【ここは千葉⁈ トロッコ列車に乗ってジブリの世界へ】はじめての「小湊鐵道おとおど」#あつまれ!_おどおど学生。

本シリーズ記事では、学生読者に向けて全国の知ってほしいローカル鉄道をご紹介しています。今回は『小湊鐵道(こみなとてつどう)』です。
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小湊鐵道とは?
『小湊鐵道』は「五井駅」から「上総中野駅」の全長39.1kmの鉄道路線です。五井駅は『JR東日本』の内房線と接続し、上総中野駅では『いすみ鉄道』に接続します。
PHOTO(C)ButuCC
ですので、上掲のとおり房総半島の西側と東側をつなぎ、房総半島を横断する路線となっています。そもそもはその名のとおり、千葉県の小湊(千葉県安房郡小湊町:現在の鴨川市)まで線路を延伸する予定だったのですが、金融恐慌による資金不足により上総中野駅から先は建設されませんでした。
1934(昭和9)年に国鉄木原線(後のいすみ鉄道)が上総中野駅に到達します。その後も小湊鐵道は延伸の意思が固く、鉄道免許の期限を繰り返しますが、1936(昭和11)年にとうとう断念します。
そこで『小湊鐵道』は終点を「上総中野駅」までとし、現在に至ります。しかし、『小湊鐵道』では往時の志を忘れないように「小湊」の社名を残しています(小湊までの鉄道敷設は1913年に認可、1936年に期限切れ)。
当時工事を請け負っていたのは『鹿島組』(現:鹿島建設)で、幻の「安房小湊駅」についての経緯は以下の『鹿島建設』のページで読むことが可能です。
https://www.kajima.co.jp/gallery/kiseki/kiseki37/
小湊鐵道の魅力は?
『小湊鐵道』の魅力はなんといってもローカル鉄道らしい沿線の風景です。周囲に高い山がないため開放感たっぷりの眺望で、乗車すると都会の喧騒(けんそう)を忘れて心からのんびりした気持ちになれます。
春には菜の花、線路脇に咲く桜、夏には萌え立つように豊かな緑と水田など、季節ごとに姿を変える自然を堪能できます。また、山間を走るところでは、切り通しのように左右に木々が迫り、すぐ側に自然が感じられる趣ある風情となります。
また、ホームや駅舎などがレトロなまま残されているのも『小湊鐵道』の大きな魅力です。
特にホームに設置された駅名表示の白い案内板がいい味を出しています。私たちが普段都会で見ている電光掲示板がいかに慌ただしく情報過多なものなのかを思い知らされます。「そう、こういうのでいいんだよ」と一息つくのではないでしょうか。
『小湊鐵道』は本当に日本らしい風景を眺めることができる、一度といわず何度でも乗車してほしい鉄道です。