近畿大学建築科の学生が案内する、天神駅周辺の名建築物めぐり4つ【Part2】

学生の窓口編集部

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近畿大学・福岡キャンパス産業理工学部建築科3年生の藤原丈武(みぶ)さんが案内する人気シリーズ、「建築物めぐり旅」の福岡編・Part2をお届けします。今回は「福岡市の博多の中心である天神駅から、1日でウォーキング&ウオッチコース」を案内してもらいました。

▼Part1はこちら
「福岡の旅のおともに! 近畿大学建築科の学生が案内する、天神駅周辺の名建築物めぐり4つ」

「今回も、天神駅から歩いて行けること、スポットどうしをつないで歩いて回ることもできることと、誰もが気軽に訪れることができる観光やデート向きのスポットを紹介します」と藤原さん。文と写真は、藤原さんによります。

▼藤原さんの案内による大阪編の2つの記事もチェック!
「GWのデート・観光に! 近畿大学建築科の学生が選ぶ、 大阪のお気に入り建築物スポット5つ」
「夏休みに行きたい! 近畿大学建築科の学生が選ぶ、大阪のお気に入り建築物スポット3つ」

博多の街なかに赤煉瓦のレトロな洋館
重要文化財 福岡市文学館(赤煉瓦文化館)

地下鉄空港線の天神駅から歩いて徒歩約7~8分、水鏡神社を抜けて昭和通に出ると、「わあ、かわいらしい」と話す女性の声が聞こえたかと思えば、この瀟洒(しょうしゃ)な洋館が現れました。赤煉瓦と白の石材の外壁、ドームや小塔を配した屋根が目に飛び込んできます。なんともレトロチックでおしゃれです。

小さいながら風情ある玄関扉をそっと開けると、厳かな雰囲気が漂う空間が待っていました。ぼくはこの古い建物の扉を最初に開ける瞬間が好きです。ちょっと緊張しながら中をのぞいたときに一瞬で空気が変わるとか、目には見えないオーラに身を包まれる感覚とか。建築物の歴史と、それを守り継ぐ人たちが作ってこられたものだと思います。

↑ドーム型の屋根、銅板葺(ぶ)きの屋根、丸窓など、これも「辰野式」といえる意匠(いしょう)です。

この建物は、明治42年、旧日本生命保険株式会社の九州支店として、辰野金吾工学博士、片岡安工学士の設計で建てられました。辰野さんは明治時代を代表する建築家で、代表作に「大阪のお気に入り名建築物スポット5つ」で紹介した大阪市中央公会堂のほか、東京駅、日本銀行本店などがある近代建築の祖といえる人です。これらにある、赤煉瓦と白い石を配した様式は19世紀末のイギリスでの流行を取り入れたもので、「辰野式」とも呼ばれています。

このビルは日本生命のオフィスとして使われた後、昭和44年に国の重要文化財に指定され、歴史資料館としても活用されてきました。

いまは1階が総合図書館の「福岡市文学館」となっていて、福岡市の文学に関する情報を収集し、 地元ゆかりの作家の作品、原稿などの展示や、さまざまな文学イベントが実施されています。


↑玄関を開けるとすぐ、当時使われていたカウンターをそのまま生かしたエントランス空間が広がります。竣工当時、ヨーロッパを中心に流行していたアール・ヌーボー様式のカウンター、インテリア、照明器具、アーチ型の吹き抜けがかっこよくて目を引きます。

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