採用選考でしばしば課せられるグループディスカッション。与えられるテーマと制限時間のもと、就活生同士で自由に討論し、結論を導き出すというものです。事前準備ができないうえ、結論に明確な正解のないものも多いので、取り組み方がとても難しいですよね。では、先輩就活生たちはどんな姿勢でグループディスカッションに臨んでいたのでしょうか。
はい……1.9%
いいえ……37.9%
グループディスカッションはしていない……60.2%
リーダー役を務めようとしていた人はわずか1.9%にとどまりました。つまり就活生の多くが「リーダー役だけが選考に有利」とは考えていなかったようです。では代わりにどんな役割をしようとしていたのでしょうか。具体的に答えてもらいました。
・グループ内のバランサーになる。積極的な人ばかりなら一歩下がってまわりを見る役に、逆に消極的な人ばかりなら自分が口火を切る役目をしていました。(男性/23歳/金属・鉄鋼・化学)
・サポート役にまわる。(女性/23歳/団体・公益法人・官公庁)
・仕切り役は向いていないので、話がそれたときの修正役やまとめ役に徹していた。(女性/23歳/ホテル・旅行・アミューズメント)
・タイムキーパーをしていた。(女性/23歳/運輸・倉庫)
・まわりの意見をよく聞き、まとめたり掘り返したりする。(女性/22歳/団体・公益法人・官公庁)
・ほかの人が出していない意見を出すようにした。(女性/23歳/金融・証券)
・仕切り役になれるようにした。(男性/23歳/運輸・倉庫)
・積極的に意見する。(男性/24歳/機械・精密機器)
・前に出過ぎて場の空気が読めない人と思われないよう、発言に気をつけた。(男性/22歳/団体・公益法人・官公庁)
・全体の流れを重要視。和を大事にするのが重要。(男性/23歳/運輸・倉庫)
・よく相槌を打つ。(女性/23歳/食品・飲料)
・他人と違う観点から意見を主張する。(男性/26歳/学校・教育関連)
・適度に要領を得た発言をし、自分の思う方向に議論を誘導した。(男性/24歳/団体・公益法人・官公庁)
・発言回数を多くするように心がけた。(女性/22歳 /専門サービス)
・批判的にならないようにした。(女性/23歳/情報・IT)
・普段の自分が出るよう、あまり意識しない。(男性/23歳/金融・証券)
・目立ち過ぎない。(女性/26歳/団体・公益法人・官公庁)
多くの人が協調性を大事にしつつ、自分らしい振る舞いをしようとしていたのが分かりますね。グループディスカッションの目的は、議論に勝つことではなく、全員で協力して議論を成功に導くこと。そのために発揮されるコミュニケーション能力や、リーダーシップこそが評価されるのです。
文●鈴木恵美子
調査期間:2014年7月
アンケート:フレッシャーズ調べ
集計対象件数:社会人1年目の男女161件(インターネットログイン式アンケート)