鹿毛さん:この質問は面白いね(笑)。じゃあさ、営業でない職種って何なの? よくチラシを配ったり、訪問販売したり、電話をしたりとかが営業だと思っている人がいるけど、あれは「セールス」であって営業ではないからね。
富永さん:たぶん質問した人は「形だけの部分」を見てしまっていて本質が見えていないんですよ。だから営業は怖い、つらいという思いだけが膨らんでしまって、営業という仕事の本質がわかっていない。さっきの鹿毛さんの「営業でない職種って何」という言葉の真意は「ほぼ全ての仕事は営業なんだ」ってことなんですよ。
鹿毛さん:そう。誰だって営業マン。会社の仕事だって営業部の人間だけが営業をするんじゃない。どんな仕事も本質は営業なんだよ。会社の社長だって、総理大臣だって営業マンだよ。総理大臣なんて日本一の営業だよ。アメリカのトランプなんて、完全に営業マンじゃないの。例えば富永さんはマーケティングが仕事だけど、マーケティング部署の仕事で営業しないなんて聞いたことがないよ。特にマーケティングは社外よりも社内の説得が一番大事な仕事だから。開発に営業に、社内のどれだけの人間と交渉しているか。
富永さん:鹿毛さんも宣伝部で多くの人と関り、説得し、交渉するといったことをされていますけど、鹿毛さんも私も「8割は営業」です。
鹿毛さん:うん、ずっとしゃべっているからね。外部、内部、上にも下にも相談、説得、交渉。「営業というのは、人とコミュニケーションを取って、やりたいと思っていることや価値観を共有し、そして事を起こすこと」です。
富永さん:価値観を共有して起こすことは、結果が残ることでもありますからね。
鹿毛さん:結果を残していけば人から信頼され、期待されるようになる。これも人としてうれしいことだよ。
富永さん:結論を言えば「営業は楽しい」ということです。