「自分でサークルを作った」「留学した」のに自己PRの評価が高くない理由【企業サイドから見る「自己分析」13】

「自分でサークルを作った」「留学した」のに自己PRの評価が高くない理由【企業サイドから見る「自己分析」13】

2015/04/06

自己PR

自己分析

企業研究

自己分析の本題に戻ります。自己分析を行う際に、重要なポイントである、

以前、このシリーズで書いた、

3つのポイント

1.就活の面接では、自己分析を未来に繋げる
2.志望する企業のゴールに合わせて自己PRを構成する
3.企業が内定を出すのは、入社後に企業の成長に寄与してくれそうな人

について、【質問1】(※)の回答を、どうつなげていくか? を考えていきます。

※【質問1】自分で考える性格を箇条で書いてみて下さい。

なぜそう思うかエピソードも含めて書いてください。大学以降の経験談がいいです。アルバイトやっててこうだったから私は負けず嫌いなんです……とか。長所はもちろん、短所もちゃんと入れてください。うまくまとめて書く必要はありません。「起承転結」も気にしなくていい。とにかく頭に浮かんだ言葉を並べてください。

上記の3つのポイントは、今回のシリーズの、もっとも重要なところです。このシリーズを「企業サイドから見る」という表現にしたのは、どんなに一生懸命自己分析をしても、それが企業のゴールにつながらなければ、もったいないからです。企業に対してのアピールになっていなければ、それは単なる自己満足なのですから。

自己分析から産まれるものが自己PR。ここからは、できるだけ具体的に「企業サイドの思惑につながる自己PRはどういうものか?」を書いていきたいと思います。【質問1】で箇条書きで出てきたキーワードをもとに考えましょう。

■【例1】「積極的である」というキーワード

このキーワードは、とてもポピュラーです。「積極性」を使って自己PRを考える学生は大勢います。用いる言葉は違いますが、「行動力」も同じような意味合いです。

これには、

「入りたいサークルがなかったので、自分で○○サークルをつくった」
「留学に行った」
「今しかできないと思ったから、即実行した」

などというエピソードが多いでしょうか?

学生が話す「積極性」や「行動力」を表すエピソードは、一番エネルギーを注いだことである場合が多いので、それは聞くに値するものです。

なぜなら、企業の採用担当にとって、目の前の生の本質を限られた時間で探るのに、一番効率的なのは、

「どういうことに興味が注がれているのか?」
「思考の方向性はどこを向いているのか?」

を知ることだからです。
初対面の人と話すときに、趣味のことを聞いたりするのと一緒です。

ただ、「積極性」や「行動力」をアピールしてくる学生に関して、企業サイドが、チェック・判断しようと考えるのは、

「他人の嫌がる仕事、今のレベルでは難易度が高い仕事、苦手な分野の仕事、憂鬱な仕事にも、取り組んでいけそうか?」

という点です。

一般に、学生が主張してくる「積極性」や「行動力」に関するエピソードでは、もともと興味があったことや好きなこと、ウマが合うことに対して、どれだけ頑張ったか? という切り口が圧倒的です。

でも、ちょっと考えてみてください。 人間誰でも、好きなことや興味があることに熱中して、積極的になることなんて、当たり前だと思いませんか?

私は学生時代から、基本的にインドアタイプの人間ですが、大学4年の時に遠距離恋愛をしてた時は、ものすごい行動力がありました。東京と新潟の遠距離恋愛でしたが、月に3回は会いに行ってました。彼女は働いていて、僕はバイトばかりでヒマだった。あのバイタリティはスゴイかったと思います。

でもこのように、 興味あること、好きなことに、積極的になるのは当たり前。
これだけでは企業サイドの評価は、それほど高くないんです。

サークルをつくったり、留学に行ったり、やろうと思ったこと、なんていうのは、言ってしまえば自分が興味をもっていること、好きなことだからです。もっとも、頭で思うだけで、実行に移さない人間に比べれば、動く方がはるかに素晴らしいけれども、たくさんの学生から採用者を選考する企業の面接では完璧ではない。

次のページ企業のゴールに合わせて自己PRを構成するには、

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