを解く際の思考力、課題解決への手順の進め方、論理性、課題への取り組み方などの能力を見られています。考える時間も含めて、多くの面接は20~40分程度で終わる場合が多いでしょう。
また、経営課題解決の元となる数字をフェルミ推定で出す場合もあります。
<例>
(フェルミ推定)日本にあるラーメン店は何店舗か?
(ケース面接のお題)日本のラーメン店の売上を5年で2倍にするには?
なお、フェルミ推定とは調査しなくても、論理的な思考を用いて概算数値を求める考え方のことをいいます。
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かなり難易度が高いことは分かるケース面接ですが、対策に重要なポイントとしては何があるのでしょうか。面接に必要な考え方と、ケース面接に必要な手順の2つにわけて紹介していきます。
まずは、ケース面接に取り組む際に必要な考え方をご紹介します。コンサルタントになった場合、企業の経営課題を捉えて課題解決のためにさまざまな打ち手を提案していくことになります。その際、クライアントがあなたのいうことに納得して動いてくれるような論理性や、提案するときのコミュニケーションの取り方などが重要キーとなります。論理を飛躍させず、クライアントの課題解決をスムーズにするために下記の考え方を身につけておきましょう。
一つ目は、課題全体を捉えて議論ができているかどうかです。課題の一部を捉えてしまうと、結局根本の解決に至らないことや成果のインパクトが小さくなることがあります。課題の主となる筋を捉えて、それを解決できるように考えを進めることが重要です。
二つ目は、課題が何の要素で構成されているかを考えることです。すべての要素を抜け漏れや重複がない状態で考えることで、課題解決ができていない要因つまり何がネックになっているかを判断することができます。
三つ目はネックを発見できたら、適切な解決策としてどのような方法が考えられるかを列挙していくことです。この際、他に方法がないのかすべての要素に応じて検討した後に解決策を選んでいくことが重要となります
課題解決策の手段を検討する際、その手法の実現可能性・かかる期間・上げられる成果などを考慮した上で最終的に提案する手段を選ぶことが重要です。抜け漏れや重複がないかどうかを確認してから手段を選択することで、最適な解決策を提示することができます。これが考慮できていないと最適とはいえません。
五つ目としては課題解決のための要素を検討したときに、想定されるリスクを検討しておくことです。さまざまなことがうまくいかなかった場合に、どのような対策をとるのか想定しておく必要があります。クライアントが置かれている状況がわかっていなければ、適切な対応策を考えることができませんので、クライアントについてもよく知っておくことが重要です。
また仮に想定できていなくても、今ある情報の中から臨機応変に筋のよい方法を生み出すことができるかも重要なポイントです。