【例文つき】大学での教授へのメールの書き方・返信のマナーとは?
大学生になると教授とメールのやりとりをする機会がありますよね。講義内容、リポート課題についての質問、またゼミの連絡事項などを教授にメールすることがあるでしょう。たとえ教授と仲がよくても、しっかりマナーを押さえたメールを書くことが大切です。今回は、教授へのメールの書き方と送る際の注意点を例文とともにご紹介します。
▼目次
1.大学の教授へメールするときの基本マナー5つ
2.大学の教授へのメールの構成と言い回し例
3.シーン別!大学の教授へのメール例文
4.教授からのメールに返信するときに気をつけたいポイント
5.教授にzoomなどのテキストチャットで送る場合は?
6.まとめ
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大学の教授へメールするときの基本マナー5つ
大学の教授へメールするときに押さえておきたい基本マナーを5つご紹介します。
2.教授の勤務時間帯に合わせて送る
3.敬語を使う
4.簡潔に、必要な要素を盛り込む
5.誤字脱字の見直しを必ず行う
これらは、ビジネスシーンでのメールのマナーとよく似ています。これからの社会人デビューに向けて役立つ内容も含まれていますから、この機会にチェックしておきましょう。では1つずつ見ていきます。
1.大学のメールアドレスから送る
教授へメールを送る際、まず気をつけたいのがメールアドレスです。スマホのキャリアメールなどではなく、大学のメールアドレスから送るのが鉄則です。
・その大学に所属する学生からだと分かる。
・教授の側で不審なメールとの判別がつきやすい。
・携帯メールは迷惑メール対策でトラブルになりやすい。
特に注意したいのが、携帯メールの迷惑メール対策です。迷惑メール対策の設定によっては、PCからのメールを全て弾いてしまうことも。教授の方からPCで返信をもらっても「送った・届いていない」のトラブルになりかねません。
ところで最近ではGmailやYahoo!メールなど、フリーメールをメインに使う人も増えました。PCからもスマホからもメールチェックできて便利ですよね。何らかの事情でフリーメールを使いたい人は、教授の許可を得てから使うようにしましょう。
Gmailなどを使う際はバックアップを取ると安心!
外部メールを使う際は、バックアップを取っておくと安心。サービスの規定によるメール削除や、誤操作による削除、そしてシステム障害による消失の可能性もゼロではないためです。
具体的なバックアップ方法は、メールサービスの機能を使って保存する方法や、大事なメールだけPCメールに送って手動で保存するなどの方法があります。お好きな方法を試してみてください。
⇒参考:メールディーラー「いざという時のために!メールのバックアップ方法をイチから解説」
2.教授の勤務時間帯に合わせて送る
メールを送る際には、できるだけ教授の勤務時間帯に合わせて送るようにします。
夕:5時か6時頃までが目安です。
「メールはいつ送っても、都合の良い時に見てもらえば良いのでは?」
もちろん電話に比べれば、メールの方が時間の自由度は高いです。ですが、教授によってはスマホやタブレットで通知がくる設定にしていて、通知でご迷惑をかけてしまうことも。あまりに深夜の時間帯などは非常識に当たりますので注意が必要です。
ただし、至急の内容となる場合には多少遅くなっても仕方ありませんので、そこはケースバイケースで考えましょう。
3.敬語を使う
これは言わずもがなですが、教授へのメールでは必ず敬語を使うようにします。
普段ゼミなどで親しくしている教員だと、ついメールでもフレンドリーになってしまいがち。ですが、対面での話し言葉と、文面での書き言葉は区別しなければなりません。書き言葉の方がワンランク丁寧な表現を用いるのはビジネスでも同じです。
4.簡潔に、必要な要素を盛り込む
こちらもビジネスメールと同じですが、「簡潔に」「必要な要素を盛り込む」ことを意識してメールを仕上げていきます。
例えば欠席の理由について、複雑な事情があったとしてもなるべく簡潔に、できれば一文でまとめるようにします。長くなりそうな時には箇条書きもおすすめ。
そして、必要な要素とは「宛名」「自己紹介」「用件」など。後ほどメール構成のところで順番に解説していきます。
5.誤字脱字の見直しを必ず行う
最後に、誤字脱字の見直しをします。誤字脱字や変換ミスがあると「片手間で書いたな」とイメージダウンにつながりかねません。丁寧な態度で書いたことが伝わるように、改行も入れながら文面を整えていきましょう。
ところで、自分で書いた文面というのは、誤字脱字になかなか気づけないもの。最後に落ち着いてしっかり読み直し、OKなら送信です!
大学の教授へのメールの構成と言い回し例
メールは次のような構成で作成していきます。
●宛名
●本文
●結びの言葉
●署名
それぞれの項目で守るべきマナーや注意点について、役立つ言い回し例も交えながら解説します。
件名(Subject)
メールの「件名」は、メールの内容を具体的、簡潔に表したものにする必要があります。
●実験心理学11月4日の講義についての質問です
●12月2日のゼミで配布するレジュメについて【文学部3年A組高橋英樹】
上記のように、メールを開かなくても、そのメールがどんな用件なのかがひと目で分かるようにします。
●質問です
●突然のメールすみません
●(空白)
このような漠然とした記載だと、教授はそのメールを開いてくれないかもしれません。
宛名
宛名はメール冒頭に記載します。友人同士のメールでは書かないことも多いですが、教授宛のメールでは宛名を入れるのがマナーです。
●心理学科 鈴木 先生
●鈴木一之先生
敬称は「先生」が最も適当です。「教授」ではないのかと思われるかもしれませんが、「教授」は敬称というよりも肩書きという位置付けになるようです。「先生」はよく知られた敬称ですので、こちらを使うようにしましょう。
宛名を入れることで、万一誤送信してしまった際に気づきやすくなります。教授のところには毎日沢山のメールが届きますし、中には不審メールや間違いメールも含まれています。宛名がしっかり書いてあると「これは確かに自分宛だ」と判断するのに役立つのです。
本文
意外に難しいのが本文の書き出しではないでしょうか。
お忙しいところ失礼いたします。
人文学部心理学科2年の高橋英樹です。
Point !
書き出しでは、挨拶の一文を入れた後に「自分(送信者)が誰なのかを明示」します。冒頭で自己紹介をするのは大切なポイントなので、ぜひ覚えておいてください。ちなみに自己紹介はフルネーム必須です。
続いて、改行して用件に入っていきます。なるべく「簡潔に」「分かりやすく」を心がけ、箇条書きを使うのも良いでしょう。
11月4日の『実験心理学』の講義について3点ほど質問させていただきたく、メールいたしました。
1.実験を行った後の検証ですが、相関分析以外の手法も使うべきでしょうか?
2.被験者の数はどの程度であれば信頼できるデータとなるのでしょうか?
3.今回の実験に関連して、何か参考文献はあるでしょうか?
メールの本文が「こうで、ああで」とだらだら続くと、見にくく読みづらくなるものです。一文一文は長くなりすぎないように、改行も上手に使いましょう。
結びの言葉
用件を書き終わったら「結びの言葉」を入れます。ここも難しい部分ですが、丁寧な表現を使うことで一気に印象が良くなります。
●お忙しいところ誠に恐縮ですが、ご対応いただけますと幸いです。
●ご多忙の中恐れ入りますが〜
●お手数をおかけして申し訳ありません。何卒よろしくお願いいたします。
●この度はご迷惑をおかけして申し訳ありません。
●ご都合の良い時で構いませんので、ご検討いただければ幸いです。
●では失礼いたします。
●今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
いろいろな言い回しがありますので、ケースバイケースで使い分けましょう。
●お願いします。
●回答お待ちしています。
「回答お待ちしています」は目上の人に催促しているようなイメージにも取れますので、あまりおすすめできません。
署名を忘れずに!
最後に「署名」を入れます。最初に自己紹介をしていますが、だからといって署名を省略していいわけではありません。文末にも忘れずに、必ず入れるようにしましょう。
いろは大学
人文学部心理学科3年A組
高橋英樹(学籍番号123456)
Phone:090-1234-5678
E-mail:takahashi123456@iroha.ac.jp
***********************
このように、学籍番号や連絡先なども併記しておくと親切です。
シーン別!大学の教授へのメール例文
ここからは、メール全体を通した例文をシーン別にご紹介します。
・シーン2:レポート提出の例文
・シーン3:ゼミを欠席したい時の例文
・シーン4:アポイントのためのメール例文
例文を参考に、あなたに合った文面へとアレンジして使ってみてください。
シーン1:教授に質問したい時の例文
鈴木一之先生
お忙しいところ失礼いたします。
人文学部心理学科2年の高橋英樹です。
11月4日の『実験心理学』の講義について3点ほど質問させていただきたく、メールいたしました。
1.実験を行った後の検証ですが、相関分析以外の手法も使うべきでしょうか。
2.被験者の数はどの程度であれば信頼できるデータとなるのでしょうか。
3.今回の実験に関連して、何か参考文献はございますか。
11月4日の講義は非常に興味深いものでした。もっと知りたくなりメールを差し上げました。お忙しいところ誠に恐縮ですが、ご返信をいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
***********************
いろは大学
人文学部心理学科2年A組
高橋英樹(学籍番号123456)
Phone:090-1234-5678
E-mail:takahashi123456@iroha.ac.jp
***********************
シーン2:レポート提出の例文
心理学科 田中先生
お忙しいところ失礼いたします。
人文学部心理学科3年の高橋英樹です。
○月○日締切のレポートを提出いたしますので、添付書類をご確認いただければと思います。
(↓補足したいことがあれば記載)
締切日直前になってしまい申し訳ありません。
今後はもっと早め早めを心がけてまいりたいと思います。
以上となります、何卒よろしくお願いいたします。
***(署名)***
※添付ファイルの形式を指定されている場合は、それを守りましょう。
※肝心の課題のつけ忘れは意外に多いので、送信前にチェックしてください。
シーン3:ゼミを欠席したい時の例文
心理学科 田中和行先生
いつもお世話になりありがとうございます。
人文学部心理学科4年の高橋英樹です。
○月○日(曜日)3時限予定のゼミですが、
就職活動の面接と重なってしまったため、恐れ入りますが欠席させていただきます。
(↓連絡事項あれば記載)
当日は課題提出の予定でしたが、次週の提出とさせていただいてよろしいでしょうか。
色々とご準備いただいているにもかかわらず、今回は欠席となってしまい誠に申し訳ありません。
今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
***(署名)***
シーン4:アポイントのためのメール例文
心理学科 田中和行先生
いつもご指導いただき、ありがとうございます。
人文学部心理学科4年の高橋英樹です。
現在取り組んでいる〇〇(卒論・レポートなど)について、田中先生にご相談したい部分が出てまいりました。
つきましては資料をお持ちした上で、研究室にて面会の機会をいただく事は可能でしょうか。
具体的な質問内容は以下の2点を考えております。
・×××××××××
・×××××××××
田中先生がご都合の良い日時を何点かご指示いただければ、その中で日程を調整させていただきます。目安としては来週(○月○日〜○月○日)か再来週あたりで30分程度、ではいかがでしょうか。
大変お忙しいとは存じますが、何卒ご相談の機会をいただければ幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
***(署名)***
教授からのメールに返信するときに気をつけたいポイント
教授から返信されたメールに対しては、必ず返信するのがマナーです。忙しい中で質問やお願いに対応してもらえたわけですから、丁寧にお礼をしましょう。返信の際のポイントについて解説します。
件名は必要に応じて書き直す
基本的にRe:はそのままでも構いませんが、やり取りが続いてRe:がたくさんついてしまった時は分かりやすく書き直します。
「実験心理学11月5日付の質問の御礼」
このように書き換えてみてはいかがでしょうか。
引用をうまく使う
教授から送られてきたメール内容を引用するのも、使える返信テクニックです。引用した内容には「>」をつけて、引用だとわかるようにしましょう。
>明日正午に〇〇号館のレポートボックスに提出してください。
承知いたしました。
気づいたらすぐに返信する
メールの返信は、できる限り24時間以内に済ませるのがベターです。このマナーは社会人になっても一緒ですので、大学生のうちから身につけておくといいでしょう。
メール返信の例文を1点ご紹介しておきます。
鈴木一之先生
この度はお世話になります。
先日質問させていただきました人文学部心理学科2年の高橋英樹です。
お忙しいところ,私の質問に答えてくださりありがとうございます。
とても興味のある内容でしたので、自分なりに詳しく掘り下げてみたいと思っています。
今後とも、ご指導よろしくお願いいたします。
この度はありがとうございました。
***署名***
お礼を伝えるにしても「ありがとうございました」の一文だけではシンプルすぎて印象が良くありません。「回答をした甲斐があった」と教授に思ってもらえるような、やる気を感じさせる文面を心がけましょう。
教授にzoomなどのテキストチャットで送る場合は?
withコロナ時代となり、オンラインでの授業も当たり前に行われるようになりました。普段利用しているzoomなどのチャット機能を使って、教授にメッセージを送る機会もあるかもしれません。この場合の注意点を挙げておきます。
・メールでいう「最後の署名」は不要
・メールよりも短く簡潔に、が基本
教授とのやり取りにおいてチャットというのはまだ新しい機能。教授の考え方もケースバイケースですので、周囲の様子をみながら取り入れていくと良いかもしれません。
まとめ
教授へのメールの書き方をご紹介しました。改めて、教授へメールを送るときの基本マナーをまとめておきます。
2.教授の勤務時間帯に合わせて送る
3.敬語を使う
4.簡潔に、必要な要素を盛り込む
5.誤字脱字の見直しを必ず行う
言い回しのバリエーションや例文もご紹介しましたので、上手にアレンジして使ってみてください。ゼミなどで親しくやり取りをしている教授であっても、メールではフレンドリーになりすぎないよう、十分に気をつけたいものです。
また、誤字脱字やおかしな表現がないかを最終チェックすることも大切。送信してから「しまった!」とならないよう、必ず見直しをするようにしてくださいね。