SDGsに取り組む学生団体の活動発表と交流の場。第1回「SDGs 学生カンファレンス」をレポート!!
マイナビ学生の窓口が特集してきた「大学生と考える! SDGs」に参加してきた学生たちによる要望がきっかけとなり開催された「SDGs 学生カンファレンス」。2021年11月24日(水)に行われた同イベントの内容を本日はレポートします。
6大学の学生たちがSDGsの取り組みを発表
Web会議で話し合いを重ねたり、活動の場をオンラインに移したり、コロナ禍でもさまざまな工夫を凝らしながらSDGsに取り組んできた学生たち。「SDGs 学生カンファレンス」の第1部では、中部大学・千葉大学・東海大学・岐阜聖徳学園大学・千葉商科大学・京都大学の6大学が、それぞれの活動を発表しました。
(以下、登壇順)
アスリートとしてSDGsを推進中!硬式野球部の數井日向さん・北山侍穏さん・藤澤朋輪さん・日渡柊太さんは部活でスポーツを通じたSDGsを実践し、中部大学ESDエコマネーチームで事業継続マネジメント教材「会社を守ろうwithコロナ」開発と企業経営支援を行っています。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57185
https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57366
千葉大学環境ISO学生委員会は、学生団体をつなげる全国大会の開催に携わったり、海外の学生と交流したり、また学内では、古本市の実施や中古自転車の修理や販売、地元銀行と環境問題の啓発活動を協同で行うなど、多岐にわたるSDGsの活動に取り組んでいます。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57437
持続的なクリーンエネルギーの供給を目指している「環境エネルギー材料研究室」では、工場や自動車、家庭から出る廃熱を電気にする材料の開発に取り組んでいます。エアコンで涼しくなった室内と外気の高い温度の温度差を利用し発電するという画期的な技術を紹介。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57941
理科教育におけるジェンダー、環境、健康やインクルーシブ教育なども研究するゼミでは、自分自身が研究したいことを一人ひとりSDGsに関係づけながら卒業研究に取り組んでいます。「メタ認知能力の育成を目指した振り返り活動」「エコな洗剤で海の豊かさを守る」「理科教育とジェンダー」「ワイヤレス充電器とエネルギー」「状態・化学変化と温度と熱の出入り」について5人の学生が研究成果を発表しました。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57907
フェアトレード認証のコーヒーなどを提供し、生分解性プラスチック製品を使用したエシカルな「学生カフェ」を年に2回、学内外で開催。また、学生や教職員の意識を高めるため大学生協とも交渉し、フェアトレード認証商品を積極的に販売する活動にも取り組んでいます。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57953
毎朝30分、SDGsに関するオリジナル番組を放送。「京都大学プラ・イド革命」と銘打ったムーブメントでは、プラスチックに関する学習や議論、マイボトル利用率の向上を図る実証実験を行いました。他にも食品ロス削減への取り組みや中高生向け教育プログラムを実施しています。
記事URL:https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/57770
環境省による新しい取り組み「ローカルSDGs」とは?
後半の第2部では、環境省・大臣官房総合政策課民間活動支援室の高橋尚子さんが講演。
「SDGs目標年の2030年はどんな世の中にしたいですか? 環境省から大学生の皆さんに期待したいこと、一緒に実現したいこと」をテーマに、環境庁発足の歴史から、環境問題が時代とともに複雑化、グローバル化してきた経緯、また、今の環境省が取り組んでいる「ローカルSDGs」の概要まで紹介しました。
「新型コロナウイルスも気候変動による生物多様性の損失が一つの原因だとも考えられています」
コロナと気候変動、生物多様性の関連性を指摘した高橋さんは、現代の環境問題は昔と違って、さまざまな問題が複雑に絡み合っているのが特徴であると説明。「人間活動が環境基盤に影響を及ぼし、その影響が人間活動に跳ね返ってくる社会の構造」を理解する必要性を訴えました。
地域循環共生圏(ローカルSDGs)
そして現在、環境省では地域循環共生圏(ローカルSDGs)の取り組みに力を入れていると紹介。これまでの、都市一極集中型の経済や暮らしを地方が支えるという関係ではなく、地域の中で好循環を生み出す“自立した地域”が、それぞれの地域を支え合うという新しい社会の在り方を環境省は目指していると説明しました。
高橋さんは学生のSDGsの取り組みを評価するとともに、「これからはSDGsの17のゴールをどうつなげていけるのか、という発想を活動の糸口にしてほしい」と期待を寄せました。
また、最後に地球環境パートナーシッププラザ「GEOC」の浦林貴子さんも登壇。持続可能な社会実現の拠点として誕生したコミュニティスペース「GEOC」を紹介し、情報共有や仲間と交流の場として活用してほしいと話しました。
「SDGs 学生カンファレンス」第2弾も開催予定!
約2時間にわたって行われた「SDGs 学生カンファレンス」。参加した学生の間からは、「自分たちにはないアプローチや発想を知ることができた」「刺激を受けてもっとチャンレンジしたくなった」「横のつながりが少ないので、他大学との交流は楽しかった」といった声が聞かれました。
時期は未定だが、第2弾となる「SDGs 学生カンファレンス」も開催を予定しています。参加を希望する学生団体やSDGsに関心のある学生は、ぜひご連絡を!