【スタッドレスタイヤとの違いは?】プロが教える! はじめての「タイヤチェーン購入おどおど」#あつまれ!_おどおど学生。
積雪路や凍結路を走る際、スタッドレスタイヤのほかに「タイヤチェーン」という選択肢があります。タイヤチェーンは、タイヤに巻き付けて使用する滑り止め用の器具。自動車を所有している読者の中には、冬の道路対策として購入を考えている人もいるでしょう。では、タイヤチェーンを購入する際はどのようなポイントに注目するといいのでしょうか? カー用品チェーン店『イエローハット』に取材し、「初めてのタイヤチェーン購入でおどおどしないためのポイント」をご紹介します。
⇒ 【冬用タイヤが欲しい!】はじめての「スタッドレスタイヤ」おどおど
タイヤチェーンとは?
タイヤチェーンは、その名のとおり、タイヤに巻き付けるチェーン状の走行補助器具です。チェーンが地面に食い込むことで、積雪路や凍結路でも滑りにくくなる、というもの。同じように積雪・凍結路を安全に走るための物として「スタッドレスタイヤ」がありますが、スタッドレスタイヤとは以下のような点に違いがあります。
凍っている道路に強い
雪道は、雪が積もり始めている「新雪」、降った雪が踏み固められた「圧雪」、溶けた雪が凍っている「凍結」の3種類があります。雪が断続的に降る地域では圧雪状態のケースが多く、こうした圧雪状態の道路は接地面の多いスタッドレスタイヤが優位です。しかし、あまり雪が降らない地域では、雪が降ってもすぐに溶けるものの、気温が低いため凍結します。この状態の道は、道を引っかくように走るタイヤチェーンの方が効果的とされています。
ノーマルタイヤのままで使える
スタッドレスタイヤの場合、専門店などでタイヤ自体の付け替えをしないといけません。一方、タイヤチェーンは、すぐに装着・取り外しができるのがポイント。また、ノーマルタイヤのままで使えるのも大きな利点です。例えば、ノーマルタイヤの状態でも、「ピンチヒッター」としてタイヤチェーンを使用すれば、雪が降っている地域やチェーン規制がかかっている道を通過できます。
スタッドレスと比べて安価
タイヤチェーンは、スタッドレスタイヤよりも比較的安価に購入できます(値段は後述)。例えば、「この冬はスノボに行きたいけどスタッドレスタイヤを買うのは厳しい……」という場合は、タイヤチェーンは良い選択肢になるのではないでしょうか。
一方で、タイヤチェーンならではの「マイナス点」も存在します。まずは「雪がない道では外さないといけない」ことです。スタッドレスタイヤであれば、雪道も乾いた道もそのままで走行できますが、タイヤチェーンは乾いた道を走ると摩耗が激しく、すぐに使えなくなってしまいます。また、チェーンを巻き付けている状態では速度が出せない、走行性能が安定しにくいといった面もあります。
とはいえ、タイヤチェーンは凍った道に強く、フレキシブル性も高く、さらに安いといったメリットがあります。スタッドレスタイヤかタイヤチェーンかどちらにするか、それぞれの利点から考慮してみるといいでしょう。
タイヤチェーンは大きく3タイプある
タイヤチェーンは大きく3つのタイプに分かれています。以下に、各タイプの特徴をまとめました。
金属チェーン
金属製のチェーンで、タイヤチェーンの中でも最も安価に購入できるタイプです。また、収納時にコンパクトなのも特徴で、荷室に置いたままでも場所を取りません。金属のチェーンが地面にしっかりと食い込むので、特に坂を登る際に効果を発揮します。一方で、金属のため錆びやすく、耐久性が低いのが難点。また、直進時の安定性が低いので、速度が出しにくくなっています。
価格の目安:7,000円~1万5,000円 目安となる耐久距離:200キロ~300キロ ※イエローハット取扱製品での価格・耐久距離
非金属チェーン
樹脂製のチェーンで、装着した状態でも安定して走行できるのが特徴。また、耐久性も高く、高速道路など消耗の激しい道でも長く乗ることができます。マイナスな点としては、タイヤチェーンの中では比較的高額で、収納時のサイズも大きいため他チェーンより収納スペースをとります。
価格の目安:2万円~5万円 目安となる耐久距離:600キロ~1,000キロ ※イエローハット取扱製品での価格・耐久距離
布チェーン
タイヤを覆うように使用する布製のタイヤチェーン。かぶせて固定するだけと取り付けが非常に簡単で、値段も安く、収納時のサイズが最も小さいのが特徴です。布製ですが、布部分が滑りの原因となる水の膜を吸い取り、地面にがっちり張り付くため、スタッドレスタイヤと似たような走行性能を持っています。一方で、布製なので耐久性が低く、乾いた路面を走るとすぐに摩耗します。
価格の目安:1万円~1万2,000円 目安となる耐久距離:100キロ未満 ※イエローハット取扱製品での価格・耐久距離
タイヤチェーンを購入する際は、使用方法・目的地などと上記の各特徴を照らし合わせて選ぶといいでしょう。例えば、実家への帰省や旅行などで、長い距離を走行するのなら「非金属チェーン」。雪道を通るものの、距離は短く、安価に抑えたいのなら「布チェーン」、山間部の凍った道を走ることになるのなら「金属チェーン」といった具合です。
また、『イエローハット』によると「スタッドレスタイヤの上に使うのなら、金属チェーンがお勧めです。乾いた道やちょっとした雪道はスタッドレスタイヤで走行し、凍った坂道などスタッドレスタイヤでは対応できない場合は金属チェーンを装着する、といった便利な使い方ができます」とのこと。
⇒ 【冬用タイヤが欲しい!】はじめての「スタッドレスタイヤ」おどおど
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