「昭和も遠くなりました」。遠くなったからというわけでもないでしょうが、昭和な感じを色濃く残すエリア・スポットが人気となっています。本シリーズ記事では、全国各地のレトロスポットをご紹介しています。今回は、東京都港区、新橋駅すぐに建つ「ニュー新橋ビル」です。

⇒【吉祥寺の「ザ・昭和」スポットと言えば…？】 （ハモニカ横丁編）

「ニュー新橋ビル」とは？

新橋といえば、サラリーマンが多い街として知られています。テレビニュースなどで、新橋駅前のSLが設置された広場（新橋駅西口のSL広場）でインタビューを受けているサラリーマンの映像がよく使われます。テレビ局もサラリーマンターゲットなら新橋駅前でよくロケを行うのです。

PHOTO(C)GoogleMap

今回ご紹介する「ニュー新橋ビル」は、まさにこのSL広場のすぐ向かい（南側）にあります。平面図で見るとほぼ台形で、低中層階は海鼠塀のような白い格子の外壁。1971年2月に開館した地上11階、地下4階のビルで、一名を「おやじビル」といいます。

なぜこのような愛称が付いているかというと、中の様子が昭和の百貨店のようで、非常におっさんくさい感じがするからです。通路や階段なども昭和なたたずまいで、妙に郷愁を誘い、落ち着いた雰囲気があります。

実はこの場所には戦後すぐに「新生マーケット」という大きな闇市がありました（このシリーズ記事は闇市跡ばっかりです）。闇市のにぎわいという昭和の遺産を引き継いだビルだからこそ、昭和の雰囲気を現在に伝えられるのだーーといえるかもしれません。

「ニュー新橋ビル」グルメ5選

「ニュー新橋ビル」はその雰囲気も昭和ですが、昭和のレトロな味を今に伝える名店が残っています。そこで、「ニュー新橋ビル」グルメを5選してご紹介します。

『むさしや』

カウンター席しかありませんので、ランチタイムには必ず行列ができる名店です。昭和の洋食の味を求めてサラリーマンの皆さんが並びます。お目当てはオムライスかナポリタン。昭和の懐かしいケチャップ味が堪能でき、優しい味です。テイクアウトもあります。

住所：〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル1F
営業時間：月～金 10:30～20:30、土 11:00～15:00
定休日：日曜日
電話番号：03-3501-3603

『フジ』

1971年（昭和46年）創業。まごうことなき昭和レトロな喫茶店です。ハンバーグ、エビピラフ、チキンライスなど食事メニューも充実。ドリンクでは、昭和の味クリームソーダがありますのでぜひ。完全分煙で電子タバコを嗜みなからくつろげる『愛煙家のオアシス』です。

住所：〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビルB1F
営業時間：月～金 10:00～19:00（L.O.18:30）、土 10:00～18:00（L.O.17:30）
定休日：日曜日、祝日
電話番号：03-3580-8381

『牛かつ おか田』

牛かつの老舗にして名店。カリッと香ばしく揚がった衣とジューシーな肉のハーモニーがたまりません。わさびが付いていきますので、スパイシーが好みなら一緒に。しょうゆかオリジナルソースでいただきます。筆者はわさびじょうゆがお勧め。試しみてください。

住所：〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビルB1F
営業時間：11:00～14:00（売切れ次第終了）
定休日：土曜日、日曜日、祝日
電話番号：03-3502-0883

『しんばし初藤』

ランチタイムは魚を主菜にした定食が食べられるとサラリーマンに人気のお店。夜は居酒屋でやっぱりサラリーマンの皆さんでにぎわいます。「魚一匹塩釜焼き」が看板メニューで、誕生日には塩の上に「誕生日おめでとう」と書いてくれたりします。

住所：〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル2F
営業時間：月～金 11：00～14：00 (L.O.14:00）16：00～23：00（L.O.22：15）、土 11：00～14：00（L.O14：00） 16：00～22：00（L.O.21：15)
定休日：日曜日
電話番号：050-5484-6878

『串かしく』

串カツの名店です。レトロなのれんをくぐって入ると、厨房を囲むようにカウンター席があります。牛、若鶏、海老、タコ、レンコンなど新鮮豊富な素材を串カツで味わえます。揚げ具合も絶妙でお酒と会話が進みます。ソースは二度漬け禁止ですから注意しましょう。

住所：〒105-0004 東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビルB1F
営業時間：17:00～23:00
定休日：日曜日、祝日
電話番号：03-3508-0087

解決!!「昭和レトロスポット」おどおど（ニュー新橋ビル編）

実は、今回ご紹介した「ニュー新橋ビル」は再開発によって取り壊される予定です。竣工から50年たち、耐震性に問題が生じているとか。ただし、正式な再開発のスケジュールはまだ出ていません。大学生読者の皆さんも、この貴重な昭和の遺産が見られなくなる前に訪問してみてはいかがでしょうか。

文：高橋モータース＠ｄｃｐ
編集：学生の窓口編集部

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