早く知ってたら良かった! FPが教える今日から使える「お金の節約術」
銀行の預金金利が史上最低レベルになっており、銀行にお金を預けても増えない時代です。増えないのであれば、せめて減らないように気を配らなければならず、「節約術」を工夫することが大事なわけです。そこで今回は、お金の節約術についてプロに聞きました。
『本気で家計を変えたいあなたへ』などの著作があるファイナンシャルプランナー・前野彩先生にお話を伺ったところ、以下のような節約術をご指南いただきました。
●クレジットカードは使わず現金払い!
あえて現金で払う不便さで、使いすぎを防ぐ
●クレジットカード支払いの場合は、手数料を取られない「一括払い」で!
カードの種類にもよるが、2回以上の分割払いは手数料がかかる
●クレジットカードの「リボ払い」は絶対使わない!
便利に見えるが、実際は金利が高く、支払い期間が長くなり元本がなかなか減らない
●各種カードのポイントを過信しない。ポイント狙いで余計な買い物をしない!
ポイントはわずか0.5~1%程度のものがほとんど。冷静に考えて
●ネットショッピングで「送料無料」に引き寄せられない!
送料無料にするため不要なものを購入するのは結局は無駄
●不要なものを売ってお金にしてみては!?
『メルカリ』などいま流行りのフリマアプリで、不要なものを手軽に販売できる
●「旅行券積立」「百貨店積立」を利用しよう!
預金金利よりもはるかに良いリターンがあるが、その積立は「旅行券」「商品券」になることに注意!
●ATMでお金を下ろすのは月1回。この1回にまとめて下ろす!
小分けで何回も引き出すと、いくら使っているのか管理ができない
●ATM手数料が有利な金融機関を選ぶ
ATMでの108円の手数料は、なんと1,350万円を普通預金に預けたときの利息相当分!
●老後に備える積立としては「確定拠出年金制度」を利用する!
税金面からのメリット大!
上記の「確定拠出年金制度」については、日本国内に居住している20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、自由業、学生など国民年金の第1号被保険者が加入することができる制度です。また、法改正が行われ、2017年1月から専業主婦・公務員の皆さんも利用できるようになります。所得控除や運用中の非課税など、税制優遇がある制度のため、老後の資金を積み立てるという目的であれば、利用しない手はありません。ただし、前野先生によれば「若いうちは細く長く、という気持ちで行いましょう」とのことです。
確定拠出年金制度で積み立てるお金は60歳にならないと引き出せません。急にお金が必要になったから引き出そう! なんてことができないのです。ですから「現在大学生、また若いサラリーマンの皆さんは、少額でもいいから続けることを考えてください」というのが前野先生からのアドバイスです。
また、前野先生によれば「節約をするには、自分の出費額について把握することが大事」だそうです。必ずしも家計簿を付ける必要はなく、大づかみでいいので、
●1カ月の食費はいくらぐらいなのか?
●1カ月の遊興費・交際費はいくらぐらいなのか?
●一人暮らしなど、生活の固定費でいくらかかっているのか
といった数字を出してみて、これを頭に入れておきます。そうすると、自分が1カ月にいくらあれば大丈夫なのかが分かりますから、その予算の中で生活するように心掛けるのです。上記の「ATMでお金を下ろすのは月1回」のルールを守り、その月の予算をそこでまとめて下ろし、やりくりするようにします。
このお金の管理ができれば、節約も自然とできるでしょう。前野先生は「お金を管理する習慣は、一生モノの財産」と指摘していらっしゃいます。皆さんもぜひ参考にしてください。
記事監修:ファイナンシャルプランナー・前野彩
⇒前野彩先生の『FPオフィス will』公式サイト
http://www.fp-will.jp/