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何か新しい趣味を始めてみたい人は、「天体観測」はどうでしょうか？ 特に、これからの秋シーズンは天体観測にぴったりの季節ですから、始めるのにうってつけ。とはいえ、初めてだと分からないことも多く、不安かもしれませんね。本シリーズ記事では、『石垣島天文台（国立天文台）』協力の下、初めてでもスムーズに天体観測を楽しむポイントをご紹介します。今回は、「上手に観測するためのコツ」や「観測スポット探しのポイント」をまとめました。

覚えておきたい観測のコツ

『石垣島天文台』の室長・花山秀和さんに「観測のコツ」を伺ったところ、「星座早見盤やスマホの星空アプリ、コンパスアプリの使い方を身に着けておきましょう」とのことです。

天体観測では、どこにどの星があるのか探すのがファーストステップ。ここでつまずいてしまわないよう、天体を探す際に役立つ星座早見盤やアプリの使い方をマスターしておきましょう。現場で天体を見つけたり調べたりする作業が楽になります。

また、天体望遠鏡の使い方だけでなく、「望遠鏡で天体を導入する作業」にも慣れておくといいそうです。花山さんによると、「昼間に遠い建物などで導入とフォーカス調整の練習をしておくとよい」とのこと。何度も繰り返すうちに、操作方法に慣れてくるでしょう。

花山さんによると、他にも以下のようなポイントを覚えておくと、スムーズな天体の導入が可能になるとのことです。

・接眼レンズは最初に焦点距離が長く低倍率になるもの（20mmなど）を使うと天体が導入しやすい。

・天体が視野の中心に導入できていれば、接眼レンズを変えて倍率を上げた際に視野内に天体が収まりやすく、拡大された姿を楽しみやすい。

・観測の初めから高倍率(6mmなど)の接眼レンズを使うと天体の導入に時間がかかってしまうため、接眼レンズの選択は大事なポイント。

・日周運動(地球の自転運動)によって天体が少しずつ動くため、微動ハンドルを使って随時導入位置を調整する。

また、観察の際は、スマホや街灯などの光が目に入らないように注意することも大切です。

場所選びで大事なポイントは？

花山さんに、「初心者はどのような場所で観測するのがいいのか」を聞いたところ、「いきなり遠くの山に行くのではなく、まずは近場で天体観測をするのがお勧め。自宅のベランダや庭、近所の広い公園などから見える月や明るい星を楽しむとよいでしょう」とアドバイスをいただきました。

明るい天体は都会など光の強い場所でも望遠鏡で楽しむことができるそうです。また、暗い星を見る場合は、光がよく見えるようにするために、ライトを消した後に暗闇でしばらく目を慣らすことも大切とのことです。

慣れてきたら、街明かりが少ない場所で星空観察や天体観測を満喫しましょう。できれば周辺に街灯がなく、見晴らしの良い場所で、近くにトイレがあるとなお良し、とのことです。暗い星が見えるような天体観測に適した場所は環境省が発表している調査結果が参考になります。

⇒『環境省』「令和3年度 夏の星空観察 デジタルカメラによる夜空の明るさ調査の結果について」
⇒『環境省』「星空を見よう」

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