「好きなことを仕事にできなくてツライ」下積み12年・ぺこぱが伝える“好きを仕事にできないとき”の対処法 #大学生の相談窓口
大学生が抱えるさまざまな不安や悩みに対して、突破口になるようなアドバイスを著名人の言葉で贈る「大学生の相談窓口」。今回学生の悩みに答えてくれるのは、『M-1グランプリ2019』にて第3位の成績をおさめ、子どもから大人まで大人気のお笑いコンビ・ぺこぱの松陰寺太勇さん、シュウペイさん。長い下積み時代を経てブレイクを果たしたお2人に、好きなことを仕事に出来ないと悩む学生へアドバイスを伺いました!
Q.好きなことを仕事に出来ない
コロナの影響で就職を希望していた会社が募集をとりやめました。学校側はこれに対して、「好き嫌いを言っていられる状況ではないので、手当り次第に当たって入れたらラッキーくらいに思え」と言いますが、自分ではどうしても納得ができません。
(男性/19歳/短大・専門学校生)
A.「これしかない」と思いこみすぎない。別の門があることも忘れないで!
「好きなことを仕事にする」は実はリスキーでもある
松陰寺太勇さん(以下:松陰寺):「好きなことを仕事にしたい」という気持ち良く分かるなあ……。ただ、「好きな仕事(会社)じゃなきゃダメだ!」という考えは、あまり持たなくてもいいかなと思います。やっているうちに好きになっていく仕事もたくさんあるだろうし、決めつけすぎると自分がしんどくなっちゃうからね。
「好きなことを仕事にする」は、実はリスキーでもあるんだよね。というのも、僕らは今、運良く好きな“お笑い”を仕事にできていますが、その道のりまでは紆余曲折ありました。コンビ結成12年を迎えるまで下積み期間が長かったですし、2019年のM-1で結果が残せていなかったら、辞めていたかもしれません。同じように「お笑いを仕事にしたい!」を思っている芸人さんたちが、人目を浴びずに辞めていった姿もたくさん見てきました。
もちろん、試行錯誤した経験はどこかで活きてくるはず。ただ、好きなことを仕事にするのは憧れるし目指してはいいけれど、精神的にも肉体的にもリスキーなものであるということは忘れないでほしいかな。
シュウペイさん(以下、シュウペイ):「これしかない!」と思うのは自分の経験や可能性を狭めてしまう気がするよね。まずは一回でもいいからいろんなことに挑戦してみて、自分に合う・合わないかを考えてみてもいいかもしれません。
コロナ禍は、可能性を広げる“チャンス期間”でもあるぜ!
松陰寺:好きなことを仕事にできなくてもどかしいときは、違うものを探してみよう。「この門を絶対に開けるんだ」という気持ちが強すぎると、ダメだった場合のダメージが大きいから。僕自身、お笑いの道を目指しながら、「こんな仕事もあるんだ」と別の門があることは常にイメージするようにしていました。いろんな選択肢を持つようになってからは、精神的にも助けられましたね。
シュウペイ:僕は高校を卒業するまでサッカー選手を目指してプレーしていたんですけど、途中で実力不足のため夢が破れたんですね。目標がなくなってからは何も考えられなかったんですが、ちょうどそのときにバイト先で相方と出会って、まったくやろうと思っていなかったお笑いの世界に入りました。
なので、どこに新しいきっかけが転がっているかって本当に分からないんですよ。しかも今はコロナの影響で働き方や生き方が大きく変わっている時代。質問者さんも「今は可能性を広げる時期」と捉えて、その会社に就職できなくても、何か近しい職種のバイトをするなど行動してみるといいかも。気がついたら少しずつ「好き」に近づいているかもしれません。
松陰寺:何かをやりながら考えるっていいよね。
シュウペイ:うん。夢って叶えるのは超難しいと思うんですけど、小さな目標を立ててそれを達成することはできると思う。ひとまず夢への一歩として小さな目標を立てて何か始めてみてください。貴重な経験になると思うし、質問者さん自身を強くしてくれそう!
【まとめ】
コロナ禍は可能性を広げるチャンス!夢を追いかけながらも、選択肢を広げる気持ちも忘れないで
「好きを仕事にしたい」という気持ちを抱く学生さんは多いと思います。ですが、なかなかすぐにうまくはいかないもの……。焦って全てを投げ出しそうになるときもあるかもしれませんが、お2人がおっしゃるように、他のことに興味が湧いたり、別の方法で好きなことを仕事にできる可能性もあります。なので今は、選択肢を広げる気持ちも忘れないようにし、進んでみてはいかがでしょうか。
文・取材/田中さやか
写真/島田香
編集/学生の窓口編集部
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