【自分に合う会社って?】学生が見ても損はない、「働きがい」から考える会社の選びかた

金井 唯

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Great Place To Work Institute Japan(以下GPTW)が先日、日本における「働きがいのある会社」ランキングベスト 100を発表しました。

学生の皆さんもご存知の通り、企業の人手不足問題は年々深刻さを増しています。社員の離職や採用の難航などが要因となり、いわゆる「人手不足倒産」は2025年に427件と、調査開始以来最多を記録しているのです。

年間400件を超えたのは初めてで、これで3年連続の増加。企業の人材確保が、いかに困難な時代に入っているかがうかがえます。

記事内の図版はすべてGPTW提供

こうした状況の中で、企業が持続的に成長していくためには、社員一人ひとりが意欲を持って働き続けられる「働きがい」の向上が、これまで以上に重要視されています。この「働きがい」に着目し、GPTWでは毎年、従業員の声をもとにした「働きがいのある会社ランキング」を発表しているのです。

従業員エンゲージメントが注目される

近年では、生成AIの登場などにより、働き方そのものが大きく変わろうとしています。AIが定型業務を担うことで、人間はより創造的で本質的な仕事に集中できるようになりつつあります。こうした変化に対応するためにも、社員が安心して力を発揮できる環境づくりは、企業にとって欠かせないテーマとなっています。

その環境づくりの指標として、近年注目されているのが「従業員エンゲージメント」です。これは、社員が自分の会社にどれだけ愛着や思い入れを持っているかを示すもので、企業の成長力や人材定着率にも大きく関わるとされ、GPTWも調査を続けているのです。

就職活動中の方はもちろん、これから進路を考える1・2年生の皆さんにも、「どんな会社が働く場所として魅力的なのか」を知るきっかけとして、ぜひ注目してほしいランキングだと筆者は思います。


「働きがいのある会社」に共通することは?

ランキング結果について、GPTWの代表取締役社長を務める荒川陽子さんは「今回の調査からは、働きがいのある会社に共通する3つの重要なメッセージが見えてきました」と言います。

まずは「制度整備はスタートラインに過ぎない」ということ。休暇制度や多様性配慮などの制度整備は「もはや当たり前の時代」。「働きがいのある会社」として認定されるための必要条件ではあれど、制度以上にその運用や経営者の考えが問われると断言するのです。

続けて「経営の質が決定的な差を生む」という点を指摘し、 ランキング上位の企業には、明確なビジョンや戦略、適材適所の人材マネジメントが共通して見られたと説明します。

「経営のあり方が、社員が仕事を楽しめる文化を生み出しています。制度以上に、経営者自身の姿勢や行動が働きがいを左右する時代になっていると言えるでしょう」と指摘。さらに3つ目として「企業規模に応じた戦略が成功の鍵となる」も挙げるのです。

一律の施策ではなく、企業の規模に応じたアプローチが求められていて、「大規模企業では、部門を超えた文化の醸成」、「中規模企業では、従業員の参画と情報の透明性」、「小規模企業では、社員一人ひとりへの配慮や経営者の誠実な姿勢」など、それぞれの企業規模に合った戦略が働きがいの向上に直結していることが明らかになったと語っています。

「今回の分析を通じて見えてきたのは、『働きがいの本質は制度ではなく経営にある』という事実です。このテーマはもはや人事部門だけではなく、経営者自身が向き合うべき課題となっています。また、企業規模によって重視すべきポイントが異なるという発見も、各企業が自社に合った戦略を選ぶうえで重要な示唆となるはずです」(荒川さん)

働きがい=居心地の良さ

中規模企業ランキング1位に選ばれたのは、「日本のマーケティング力を底上げする」をミッションに、SNS・インフルエンサーマーケティングを展開するナハト。

代表取締役の安達友基さんは、「働きがい=居心地の良さ」と再定義し、社員の主体性と裁量を重視した組織づくりを進めています。

同社の採用広報を務める川越翔太さんによると、ナハトでは上司の役割を「管理者」ではなく、メンバー一人ひとりに寄り添い、成果を引き出す「プロデューサー」と定義していると話します。

プロデューサーは、会社が求めるKPI(重要業績評価指標)と本人のやりたいことをすり合わせ、実現に向けて伴走する存在。目標(結果)は会社が提示し、そのプロセスは社員自身が設計するMBO制度(目標管理制度)を導入しており、上司はそのプロセス設計を支援しているそうです。

また、評価は3ケ月ごとに確定されますが、1ケ月ごとの振り返りも徹底。プロセスの軌道修正を重ねながら、着実に成果へと導く並走型のマネジメントを実践していると言います。

さらに、毎月の全社朝礼では、代表の安達さんが「仲間の人生を良くするために、今伝えるべきこと」を軸にメッセージを発信。年頭のスローガンや、社員の成果物への具体的なフィードバックを通じて、社員の当事者意識を高めているそうです。

こうした言葉による動機づけと、現場での戦略的なプロデュースが噛み合うことで、全員が挑戦し続ける熱量の高いチーム文化が育まれていると川越さんは明かしてくれました。


「働きがいのある会社」って、就活のときだけじゃなく、これからの進路を考えるうえでもヒントになる言葉ではないでしょうか。

今すぐ就活じゃなくても、「自分はどんな場所で、どんなふうに働きたいんだろう?」と考えるきっかけに、今回のランキングを参考にしてみてください。未来の自分を想像するヒントが、きっと見つかると思います。

金井 唯

金井 唯

編集者、ライター。採用広告の営業、制作ディレクターを経たロスジェネ世代となり、主に働き方や職場環境など扱うほか、モノ好きであるためアウトドアギアなども手掛ける。ライフワークはスノーボードとストリートスナップ。※プロフィール画像は札幌の写真家・水上ゴロウ氏が撮影

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