【頻出質問・回答例あり】最終面接では何を聞かれる?その傾向と対策

【頻出質問・回答例あり】最終面接では何を聞かれる?その傾向と対策

2021/04/22

面接

一次面接、二次面接……、やっと辿り着いた最終面接は、入社の意思確認だけとは限りません。最終面接の傾向をおさえ、しっかり対策を講じることが大切です。ここでは、最終面接でよく聞かれることと、その回答のポイント、さらに印象に残る逆質問についても解説します。

1次、2次面接との違い

1次面接や2次面接では、自己紹介や自己PRなど、志望者がどのような人物で、どのようなポテンシャルを持っているのか、という部分が重点的に見られます。しかし、最終面接では「本当に会社が求めている人物なのか」「会社にとって有益なのか」という部分に注目されることが多いのです。また、その会社で働くことを前提とした質問をされることも多いので、しっかりと企業を理解したうえで対策をしておく必要があります。

最終面接で見られること

最近では、最終面接が「意思確認の場」だけではない企業も増えてきています。そのため、1次や2次面接と同じ受け答えでは通用しないケースも多く、最終面接用に改めて準備をし直す必要があります。

今まで以上に業務内容や企業の特徴を調べて、自己分析の結果と照らし合わせて考えると効果的です。自分の体験とからめて、説得力のあるアピールができるように心がけましょう。

最終面接に向けた準備

最終面接に進めたということは、期待の人材として見られていることは事実。臆することなく、今までの面接以上に気合を入れて臨みましょう。そのためにも、より深い企業研究は必須です。

たとえば、志望会社の「中・長期事業ビジョン」をチェックするのも有効です。3年先や5年先を見据えたキャリア・ライフプランを話すことができると、明確な入社意欲を示すことができるでしょう。他にも、現在会社がどういった事業に注力しているのかを研究しておくと、事業内容について質問されたときに、より詳しく回答できるはずです。

今まで行ってきた企業研究や自己分析をより深く行い、曖昧な点をなくしておくことが重要です。

最終面接での頻出質問

1次面接や2次面接では、「学生時代に打ち込んだこと」や「今までの経験」など、人柄を判断される質問が多かったのではないでしょうか。しかし、最終面接では質問の傾向が変わり「入社意思・意欲」に関する質問が多くなります

他にも、人間性を深く見極めるために、変則的な質問が出てくることがあるかもしれません。落ち着いて自分の考えをまとめて、「自分らしさ」が伝わるように心がけましょう。

最終面接で頻出の質問一覧

最終面接では、入社意思の確認をされることもあるので、ある程度自分の気持ちを固めたうえで臨む必要があります。以下のような質問に対しては、明確な回答を用意しておきましょう。

また他の企業も検討していたり、内定先がある場合は、できるだけ正直に答えるようにしましょう。

【面接での質問例】

・複数の企業から内定をもらった場合、弊社に入社しますか。
・入社したらどのように活躍できそうですか。
・同業他社ではなく、なぜ弊社を志望されているのですか。
・挫折した体験を教えてください。
・今後、弊社はどのような事業展開をした方がよいと思うか、理由と共に意見をお聞かせください。

最終面接の質問への回答例

最終面接で聞かれる質問について、回答例を確認していきましょう。最終面接の面接官には社長や役員が出てきます。最終面接を突破すれば内定ですから、想定質問への事前準備を念入りに行う必要があります

複数の企業から内定をもらった場合、弊社に入社しますか

「御社は第一志望です。御社から内定をいただけた場合、迷わず入社したいと考えております。私は就職活動の軸として〇〇を持っており、御社の企業理念や組織風土にも合致するものです。就職活動の中でこの軸に最も合致するのは御社だという思いを強くいたしました」

単に「第一志望は御社なので必ず入社します」というだけでは他の就活生との差別化ができません。この回答例のように、就職活動の軸を明確にし、軸と企業理念・組織風土が合致することをアピールすると面接官から注目されます。

最終面接の面接官は社長や役員ですから、「この就活生は当社の理念や風土に合うかどうか」を見ています。就活の軸が企業理念・組織風土と合うなら「辞めずにしっかり働いてくれるだろう」と、入社意欲の高さを評価されやすくなるわけです。

入社したらどのように活躍できそうですか

「御社に入社できたら、〇〇事業の営業に携わりたいと考えております。選考プロセスの中で御社の営業では「提案力」が必要になると知りました。営業では自社にそれほど魅力を感じていないお客様にも納得してもらうことが提案力のポイントだと思います。私が営業のアルバイトで培った「説得力」を御社の営業で活かせると考えております」

自己PRについては、面接の中で何度も聞かれた質問でしょう。「入社したらどのように活躍できそうですか」という質問を通じ、面接官は、改めて就活生の自己PRを確認したいと考えています。「どのように」と聞かれているので具体的に回答してください。つまり「どんな仕事をしたい」「そのためには〇〇によって貢献できる」の2つのポイントで回答することで、面接官の印象に残るでしょう。

同業他社ではなく、なぜ弊社を志望されているのですか

「私は自律性を評価する風土が根づいている点に魅力を感じ、御社を志望しています。アルバイトで働いていたコンビニでは「お客様が喜ぶために働く」という目標を掲げており、私はこの目標を達成するにはどうしたらよいだろうかと自律的に考えました。コンビニはオフィス街にあったため、昼になると売れ筋商品が完売することが多く、ライバル店に客を取られています。 そこで私は時間帯に応じて売れ筋商品を補充することを考え、その結果、以前よりも客足が20%戻り、お客様から「品揃えが豊富だ」というお褒めの言葉をいただきました。御社では店舗で働くスタッフが「今日の個人目標」を掲げ、達成するためにはどうしたらよいかを考えて行動していらっしゃいます。私は店舗スタッフとして現場で働く上で、コンビニで培ってきた自律性を御社でも活かしたいと考えております」

この回答例では、企業研究がしっかりできている点が評価できます。しかも、自身がアルバイト時代に培った経験と組織風土との間に共通点を見出しているので、面接官に評価されるでしょう。単に「御社の組織風土に共感したので、志望いたしました」という回答では、「企業研究をロクにしていない」と思われます

そもそも志望動機は面接の最初に聞かれます。志望動機でマイナスの印象がつくと、印象を覆すのに苦労します。面接官に注目され、よい印象を持たれるよう質問への回答を準備したいところです。

挫折した体験を教えて下さい

「私は高校時代に英会話クラブに所属していましたが、全学年37人のクラブ員の中で、私だけが唯一、英語を話すことができませんでした。そこで大学入学後、再び英会話クラブに入り、英語力を磨きました。専攻の経済学のほか、1日に2時間を英語の勉強に充て、英会話の力を高めていきました。その結果、イギリスの大学院に入学するほどに英語力を身につけ、現在では英会話のほか、英語の修士論文を書けるほどに上達しました」

「挫折した体験を教えて下さい」と質問されたら、挫折を乗り越えた体験についても回答する必要があります。「英会話ができなかった」ことだけを述べても、面接官に共感されることはありません。どのように乗り越えたのか、具体的なエピソードを元に回答しましょう。回答例では1日の勉強時間、英会話を身につけた後の成果についても述べており、面接官に好印象を与えることができます。

今後、弊社はどのような事業展開をした方がよいと思うか、理由と共に意見をお聞かせください

「私は御社の〇〇事業に関心を持っております。多角化されている御社の事業の中で、〇〇事業の規模は必ずしも大きくありません。私は学生時代、○○についてゼミで学び、10年後の市場規模は現在の5倍になることが予測されています。御社の中期経営計画の中で、〇〇事業への投資を少しずつ高めていくことが発表されているので、○○と関連の深い□□や△△などについても事業展開していくとよろしいのではないかと考えております」

この質問では、志望企業への企業研究および業界研究がどれだけできているかが問われます。理由についても聞かれているので、具体的な数字や言葉などと共に回答し、回答に説得力を持たせて下さい。回答例では「10年後の市場規模は現在の5倍になる」との予測例を用いて、なぜ「〇〇事業展開をすべきか」を論理的に説明しています。

加えて、関連の深い事業についても投資するとよいという意見を言えています。社長や役員は経営の仕事をしていて、事業については高い関心を払っています。関連の深い事業についても就活生が意見を述べることで、「志望度・入社意欲が高い学生だ」との評価をもらえることでしょう。

最終面接での逆質問

「何か質問はありますか」という逆質問にどう回答をするかは、最終面接において重要なポイントの一つです。何を質問したらよいかわからないからと言って「特にありません」と答えると、入社意欲が低い学生と思われかねません。志望企業に対しては質問したいことがあるはずです。逆質問のマナーや、アピールしたいポイントを掴んで、積極的に質問を投げかけてみましょう。

逆質問をするときのマナー

逆質問の際は、どんなことでも聞いてもよいというわけではありません。

たとえば、企業のホームページに書いてあることを聞いたり、面接の中で出た話の繰り返しになってしまうような質問はNGです。また、「Yes」「No」で回答できる質問もNGです。入社への意欲を疑われないように、下調べをしっかり行い、面接官の回答を引き出せるような質問ができるように心がけましょう。

逆質問の例

最終面接は、入社への意欲や意思をアピールできる「最後の機会」です。思い残すことのないように、しっかりと準備して質問を考えておきましょう。

・私は研究分野と関連する〇〇事業の仕事に携わりたいと考えているのですが、採用された場合に配属先はどのように決まりますか。
・御社に内定をいただいたらできるだけ早く活躍したいと考えております。リーダーを目指すためにはどのような能力が必要でしょうか。
・御社で仕事をするうえで、最も大切にすべきことは何でしょうか。
・御社で活躍されている方に共通の特徴はありますか。
・内定をいただけましたら御社で長く働きたいと考えております。御社では女性の働く環境について工夫されている点はありますか。

最終面接は、質問の内容がこれまでと変わります。また逆質問に対しても、戸惑わないように予習しておくことが必要です。最後まで気持ちを引き締めて、悔いのない面接になるように、しっかりと対策をして臨みましょう。

監修・文/山崎英理夫
人事コンサルティング歴4年、人事歴8年。人事コンサルタントとして教育研修のプログラム開発、人事制度診断等を提供。また、企業人事として新卒・中途採用に従事し、人事制度構築や教育研修の企画・運用など幅広く活動。この経験を活かし、人材関連の執筆にも数多く取り組む。
http://erinanase.com/

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