奨学金の返還中でも住宅ローンは利用可能！

奨学金には給付型と貸与型の2種類があります。給付型は奨学金をそのまま受け取れて、返還する必要がありませんが、貸与型の場合は返還しなければいけません。

奨学金の返還額は借りた総額にもよりますが、月々12,000円〜14,000円前後とさほど高額ではありません。しかし、返還年数は15〜20年とかなり長期間になります。家の購入を考える30代になっても返還していくことになりますから、奨学金を返還しながら、住宅ローンが借りられるかというのは気になるところではありますよね。

結論から言うと、奨学金の返還中でも住宅ローンを組むことはできます。住宅ローンの融資の際に金融機関が重視するのは、あくまでもその人に安定した収入があるかどうかです。奨学金も住宅ローンも同時に返済していける安定した収入があるなら、住宅ローンを借り入れすることは十分に可能です。

奨学金の返還中に住宅ローンを利用する際の注意点

奨学金の返還中でも住宅ローンは利用できますが、注意しなければならないことが２つあります。

一つは奨学金と住宅ローンの２つのローンを返済していくことになるので、返済能力に関してより厳密な審査が行われる可能性が高くなることです。

住宅ローンの審査の際に重視される項目のひとつに、年収に対しての返済負担率（年収に占める年間返済負担額の割合）があります。一般的にはこの返済負担率が高くなるにつれて審査の通過が難しくなります。返済負担率の計算には車のローンなどの各種ローンが含まれるのですが、返還中の奨学金もこの計算に含まれます。   

もう一つは、過去に奨学金の返還を延滞したことがあると、住宅ローンの審査で不利になることです。

金融機関は住宅ローンの審査をするときに個人の信用情報を「全国銀行個人信用情報センター（KSC）」、「シー・アイ・シー（CIC）」、「日本信用情報機構（JICC）」という３つの個人信用情報機関を利用して調査します。これらの機関にはローンの延滞履歴などの個人信用情報の記録が保管されており、奨学金の返還延滞などの情報も残されています。仮に、返還の延滞などの問題が見つかった場合には、希望する金額を借り入れることができなくなったり、そもそもの住宅ローンの借り入れ自体を断られてしまったりする場合もあるので注意しましょう。

まとめ

奨学金の返還中でも、住宅ローンは組めるので安心してください。ただ、返還中に一度でも延滞してしまうと、住宅ローンの借り入れ自体ができなくなるケースもあります。くれぐれも延滞しないように注意してくださいね。また、延滞しそうな場合には、早めに奨学金相談センターや学校の窓口に相談し、対応を検討しましょう。

（学生の窓口編集部）