在学中でも奨学金は申請できる? 在学途中で奨学金を申請・辞退する方法
ここでは、在学途中での奨学金の申請・辞退について解説していきます。在学期間中に、家庭の都合などにより転学などをしなければならなくなる場合もあります。そんな際に授業料が上がったことなどで支援を必要とした場合には、在学中でも奨学金を申請することができます。また、途中で奨学金を辞退することも可能です。
(監修協力:FP 鈴木幸子)
奨学金の緊急・応急採用とは?
やむを得ず他の学校に転学しなければならなくなり、修学に要する費用が増加することもあり得ます。これにより家計が逼迫した学生に認められるのが、奨学金の「緊急・応急採用」です。
親の破産や事故・病気のほか、火災・風水害などの災害でこれまで通っていた学校が廃止されたなど、転学を迫られた学生にとっての救済措置といえるでしょう。家計急変などの事由が発生してから、12ヶ月以内が条件となります。
条件については、それぞれの状況で判断をするため、詳細は各学校に問い合わせましょう。これまでに奨学金を借りたことのある人は、申し込むことができない場合や借りられる期間が制限される場合があります。また、休学中・留学中の人は、申し込むことができません。
災害により家計が急変したことにより奨学金を希望する場合には、災害救助法適用地域に居住する世帯であれば、日本学生支援機構では該当者全員の推薦を受け付けています。
また、災害救助法の適用を受けない近隣の地域であっても、同等の災害に遭った世帯の学生・生徒などについても、採用できる場合があります。いずれの場合も、学校窓口に相談してみてください。
在学途中で奨学金を辞退する方法
奨学金はいつでも辞退ができます。
辞退する場合は、必要書類として、異動願(辞退)と最終振込月までの在籍年月が記載された学校発行の証明書(在籍証明書、成績証明書、履修証明書等)を提出します。
奨学金を辞退してからは、辞退した月の翌月から数えて7か月後に返還が開始されます。引き続き学校に在籍するなどの理由で、返還期限猶予による返還の先送りを希望する場合には、申請を行えば返還を遅らせることが可能となります。
詳細は、奨学金の辞退手続き完了後に国内連絡者宛てに送付される「返還のてびき」を参照してください。
まとめ
在学途中でも、奨学金を新たに申請したり、途中で辞退をしたりすることは可能です。どちらもいざという場合の緊急措置である場合が多いことと思いますが、万が一に備えて、覚えておくとよいでしょう。
(学生の窓口編集部)
監修協力:鈴木幸子
2010年よりFP活動を始め、子育てファミリーの家計相談、住宅購入相談を実施。フジテレビ「Live News it!」でコメンテーターを務めるなど、地元金融機関、住宅メーカーでの講演実績を持つ。保有資格AFP・証券外務員2種・相続診断士。
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