新しい環境に馴染むにはどうしたらいい?不安な気持ちと戦う大学生へ、古坂大魔王がアドバイス #大学生の相談窓口
大学生が抱えるさまざまな不安や悩みに対して、突破口になるようなアドバイスを著名人の言葉で贈る「大学生の相談窓口」。今回学生の悩みに答えてくれるのは、「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」の動画が世界的に大ヒットした、 ピコ太郎の生みの親・古坂大魔王さん。お笑い芸人、音楽プロデューサーとして活躍されている古坂さんに、新しい環境に馴染めないと悩む学生へのアドバイスを伺いました!
Q.新しい環境に馴染めません
一人で上京し、いまだに新しい環境に馴染めません。不安な気持ちとどのように向き合えばいいのでしょうか。
(女性/18歳/大学1年生)
A.新しい環境に馴染む一番の方法は「時間」しかない
18歳で青森から上京。当時は東京の人たち全員が怖かった
僕は18歳のときにお笑い芸人を目指して青森から上京しました。
当時は東京の人は全員、「犯罪者」だと思っていたんですよ(笑)。もうすべてが敵。なにかあったらすぐに戦えるように備えていましたね。柔道と格闘技をやっていたので、出会った人全員の耳と拳を見たりもして。柔道や格闘技経験者は耳が潰れていたり、拳ダコができたりしている人が多いので、そこをチェックしていたなあ(笑)。
それほど青森から東京に行くのは怖いことだったんですよ!街の様子や人の多さも全く違う。特に青森は言葉も違うので、上京=別の国に行くようなものでした。
質問者さんと同じように、環境が変わるのはとても不安ですぐに馴染めませんでしたね。
不安を解消するには、いくつもの夜を越えて“経験値”を貯めよう
それは「たくさん寝る」しかないです。ただ何もせずに寝るという意味ではなく「夜を過ごす」ということ。環境に慣れる一番の方法は「時間」しかないので、毎日きちんと眠り、いくつもの夜を乗り越えていくしかありません。
時間が過ぎ去っていけば、必ず“経験値”が貯まります。その中には、場所、環境、身の回りへのコネクションなどの経験値があり、人に“慣れ”を教えてくれるんです。
例えば、僕は上京した当初は友達がいなくて、深夜によく行く牛丼屋の男性店員と仲良くなったんですよ。その人が上京して初めての知り合いでした。2〜3回牛丼を食べに行ったら「いつもこの時間ですね」と声をかけてくれて、仲良くなりました。「今日は生姜を多くしますか?」とか「こんばんは」といった些細な会話がものすごく癒しになったのを覚えています。
この経験の積み重ねで、今いる場所や環境に少しだけ馴染んでいける。繰り返すことによって僕は場所への経験値が貯まり、暮らしに慣れていけました。
ただ、残念ながらこういった経験値は今日明日ではどうにかできるものじゃない。夜をたくさん過ごして、時間が流れていくことによってしか経験値は貯まりません。なので、まずは焦らずに「みんな不安に感じているよな〜」くらいの気持ちで眠り、経験値を貯めていきましょう!
【まとめ】
環境が変わればみんな不安。時間が過ぎていけば経験値が貯まり、きっと馴染んでいけるはず!
進学や就職などで環境が変わると途端に不安になってしまうもの。焦って「早く馴染まないと」と考えてしまいがちですが、不思議なもので時間が過ぎれば自然と環境に慣れていくものなんですよね。古坂さんのおっしゃるように、「みんな不安なんだな」というくらいの気持ちで、まずは焦らずに日々を過ごしてみませんか。
文・取材/田中青紗
写真/島田香
編集/学生の窓口編集部
<古坂大魔王さんが回答したお悩み一覧>
#1:好きなことを仕事にできなくてツライ
#2:つらい出来事はどう乗り越えたらいい?
#3:人とは違う面白いものを作りたい。発想力を磨くには?
#4:授業もオンライン、友達にも会えない……。今の学生はコロナ禍をどう受け止めればいい?
#5:「やりたいことが一つに絞れない」将来をどう決めたらいいか
#6:近日公開予定