大工になるには? 気になる仕事内容や年収について知ろう
木材を組んだり、コンクリートで基礎部分を作るなど、家を建てる際に必要不可欠な「大工」。みなさんは、この大工になるにはどうすればいいのか知っていますか? また大工には資格はあるのでしょうか? 今回は、意外と知らない「大工になる方法」についてまとめてみました。
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■大工になるには資格は必要ない?!
結論から言いますと、大工は資格などがなくても「名乗ればなることが可能」です。ただし、技術がないとそもそもなにもできませんし、仕事の依頼も来ませんよね。ですので、まずは技術を身に付けることから始めないといけません。
大工の技術を身に付ける方法として挙げられるのが、大工職人を抱える工務店に入るか、個人の大工職人に弟子入りし、大工見習いとして技術を身に付けることです。ただ、技術を身に付けるといっても一朝一夕ではまず不可能。一人前の大工職人になるために、少なくとも数年は学ぶことになります。
技術を身に付けた後は、そのまま工務店に所属し働く、師匠の下で働くほか、別の工務店や大工職人集団に所属する、独立して個人で活動するなどの選択肢があります。いずれにしろ大工は「職人」なので、必ずしも企業に就職する必要はなく、自分の思うように働くことができるのが特徴といえます。
大工の技術を身に付ける別の方法として、工業技術を学ぶ専門学校に入るパターンもあります。専門学校では大工技能の他に、建築・インテリアに関する知識や技術など幅広く学べるため、応用力の高い大工職人になれることが特徴。大工以外の道もつくることができます。
■技能資格を取ることで信頼度が増す
大工になるには資格は必要ありませんが、「大工としての技能・技術」を示す国家資格として「建築大工技能士」と呼ばれるものがあります。これは都道府県職業能力開発協会が実施しているもので、1級から3級までに分けられています。名称独占資格なので、資格を持っていない人が建築大工技能士を名乗ることはできません。経験や技術力を示す資格ですので、仕事が依頼されやすいように取得する人も多く、また建設会社や工務店によっては取得を義務付けているところもあります。
建築大工技能士試験の受験資格は以下のようになっています。
・1級:実務経験7年以上
・2級:実務経験2年以上
・3級:実務経験6カ月以上
試験は実技試験と学科試験で構成されており、厚生労働省の技能検定制度のページによると、実技試験は実際に物を作ったり、組み立てを行う製作等作業試験と、提示された条件に対して測定や計算などを行う計画立案等作業の2項目。そして学科試験は○×式と選択式の各25問、計50問が出題されます。
実技と学科の両方に合格すれば資格取得となりますが、もし一方だけ不合格となった場合は、次回以降不合格になった試験のみを受験し、合格すれば資格取得となります。