大学入試の仕組みはどうなってるの? 受験の方法と種類まとめ
日本で大学に入学するには、高等学校卒業や「高等学校卒業程度認定試験」(旧大検)に合格する、といった資格を有した上で、各大学の入学試験に合格しなければなりません。では、現在の大学入試にはどのような種類があるのでしょうか。今回は、大学入試について解説します。
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■大学入試の仕組みはそれぞれの大学で違う
大学入試のパターンは、まず国公立大学と私立大学のどちらを受験するかで分けられます。国公立大学への入学を希望する場合、受験生はまず「センター試験」を受験し、その後「個別能力検査(二次試験)」として「前期日程」「中期日程」「後期日程」という個別試験を受けることになります。つまり2段階の選抜方式です。
一方、私立大学に入学するには、各大学が実施する「一般入試」があり、合格すれば受験した大学への入学が可能です。また、センター試験の結果を用いて合否判定を行う「センター試験利用入試」と呼ばれる制度もあります。この場合にも、センター試験を合否判定に使う場合と、センター試験と個別試験の結果を総合して合否を判定する場合があります。
それ以外にも、推薦入試、AO入試という制度を取り入れている大学もあります。これらの入試は、国公立、私立どちらでも実施している大学があります。
●センター試験の仕組み
正式には「大学入試センター試験」といいます。国公立大学志望者は原則として受験する必要があり、大学入試の中心的な試験といえるでしょう。6教科30科目が出題され、受験生はその中から受験を希望する教科・科目を選択します。2018年度のセンター試験は1月に実施され、全問マークシートで出題されます。
試験の翌日には新聞等で解答・配点が公表されます。受験生は自己採点を行い、実際に志望する大学に願書を提出します。センター試験の結果だけでは、国公立大学に入学できません。次の「個別学力検査(二次試験)」を受験する必要があります。
●個別学力検査(二次試験)の仕組み
センター試験を受験し、実際に志願する大学に願書を提出した後に受験する「二次試験」です。国公立大学では、センター試験とこの「個別学力検査(二次試験)」の結果により合否判定を行います。
この試験は、国公立大学において「分離・分割方式」という制度で実施される試験で、いわゆる「前期」、「後期」というものです。一つの大学の学部(学科)で定めた定員を「前期日程」、「後期日程」に振り分け、それぞれの日程に実施した試験から合格者を選抜します。
例えば全体で定員100人の大学で、前期50人、後期50人と定めるとします。そして前期日程で受験した学生から50人、後期日程で受験した学生から50人を合格とするわけです。
受験生は、一つの大学を2回受験することも、各日程で別の大学を受けることもできます。また、一部の公立大学(日本全国で14校)では「中期日程」の試験を実施しており、最大で3校の国公立大学を受験できます。
このシステムで重要なのは、前期日程で受験した大学に合格し、その大学に入学手続きをした場合、それ以降の中期・後期で出願した大学の合格対象からは外されるということです。このため、第一志望の大学は前期日程で受験し、合格した場合には他の大学は受験しない、というのが一般的です。
実際のところ、定員の配分は前期日程の合格者が8割近くを占めるように設定されており、実質的には前期日程を中心に募集しているということになります。
個別学力検査(二次試験)の定員をどのように分割するかは大学によって異なり、前期日程のみで募集を行うような大学もありますので、受験したい大学の試験の日程はしっかり調べておきましょう。
試験の内容でいうと、前期日程は主に2-4教科での学科試験、後期日程では大学によって異なりますが、教科数が少なくなったり、総合問題、小論文、面接を課すようなケースがあります。