2021年03月04日 更新

自炊の便利野菜&長持ちする保存のコツ。一人暮らしの食生活を上手に回そう

一人暮らしを始めると、自分の健康管理は自分で行うことになります。外食やお惣菜を買えば手軽に済ませられるけれど、毎日ともなると食費も健康面も少し気になりますね。自炊するにも、1人だと買った食材も余ってしまいがちで、食材の管理に難しさを感じている人も多いでしょう。ここでは1人で自炊する時におすすめの、あれにもこれにも使える使い勝手がよい野菜と、その野菜たちをより長く保存する方法を紹介していきます。

一人暮らしにうれしい!使いまわしに便利な定番野菜

野菜によって長期保存に向いているものと向いていないものがありますが、それぞれの野菜に適した保存方法をすればある程度長持ちします。おいしく保存ができれば、無駄なく使い切ることができますよ。

風通しのよい涼しいキッチンであれば常温保存が適した野菜もあるのですが、調理中の加熱によって温度が上がってしまうキッチンや、昼間締め切っている一人暮らしの家では湿度や温度の管理が難しいので、どの野菜も冷蔵庫で保存するのがおすすめです。

キャベツ

White Cabbage Salad Herb · Free photo on Pixabay (3081)

サラダや浅漬け、炒め物やスープ、鍋など、色んな料理に使いまわしやすい野菜のひとつ、キャベツ。 同じ葉物野菜であるレタスと比べて、痛みにくいのも特徴です。

千切りにカットして袋詰めされたものや 、1/2カット、1/4カットのものもあり、一人暮らしでも比較的買いやすい野菜です。1/2カット100円程度で販売されています。(季節や野菜の取れ高によって変動します)
【冷蔵保存のワンポイント】
キャベツは切り口から傷むので、乾いたキッチンペーパーで切り口を覆ってからラップで包み、冷蔵庫で保存すると長持ちします。
キャベツは1/2か1/4で購入することが多いと思いますが、ラップだけだと雑菌の繁殖により切り口が黒く変色します。傷んだ部分を切り落とせば食べられますが、異臭がした場合は食べないほうがよいでしょう。

千切りキャベツは、保存容器に水と一緒に入れて冷蔵庫で保存すれば、食感を損なわずにおいしく保存ができます。2日置きに水を変えれば3~4日間ほど持ちます。
【冷凍保存のワンポイント】
食べやすく切ったキャベツは調理1回分ごとに分けて冷凍すれば、1カ月ほど保存ができます。加熱調理するときは凍ったまま使いましょう 。自然解凍をして水気を絞れば、茹でたような食感になるので、おひたしや浅漬け、コールスローなどにも便利です。

にんじん

 (3085)

にんじんは野菜の中でも比較的長持ちする野菜です。生のままサラダにしたり、炒め物や煮物などの彩りにしたり。どんな料理にも使える便利な野菜です。
だいたい1本100円以下で販売されています。

基本的ににんじんは、常温でも1~2週間ほど保存が可能ですが、夏場や暖房を使う冬場などは、気温が上がるので冷蔵庫で保存をしましょう。

表面が黒くなったり、しわしわ、ぶよぶよしたりという場合でも、皮を厚めにむけば使用できますが、カビがはえたり、異臭がしたりする場合は処分してください。
【冷蔵保存のワンポイント】
葉がついている場合は切り落とします。表面の水分を拭きとってからキッチンペーパーで包み、保存袋に入れます。ヘタを上にして、野菜室に立てて保存しましょう。
キッチンペーパーが余分な水分を吸収し、立てて保存することで野菜にストレスがかからないので、傷みにくく長持ちします。2~3週間ほどはおいしく保存ができますよ。
【冷凍保存のワンポイント】
にんじんは生から冷凍できるので、茹でる手間がかかりません。冷凍すれば1カ月ほど保存できるので、いちょう切りや細切りなど、使いやすい形に切り冷凍用保存袋に入れましょう。調理する際は使う分だけ取り、凍ったままで調理に使えます

たまねぎ

Onion Slice Knife · Free photo on Pixabay (3074)


生のままサラダとして食べたり、炒めものや煮込んだりしても、その存在感を発揮する玉ねぎ。火が通りやすく調理しやすいので、ひとり暮らしの常備野菜としてもおすすめです。
季節やサイズにもよりますが、だいたい1玉30円~80円程度で販売されています。

常温でも保存ができますが、湿気や高温に弱いため夏場は必ず冷蔵庫で保存しましょう。たまねぎは冷たくしてから切ると涙が出にくくなるので、調理面を考えても1年中冷蔵庫で保存するのがおすすめです。3~4週間ほど保存できます。
【冷蔵保存のワンポイント】
玉ねぎは紙袋や新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保存するのがベストです。
春先に出回る新玉ねぎは水分が多いので、通常の玉ねぎよりも傷みやすくなります。新玉ねぎは1個ずつキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて野菜室に。1~2週間で食べきるようにしましょう。

カットした玉ねぎは、空気に触れないようラップで包んでから冷蔵庫で保存します。半分にカットしたものであれば4~5日、スライスしたものであれば2日保存できます。
【冷凍保存のワンポイント】
冷凍した玉ねぎは1か月ほど保存が可能です。熱を入れたときに崩れやすくなるので、みじん切りや薄切りで冷凍すると、オニオンスープやカレーに使う飴色玉ねぎ作りに便利。生の玉ねぎよりも調理時間が短くなって使いやすいですよ。
くし形にしたものは、スープや炒め物に向いています。

じゃがいも

Potatoes Brown Close-Up · Free photo on Pixabay (3075)

値段の変動が比較的少なく、カレー・シチュー、ポテトサラダ、煮込み料理、炒めてジャーマンポテトなど様々な料理に大活躍のじゃがいも。

じゃがいもは湿気・光に弱いので、紙袋に入れて風通しの良い冷暗所での常温保存が一般的。風通しの良い冷暗所がない場合や、夏場は芽がでるのが早くなるので、紙袋や新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちします。
季節や品種、サイズにもよりますが1玉30円~80円程度で販売されています。
【冷蔵保存のワンポイント】
紙袋や新聞紙で包んで野菜室で保存すれば3~4週間ほど日持ちします。冷えすぎると低温障害を起こして中身が黒ずんだり、空洞になったりと食感が悪くなるだけでなく、食べられなくなるので包んでから保存するのがベストです。 茹でたじゃがいもは保存容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、4~5日保存できます。
【冷凍保存のワンポイント】
じゃがいもは生のまま冷凍も可能で、1か月ほど保存できます。くし形に切って冷凍すれば煮物や揚げ物に便利。凍ったまま調理しましょう。
茹でて冷凍する場合は、つぶしてマッシュ状にしておきます。自然解凍をしてポテトサラダやコロッケ調理に使用します。

【番外編】冷凍保存で注意したい野菜

以上は、長持ちしやすく初めての一人暮らしでも使いやすい野菜を紹介してきました。
ほかの野菜でも冷凍しておけば長く保存できるので、買いすぎたかなというときは、積極的に冷凍庫を使っていくのがおすすめです。

ただ、野菜はそのまま冷凍すると味や食感を損なうものもあるので、ここからは冷凍保存の前にちょっとひと手間が必要な野菜と、冷凍後の使い方を紹介します。

うまく冷凍保存することで1カ月ほど保存することが可能ですが、冷凍庫を開けるたびに温度が上がり食品は劣化しますので、目安よりも早く使い切れるようにしましょう。

調理してから冷凍するものは、冷ましてからラップや冷凍用保存袋などに入れて冷凍することを忘れずに。調理時は冷凍のまま使用できてとても便利なので、ぜひ試してみてください。

大根

White Radish Beets Cu · Free photo on Pixabay (3079)

いちょう切りや細切りはもちろん、おでんなどの煮込み料理用に輪切りにしたものを冷凍しておくと便利です。
皮を厚めに剥いて、十字に切り込みを入れて冷凍用保存袋などに入れて冷凍します。

レンジで加熱してからおでんの出汁に入れるか、凍ったまま煮込みましょう。冷凍して細胞が壊れているので煮込み時間も短く、味も染みやすいのでおすすめですよ。
また、冷凍の大根おろしを常備しておくのもおすすめ。その際はおろした後、水気を軽くきってから、使う大きさごとにラップに包んでおくとよいでしょう。

きゅうり

きゅうりが余ってしまって保存したいなら、薄切りにして塩もみして水気を絞り、使いやすい量に分けてラプで包んでから冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。

自然解凍をして使えば、ポテトサラダや混ぜご飯などの彩りに使えます。きゅうりを冷凍すると食感がしんなりしますが、塩もみした状態と同じになるので問題ありません。

茄子

茄子は変色してしまうのが悩ましいところ。余ってしまったら、冷凍する前に使いやすい大きさに切ってから水にさらし、アクを抜いておきましょう。
ペーパーナプキンで拭いて保存袋に入れて冷凍庫に保存しておけば、そのまま煮物や炒め物に使えて便利です。

まとめ

Vegetables Cooking Healthy · Free photo on Pixabay (3077)

1人暮らしへの不安のひとつになりがちな自炊。どのくらいの量を買えばいいのか、どんな料理に使えるのか、食材が余ってしまったらどうすればいいのかなど考えることが多く、なれないうちはなかなか大変です。

節約のためにも食材は無駄なく使いきりたいところ。冷蔵庫や冷凍庫を過信せずに、なるべく早く使い切ることが食材を無駄にしないコツです。

近くのスーパーに売っている分量が自分に合わないと思ったら、少量で販売しているスーパーや、手軽に買えるコンビニなどを探してみるのもひとつの手です。使いまわしに便利な野菜をベースに、少しずついろいろな野菜を取り入れていって、作れる料理を増やしていきましょう。
監修:島本美由紀
料理研究家/ラク家事アドバイザー
料理研究家として、手軽に作れるおいしいレシピを考案。冷蔵庫収納と食品保存のスペシャリストとしても活動し、実用的なアイデアが好評を得て、テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活躍中。2018年8月に一般社団法人「食エコ研究所」を設立。毎日の食事から楽しくできるエコを研究し、冷蔵庫から食品ロスを減らす!をテーマに、食品ロス削減のアドバイザー活動も行う。「ひと目でわかる!食品保存事典」(講談社)など、著書は40冊を超える。料理だけにとどまらず、家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」としても活動中。
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