奨学金は入学金には使えない!? 入学資金に困った際に頼りになる「教育ローン」とは?
振り込みが入学後となる奨学金では、入学金の準備には間に合いません。そんなときに役立つ「教育ローン」について解説します。
奨学金は高校3年生の時点で申し込んで予約採用されるケースが多く、保護者によっては奨学金を入学金などに利用できると思っている人がいますので、こちらの記事を参考に、入学金と学費の捻出方法を考えておきましょう。
(監修協力:FP 鈴木 幸子)
奨学金が振り込まれるのは大学に入学後!
大学に合格した場合、入学手続きとして合格後1〜2週間以内に入学金と前期分の授業料を納付するのが一般的。私立大学では約70〜100万円というまとまった額のお金が必要となってきます。
奨学金について、時々勘違いしている人がいるのですが、高校3年生の時点で奨学金に申し込んで予約採用されていても、実際に口座にお金が振り込まれるのは大学入学後になります。
しかも、初回の振り込みは4月中とは限らず、遅い場合には6月になるということもあります。6月に振り込まれる場合、4〜6月分が初回にまとめて振り込まれ、次の月からは毎月一定額が振り込まれるようになります。
入学金に困ったら「国の教育ローン」がおすすめ
せっかく大学に合格しても、納付期限までに入学金と前期分の授業料を払うことができなければ入学することができません。とはいえ、急にまとまったお金を用意するのは難しいですよね。そんな時の資金調達法としておすすめなのが「国の教育ローン」です。
日本政策金融公庫による「国の教育ローン」は、銀行などの教育ローンなどと比べて返済期間や金利などで有利な点が多く、ひとり親家庭などに優遇措置もあります。来店不要で24時間いつでもインターネットで申し込みできるところも便利です。
お金が必要になる時期の2〜3か月前から申し込みができ、審査でOKの返事をもらった後でも、ペナルティ無しでキャンセルすることが可能です。申し込みから融資まで最短で20日ほどかかるので、入学金などの備えがない場合は、早めに申し込んでおきましょう。
→日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)公式サイト
「国の教育ローン」の借入限度額や金利、返済期間について
「国の教育ローン」の借入限度額は子ども1人あたり最高350万円まで(一定条件の海外留学資金の場合は最高450万円まで)。返済期間は15年以内、金利は固定金利で年2.25%(2023年10月2日時点)です。
(参考:https://www.jfc.go.jp/n/finance/ippan/sim.html#repayment)
受験前に申し込むこともでき、連帯保証人が立てられない場合は、保証料を支払えば連帯保証人は不要となります。
まとめ
私立大学への進学を考えている人は、両親に入学金や前期分の授業料の納付期限のことを早めに相談しておくといいでしょう。「うちにはお金が…」と言われたら、さりげなくこの記事を見せて「国の教育ローン」のことを伝えてみるのもいいかもしれません。
(学生の窓口編集部)
監修協力:鈴木幸子
2010年よりFP活動を始め、子育てファミリーの家計相談、住宅購入相談を実施。フジテレビ「Live News it!」でコメンテーターを務めるなど、地元金融機関、住宅メーカーでの講演実績を持つ。保有資格AFP・証券外務員2種・相続診断士。
https://www.gyl-h.com/