【働く疑問】有給休暇を取るときに会社に理由を伝える必要はあるの?

【働く疑問】有給休暇を取るときに会社に理由を伝える必要はあるの?

2015/04/18

ニュース&コラム

有給休暇とは、一定期間勤続した者に対して与えられる休暇のことで、取得しても賃金が減額されない休暇のことをいいます。法律では入社から6ヵ月後にそれまでの期間の8割以上出勤していれば、10日の休暇が与えられることになっています。

これは法律上の労働者の権利として、相当の事情がなければ、会社はその申し出を拒むことができないとされています。この権利を尊重せず、休暇を取らせないような会社は問題ですし、権利なのでこれを主張することはできます。また、休む理由も法律的には伝える義務がありません。しかし、権利だからと言って本人の自由に休んでよいかというと、そこでは周りの他の社員との関係を考える必要があると思います。それが自分の仕事のやりやすさ、やりづらさにはね返ってくるからです。休む理由を伝えることも同じことです。

例えば、「締め切りが近い」「納期が迫っている」という忙しい時期でも、権利として休むことはできますが、一緒に仕事をする周りの人たちから見れば、あまり快く思われないと思います。自分が忙しいときに、一緒に仕事をするはずのその人だけが休まれると、その人の権利とはいえ当然のことだとは思えないでしょう。

ただ、その理由によっては捉え方が違ってきます。急な体調不良があったり、身内の不幸があったりということであれば、どんなに忙しくても休まざるを得ません。一方で、たいした理由がないのであれば、「何も今でなくても……」ということになるのではないでしょうか。

組織で仕事をする限り、自分一人でやる仕事というのはほとんどなく、多くの場合は他の人と何らかのかかわりを持ちながら仕事をします。ここでは、自分に休む権利があるのと同時に、他の社員にも同じように権利があります。これは上司も同僚も後輩も同じです。この人たちが全員権利を主張して好き勝手に休んだとしたら、会社の業務は立ち行かなくなります。

特に新入社員の場合、入社直後から行う新人研修の期間は、仕事の基礎を身に付ける時期です。そのために会社は綿密なスケジュールを立て、多額の費用をかけて準備をします。多くの会社では「新人研修中は休暇を取らないで」と言うと思いますが、それにはそれなりの理由があってのことです。

休みを取らせないような会社はダメですが、行き過ぎた権利主張も、組織で仕事をしていく上では考えものです。自分の仕事をやりやすくするのはどうしたら良いかと考えれば、おのずと答えは出てくると思います。

文●小笠原隆夫


小笠原隆夫さんプロフィール(http://profile.ne.jp/pf/unity-support-ogasawara/)

IT企業出身の人事コンサルタント。2007年2月に「ユニティ・サポート」を設立し、同代表を務める。システム開発会社でのSE経験と豊富な人事実務経験を背景に、組織が持つ特性を的確に見据えた人事制度策定、採用活動支援、人材開発、人事戦略作りやCHO(最高人事責任者)業務を専門的に支援するなど、人事や組織の課題解決、改善に向けたコンサルティングを様々な企業に対して行っている。パートナー、サポーターとして、顧客と協働することを信条とする。

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