対日理解促進交流プログラム「JENESYS」に参加して学んだことを大学生がレポ!~中国 北京・上海・江西省 (南昌・景徳鎮) ~
ガクラボ学生ライターの柴澤です!
外務省が推進する「JENESYS」というプログラムに参加し、訪中団として、上海、江西省の南昌市・景徳鎮市、そして北京を訪れ、文化施設や大学を見学してきました。中国は、約14億人もの人口を抱え、日本の約26倍の広大な面積を持つ、魅力あふれる国です。
今回はその中でも、特に印象に残ったことをご紹介します!
「JENESYS」とは
日本とアジア大洋州の各国・地域との間で、二国間・ 地域間関係の発展や対外発信において、将来を担う人材を招聘・派遣又はオンライン交流を通じ、政治、経済、 社会、文化、歴史、外交政策等に関する対日理解の促進を図るとともに、日本の外交姿勢や魅力等について参加者にSNS等を通じて積極的に発信してもらうことで対外発信を強化し、日本との友好関係を強めることを目指すプログラム。
(https://www.jcfc.or.jp/offer-apply/18162/より抜粋)
スケジュール

肌で感じた現地の魅力
上海博物館 東館

はじめに、昨年オープンしたばかりの上海博物館 東館をご紹介します。
ここでは青銅器の時代的変遷や上海6000年の歴史などを、実際の遺物を通して学ぶことができます。私たちは1時間ほどの滞在でしたが、とても興味深く見学できました。
特に印象に残っているのは、春秋時代の青銅器「子仲姜盤」 です。
この器の内側には、魚、亀、蛙、水鳥などのオブジェが配されていて、水を注ぐとこれらが360°回転し、まるで生き物が泳いでいるように見えるそうです。10以上の常設展示室や子どもが楽しめる体験型展示、ミュージアムショップがあり、半日いても楽しめる充実した博物館です!
江西省(南昌市・景徳鎮市)

次に江西省の南昌市と景徳鎮市の訪問についてです。
南昌市では江南三大楼閣の「滕王閣」を訪れました。滕王閣序を暗唱すると入場料が無料になるそうで、詩文の暗唱を大切にする中国らしい学習文化が現代に受け継がれているように思いました。
陶磁器の生産地として知られる景徳鎮市では絵付け体験や陶磁器の制作技術について学ぶことができました。歩いていても電柱に陶磁器が使用されていていたり、露店でさまざまな陶磁器が売られていたりと、暮らしの中に伝統を感じる街でした。また景徳鎮市の中にある寒溪村では村全体が村に住む人々の歴史を感じられる現代アートに包まれていました。
世界遺産「故宮博物院」

最後は、世界遺産「故宮博物院」です。
皆さんには旧称の「紫禁城」でなじみがあるかもしれません。明〜清の時代に皇帝の住まいとして使用されていた宮殿です。私たちは開園と同時に入ったのですが、多くの観光客でにぎわっていました。
映画「ラストエンペラー」の撮影地としても知られる場所を実際に歩き、その壮大な世界観に没入できて感動的でした。また宮殿で使用されていた家具や建築物の屋根などの細部のこだわりに驚かされます。
14年の歳月をかけた建築と、明・清時代約500年にわたる皇室の歴史を体感できるので皆さんもぜひ訪れてみてください!
おわりに
応募したきっかけは?
私は大学で中国語とその文化を学んでいます。授業で中国の食文化や文学について学ぶうちに、 教科書や資料だけでは得られない、現地での生きた体験への憧れが日に日に強くなりました。そして今までの学びを実際に訪れて生かしたり、深めたいという思いが今回の応募へのきっかけです!
現地に訪れて得た学び
実際に現地を訪れることで、多角的な視点からある国への理解を深めることの重要性を痛感しました。自分自身で情報を収集し、実際に体験することは文字や映像だけでは得られない気づきがあります。
一方で、授業やメディアを通じて学んだ情報がその国や地域に対する最初の、そして時に唯一の接点になることも少なくありません。だからこそ、情報を発信する際には、その影響力の大きさをしっかり意識し、丁寧に伝えていく姿勢を大切にしたいと感じました。
皆さんも、国内外問わず、さまざまな地へ足を運び、新たな発見をしてみてください!
文・写真:柴澤(ガクラボ 学生ライター)
編集:学生の窓口編集部